最終更新日:2004.08.21
音楽の独り言 |
佐野元春(アルバム編) |
BACK TO THE STREET 発売日:1980.04.21 記念すべきデビュー・アルバム。不朽の名作「アンジェリーナ」収録。この時から枠に囚われないサウンドだった。「Do What You Like」などは、同じアーティストとは思えない。 Heart Beat 発売日:1981.02.25 衝撃的な歌詞が印象的な「ガラスのジェネレーション」が収められている。共感出来ないと云う10代の少年少女は居ないのではないだろうか?後の「ジュジュ」に通じそうな「It's Alright」や、LIVEでのロング・ヴァージョンが有名な「悲しきRadio」、当時表現できるアーティストは居なかったであろう世界観をサラリと歌う「君をさがしている(朝が来るまで)」、アルバムタイトルを冠した「Heart Beat」等、珠玉のナンバーが並ぶ。 SOMEDAY 発売日:1982.05.21 日本のロック界に金字塔を打ち立てた[Someday」収録。他にも、楽しげな日常を歌った「Happy Man」、何かを問いかけられてるような気がする「Down Town Boy」「Rock & Roll Night」収録。これから大人になる少年少女達に「世の中、楽しい事ばかりじゃないんだよ」と、そっと教えてるような気がする。 No Damage(14のありふれたチャイム達) 発売日:1983.04.21 文字通り、14の楽曲を集めた作品。リアレンジが施された既発表曲や、アルバム未収録曲で構成され、ベストアルバム的要素が強い。「So Young」収録。他にも、大滝詠一氏とのコラボレーションから産まれた「彼女はデリケート」、元春得意のビートが心地良い「Bye Bye Handy Love」等、まさにチャイムのようなゴキゲンなナンバーが並ぶ。 VISITORS 発売日:1984.05.21 N.Yからの帰国後発表された問題作。それまでの元春色は「Tonight」に僅かに残されてるだけで、ブラックミュージック色が濃い。アーティスト・カラーと云うモノが如何に無意味であるかを実証している。最初に聴いた時は言葉を失ったが、少しずつ理解出来るようになってきたのが不思議。 Cafe Bohemia 発売日:1986.12.01 前作から更にジャンルが広がる。でも、おそらく元春自身はその事を意識してはいないだろう。それくらい自然に耳に入ってくる。「ヤングブラッズ」収録。以前の元春を彷彿とさせる「夏草の誘い」が心地良い。他にも、「インディビジュアリスト」「99ブルース」といった、日本の音楽業界をせせら笑うような楽曲が並ぶ。 このアルバムから、曲のタイトルにアルファベットが使われなくなる。 ナポレオンフィッシュと泳ぐ日 発売日:1989.06.01 後にドラマの主題歌として使われる「約束の橋」が印象的。「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」の中で、歌詞に合わせて奏でられるギターが、如何にも元春サウンドらしくて微笑ましい。タイトルとは裏腹な重圧なイメージがある「陽気にいこうぜ」「愛のシステム」、心地よさと切なさが同居する「ジュジュ」、晴れやかな「新しい航海」等、アダルトチックなおもちゃ箱のよう。 TIME OUT! 発売日:1990.11.09 文字通り、時間切れで発表された作品。残念ながら不所持。 sweet 16 発売日:1992.07.22 俺(-_-)y-~の中では究極の名作。アルバムタイトルを冠した「スゥイート16」は、出逢い編でも書いたが、忘れられない名曲。「Someday」のアンサー・ソング的位置付けの「レインボー・イン・マイ・ソウル」、ホーンが心地良い「ポップチルドレン(最新マシンを手にした陽気な子供たち)」、王道中の王道「誰かが君のドアを叩いてる」等。「ボヘミアン・グレイブヤード」は、衝撃的なタイトルと共に「Cafe Bohemia」の終焉を告げているのだろうか?ボーナストラック的に収められた「エイジアン・フラワーズ」は、ヨーコ・ショーン親子とのコラボレートによる作品。3/4と4/4を組み合わせた不思議なリズムは、元春以外に誰も表現出来る者は居ないだろう。また、矢野顕子氏とのコラボレートによる「また明日」も印象深い作品。 The Circle 発売日:1993.11.10 バンド「ザ・ハートランド」との最後の作品。後に自動車のCMで使われた「レイン・ガール」が有名。「新しいシャツ」等、今迄に無いながらも何故か元春らしい作品が並ぶ。 FRUITS 発売日:1996.07.01 新たな一歩を感じさせる意欲作。冒頭から「インターナショナル・ホーボー・キング」という衝撃的なタイトルの曲で幕を開ける。続く「楽しい時」と、ジャケット写真から広がる世界観とを合わせて想像するに、「元春の家の庭で開かれた、楽しいパーティー」といった趣か。「水上バスに乗って」は、盛り上がったパーティーの途中で、気分のままに庭を飛び出しての小旅行?最後のポエトリー・リーディング「フルーツ−夏が来るまでには」で、楽しいパーティーは終わり、日常へと帰る。 THE BARN 発売日:1997.12.01 時々、元春はこのように重苦しい(?)作品を発表する事がある。その真意は何なのだろうか?シングルカットされた「ヤング・フォーエバー」が印象的。 Stones and Eggs 発売日:1999.08.25 全体的にヒップ・ホップの香りが鏤められている。「GO4 Impact」がその象徴か。前作より元春らしいと云うか、聴きやすい感じ。「驚くに値しない」がお気に入り。「メッセージ」「エンジェル・フライ」は、初期の元春色溢れる作品。 THE SUN 発売日:2004.07.21 長年苦楽を共にしたEPICレーベルを離れての第一弾。楽曲に対する細かい仕掛けが成されておらず、久々にシンプルな元春サウンドを堪能出来る。それでも歌詞には所々シニカルな表現が鏤められており、聴き手を決して飽きさせない。 元春ファンの友達曰く、「元春は交互に奇跡を起こす」。いやはや、良く見ていらっしゃいます!(笑) 「国のための準備」とは、一体何をすれば良いのでしょうか?教えてよ、元春! |