トップエーイとの対話

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内は全てを知っている

彼女から伝わって来るものには、我々2人の、
その時の、その状況に対応したものもありました。

例えば、2人で歩いているとき、その周りの様子について、
彼女の内で感じていることが伝わってきます。

公園から出て、もと来た道を戻ります。
お昼ごはんを食べることになりました。

どんが言います。
これは 「どん」 自身の発言です。

「俺は和食が好きで、ひなびた感じの、小じんまりとした
所が好きだから、そういう所に行こう!」


彼女は立ち止まり、あたりを見回します。
その場所は、駅前のとても大きな広場ですから、
そういう店が何処にあるのか、彼女にはよく分かりません。
彼女の知っている範囲には、そういうものはないようでした。

「じゃあ…、そこで目を閉じて体を回してみて…」

彼女は言われるままに、その位置で足踏みしながら回ります。

「はい、そこ! その方向がそうだよ!」

「えーっ! こっちには、そんなとこ何もありませんよ!」

「いや、あなたの内が、そう言っているから間違いない!」


自分の発した、その台詞に驚きました!
それに、大いに不安でした。
進む方向の決め方にも驚きました。

「こんなことを言ってしまって…
もし何も無かったらどうするつもりなんだ!…?」

彼女は、この駅を利用していますので、
このあたりのことは、だいたいは知っていました。
どんは、生まれて初めて来た場所ですから、
当然、何も知りません。

彼女の少し後をついて行きます。
駅の出入り口のすぐ横に、それらしき店が見えてきました。

「ああっ…、あれだ!」

「えーっ!、知らなかった…、こんなところに…」

彼女の表では、そこの記憶は無かったのですが、
内では、その店があることを知っていたようです。

どんは彼女に次のような説明をしました。

このように、内では、肉体を通じてきたものは、
全て記憶していて、必要なときには、
その必要なものが自然に出て来るようになっている。

彼女は黙って聞いていました。
このときの発言は、どんのものだったかも知れません。(苦笑)

しかし…

彼女の肉体の目を通して内に記憶されたものか…
それとも、それとは別な感覚なのか…
それは、どんにもよく分かりません。

店は、3畳ほどの広さしかなく、
壁に幅の狭いテーブルがカウンターのように
作り付けにされていて、その前の固定の丸椅子に座ると、
後ろは、人が通るのがやっと、という狭い店でした。

注文は彼女に任せます。
彼女が 「うどん」 か 「そば」 か迷った上で、
「そば」 を注文したことを言うと、驚いていました。

食べているときでも、彼女の想いが伝わってきます。
「そば」 は嫌いではないが、ワサビが苦手なこと、
ワサビが嫌いになったのは、その強い刺激で嫌いに
なったとのことでした。

それを言うと
「そのとおり!」 という様子で笑っていました。

そして、2人が立ち上がって帰ろうとするとき、

「水を飲んで!」

と言ってしまいました。
その意味は、どんにも分かりません。

彼女は素直にコップの水を少し飲みました。

「ワサビを少しだけハシで取った時に、嫌いなネギが
付いてきてしまい、それが喉を刺激していたんだよね?」


彼女は、ちょっと驚いて、苦笑です。
そのとおりでしたから…。

セルフサービスのため、膳を出入口のカウンターに戻して、
彼女が店を出ようとする、その時…

「お礼を言って!」

彼女は小さな声で言いました。

「もっと大きい声で!!」

「ごちそうさまでしたーっ!」

厨房の奥から、元気で、しかも嬉しそうな声が返ってきました。

「はーい! ありがとうございましたーっ!」

彼女も嬉しそうでした。

どんは、またもや偉そうに説教を始めてしまいます。

「こういう店で、お礼を言う人は、とても少ないはず、
だから、大きい声でお礼を言うと、店の人はとても
嬉しくなって、もっと頑張って、うまいものを作る
ようになるんだよ!(笑)」


これは、どんの声だったかも知れません。
でも、「お礼を言って!」 は、どんのものではありませんでした。
彼女の内からの指示で、そう言わされたわけです。

でも、どんは、その 「お礼」 は言いませんでした。(苦笑)
説教を垂れていて、その余裕がなかったんですね。(笑)
でも、この言葉は、どんに対するものでもあったようです。(笑)

