俺の想い出格納庫　大人になんか、なりたくない！　噛み合わない会話

　昔からの友達のはずなのに、何故か会話が噛み合わない……そんな経験はありませんか？俺(-_-)y-~はある。高校からの友達であるＨとの会話がそうだった。まあ、原因は100％俺(-_-)y-~にあるので、Ｈを責める事は出来ない。その中から極め付けの「噛み合わない会話」をどうぞ。

　ある日、俺(-_-)y-~はＨの家へ遊びに行った。Ｈはとにかく守備範囲が広く、例えば趣味はアウトドアでありながら映画にも詳しい。で、音楽も流行のJ-POPからバリバリの洋楽、果てはアニメソングやヒーロー物の歌にまで及ぶ。その所有数は中古ＣＤ店が開けるんじゃないかと云う程（コレはちょっと言い過ぎか）。

　で、何のヒーローかは覚えてないが、とあるヒーロー物のレコードを聴かせてくれた。Ｈは

　「いや～、このスチールギターが泣かせるだろ？」

…と、すっかり御満悦。俺(-_-)y-~は「う・うん、そうだね」と相槌を打つのが精一杯。

　ところで、この歌は誰が歌ってるんだろう？

　俺(-_-)y-~はふと疑問に思い、レコードジャケットを覗き込んだ。まあ、このテの歌は「ジョージ鈴木」だとか「ヒロ山本」だとか、「カタカナ」＋「漢字」みたいな名前の人が歌ってることが多いので、コレもきっとそんな感じの人が歌ってるのだろう。で、歌ってる人の名前は

　　「ヒデタ樹」

　……ひでたき？？？

　何かすんげ～カッコ悪い名前。百歩譲って「樹」を「いつき」と読んだにしても「ひでたいつき」。これでは子供の憧れどころか、子供からも哀れに思われるぞ？

　俺(-_-)y-~は笑いながらＨに訊く。

　「何だよ、この『ヒデタ樹』って？もっとカッコイイ名前のヤツに歌わせろよ」

　Ｈは不思議そうな顔をして答える。

　「ええ？そんな名前じゃなかったはずだけど？」

　「だって、ココに書いてあるよ？『ヒデタ樹』って」

　「どれ、見せてみろ」

　暫くの沈黙の後、Ｈが心底呆れた顔をして俺(-_-)y-~に言う。

　「○○（俺(-_-)y-~）。これ、『ヒデタ樹』（ひでたき）じゃなくて

　『ヒデ夕樹』（ひでゆうき）　だろ！」

　……アレ？？

　俺(-_-)y-~は苦し紛れ＆悔し紛れに「大体、カタカナの後の漢字に紛らわしい『夕』の字を使う方が悪いだろ！」などと弁明したが、Ｈは全く聞く耳を持ってくれなかった。まぁ、当たり前だが。