このように…

彼女の想いの中の、必要なものは全て伝わって来るようでした。

前回も話しましたが…

どんが、こうして発する言葉は、自分で話した後に、
つまり、その自分の言葉を聞いて、初めて分かるのです。

ですから、自分でも驚いたり、感心したり、
逆に、「こんなことを言ったけど…、大丈夫?」
…と心配になることが沢山ありました。

こういうことを、「やらされる」 ことに、
このときは、とても疑問に思っていました。

他人の内を感じ、それを口に出すことの、
その意味が、よく分かっていなかったからです。

もちろん、これは表の 「どん」 の感覚であって、
内では、当然、全てを承知しているようでした。

この日の、この時の、どんの役目は、
次のようなものだということが後で分かってきます。

彼女に伝えることは…

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

内の存在が全ての元であること。

内は、常に自分でもあって、物質の肉体を通じて得られたものは、
表の自分が忘れていることでも、全て覚えていること。

時には、自分が体験しないことであっても、内は知っていること。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

これらのことを、徹底的に彼女に教えることのようでした。
そのために、「させられて」 いたようです。

下記は、どんの感覚でもありますが…

そういう内側は、「意識、霊、魂」 などと呼ばれていて、
その記憶は永遠に消えることは無く、
必要な時には、現世を越えても現れてくること。

この証明についても、どんの役目のようでした。

人間は、内同士では完璧に分かり合っているようです。
しかし人間は、そのことを忘れかけています。

「本来の自分」 つまり 「内」 は、自分の全てであり、
その内と他人の内が、表では気がつかなくても、
お互いに、自然に分かり合っていることも強調していました。

店を出て、我々は歩き始めました。

どんは楊枝をくわえて歩いています。
すると、どんは…

「親父さんの、楊枝を使う仕草が嫌いなんだよね!」

彼女は、うなずいてから、
その仕草について説明してくれました。

みなさんは、これらの、どんの話を信じますか?

あの店には、「そば」 か 「うどん」 しかありませんから、
デタラメを言っても、当たる確立は50%もあります。

「父親の楊枝を使う仕草が嫌い」
これは、若い女性の多くが、そうだろうと思われます。

「そば」 は嫌いではないが、ワサビの嫌いな人は
沢山いると思います。

彼女の内の想いが、
ほんとうに、どんに伝わってきているのか…

それとも、どんの体験からの想像が当たっただけなのか…

または、俗に言う 「勘」 が当たっただけなのか…

この時点では、どんにもよく分かりませんでした。

「内と内との対話をしましょう!」
というのが、どんの想いからの呼びかけでした。

すると、相手の想いを感じて、それを一方的に
指摘するだけでは対話にはなりません。

しかし、彼女が、こちらの内側を受け、それを表でも感じる
ようになるのか、それも分かりませんでした。

「自分は、これでいいのか…?」

そういう表の想いが、常につきまとっていたようです。

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どんのことを、あまり知らない人もいると思います。

どんは、何の宗教も、思想や主義にも傾倒していません。
哲学や心理学も勉強したことはありません。

また、宗教体験もありません。
そういう環境でも育ってもいません。
肉体的な修行もしたことはありません。

瞑想はしません。祈りもしません。
お経も読みませんし、マントラも唱えません。
手かざしもやりません。

つまり、俗に言う、宗教的、精神的な行為は
一切やってはいません。
やるつもりもありません。

我が家は、どんが、ちょっと変わっているだけで、
普通の平凡な家庭です。

子供達は、こういう世界には、あまり関心がありません。
うちの奥さんもそうです。お婆ちゃん(母親)もそうです。

長女は結婚して千葉に住み、次女は東京で暮らしています。
2人共、気楽に楽しくやっています。

我が家には、まだ、中一の娘と小四の息子がいます。
みんな元気で仲も良く、とても明るく楽しい家庭です。
これといった悩みも無く、とても平和です。

どんも悩みはありませんが、あえて、悩みと言えば…

この原稿を、分かりやすく上手に書くための技術に乏しい。
というくらいのものです。(笑)

そう…

新しい悩みができました。
決して、霊能者ではないつもりの 「どん」 が、
それらしき行動を始めたことです。(苦笑)

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(続きます)


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