トップレイとの対話

20 エーイとの対話・あらすじ
21 女海賊 エーイ22 車椅子
23 過去世 24 思い出25 単純な仕組26 …その後…


23 過去世

そこから、車を駐車してある方向へ
彼女を乗せた車椅子を押して戻ります。
途中から左に曲がり、小さな交差点を過ぎ
次の十字路まで来ました。
その手前の歩道に車椅子を止め車輪をロックします。

はす向かいのビルには、大きな赤い看板があり
白抜きの文字には、「居酒屋・和民」 とあります。
これは 「わたみ」と読みます。

他には、甲冑(かっちゅう)で身をかため
剣を振りかざし楯を持った欧風の騎士の絵があり
「カラオケの鉄人」 と書いてありました。

その向かい側には、コーヒー店があり
「スターバックス」 のマークがあります。

もう一方の向かい側には、骨董屋のような店があって
そのショーウインドーには、猫やフクロウの置物が沢山
並んでいました。壁の棚には装飾用の綺麗な皿が20枚位
飾ってあります。「黒猫」の置物も一つだけありました。

この三つの店が、それぞれに発している意思が
写真の若い女性が「裏切り者」であることを示す証拠でした。
そのように彼女の内から伝わってきました。

しかし、どんには、それらがどうして
その証拠なのかは見当もつきません。

我々は、しばらくの間、それらを眺めていました。

このときはまだ、道の反対側にある骨董屋の
ショーウインドーは見ていませんでしたが、
話を簡単にするため、そういうことにします。

しばらくたってから、彼女が話し始めました。

「あの写真の彼女の名前は、とても変わっていて
それを正確に読む人は、まずいないと思う…」

「知民」 と書きます。みなさん読めますか?
「ちみん」 ではありません。
「ともみん」、「ちたみ」、「しみん」 どれも不自然ですね。

これは、「○○○」 と読むそうです。
誰もが正確には、きっと読めませんね。

「和民…知民」 奇妙な形で似ています。

こういう難解な文字が意味するものは
我々に敵対する組織のスパイとして入り込み
我々を壊滅させた者を表現するには、ふさわしい名前です。

つまり、その人にとっては…

「真実を隠していた過去世での出来事の、その記憶を、
今回の、この地上で蘇らせるために工夫された名前」

…と解釈できます。

また、「民」 が共通しています。これは…
同じ民が再び地上に出ていることを示すものかもしれません。
「和」は、日本を表していますから、「日本に転生してきた民」
つまり、我々と その仲間を意味しているとも解釈できます。

もちろん、これは、そのときの我々の背景によって、
この場所を利用しての演出であることは間違いありませんから
我々のためだけに、この場所に、そのような設定がなされたわけ
ではありません。(笑)

その人にしても、我々にしても…

そういう深い意味が ありそうな名前を、わざわざ付けることにより、
過去の記憶が消えてしまうと言われる、この地上で解明し、
お互いの過去の清算をするための、その 「キッカケ」とするために
考え出されたもの…。

…そう受け取るのが、この場合は適当だと感じました。

みなさんは、ちょっと理解に苦しむかも知れませんね。(苦笑)
しかし、我々の、その時の感覚としては、「なるほどなぁー!…」
というものでした。

写真の女性は、黒猫を抱いていました。
また、「スターバックス」 のカバンも持ち歩いているそうです。
これで、その交差点での 「三つの現われ」 が説明できました。

また、「和民」 の文字の背景は真っ赤でした。
これは、その人にとっては大量の血を抜かれて死んでいった
その時の記憶を、さらに出させる効果があるとも感じました。

「カラオケの鉄人」 については、よく分かりません。
どんは、感じるままに、「完全武装」 と言いました。

たぶん、その場所ある我々にとって必要なことがらが、
「完全・完璧」 という意味なのか…と、勝手に解釈することも
できますが…(苦笑) これはあまり重要ではないようでした。
これは、きっと言葉遊びですね!(笑)

我々は、この日、その女性を 「裏切り者」と呼んでいました。
しかし、我々の表では、その人を恨む気持ちは全然ありません。

特に、どんちゃんにとっては、それまで全く無縁な人でした。
その日、初めて写真で出会った人です。

彼女にとっても、仲よしにはなれないが、恨むようなことは
何もありませんでしたから、憎い人物ではありません。

念のために付け加えますが、
ここの場所は、我々には初めての所です。
我々の内側の背景が、
我々二人のために仕組んだ芝居の背景のようです。

ここで、その「若い女性」のために、説明を加えなくてはいけません。
彼女の内から感じたことを、そのまま書きます。

その時代、その人は、我々のスパイとして敵の組織に入り込みます。
ところが、それがバレてしまい、彼女は殺されることになりました。
しかし、命乞いをして、命を奪われずにすみます。

しかしそれには、二重スパイとして再び我々の組織に戻り
我々を倒すための手引きするという条件がついていました。

しかし、どんも我々の仲間も、それには薄々気がついていたのです。
その日がやって来ました。我々は何の抵抗もせず彼等に捕まります。
そして殺されます。

その時、どんは彼女に、こうなることを知っていたことを話します。
その時の彼女は、それを素直になって受け入れてくれました。

我々の中間達は、海賊家業には、かなり嫌気がさしていました。
こうなることは、我々の、そのときの地上生活での清算のために
選んだ方法であり、内では皆が承知していたことでした。

当時は「死」ということは、さほど重要なことではありませんでした。
理由は、死後の世界があることは常識であり、転生の事実も明確に
認められていましたし、日常的に沢山の転生の証拠がありました。
このように、そういう面では、霊性がとても豊かな時代だったのです。

そのため、逆に、殺すことも、殺されることも
それほど重要なことではなく、そういう意味では荒れた時代でした。
ですから、死ぬことは、「区切りをつける」 という程度のものでした。

また、そういうグループの 「遊び」は、現代の感覚からでは
クラック(麻薬)で遊ぶようなものであって、割に気楽なものでした。
ですから、社会的にも、それほど悪い行動ではなかったのです。

当時の血気盛んな若い女性達がグループを結成して暴れ回るのは
現代に置き換えれば、若い娘達だけの武装した不良グループや
暴走族のようなものにあたると思います。

そういう現代の若者が、それから 「足を洗う」という行為に、
当時の我々の 「区切り」が相応します。
つまり、現代の「足を洗う」が、当時では、「死」をもって清算する。
という感覚だったようです。

そのような組織は幾つもあって、お互いに敵対関係にありました。
そして、そのときの我々の組織のボスが、今生での彼女でした。
今で言えば、「女番長(スケバン)」 にあたるかもしれません。(笑)

でも、大きな違いが幾つかあります。
その一番の違いは、彼女はとても冷静沈着な人であり
同時に、霊的に優れた人物で、我々の憧れでもあったことです。

彼女は、不本意な死に方をすることを好んだわけではありません。
でも、どんの想いを受け止め、納得してくれました。

このような事情でしたから、その 「裏切り者」は
我々の「区切り」、つまり、地上での 「一応の清算」のために
協力した人であって、決して、真の裏切り者ではなかったのです。

むしろ、その人は、我々の、その時代の人生で
そういう 「悪役」を引き受けてくれた恩人とも言えます。

しかし、その人にとっての罪悪感は消えません。
我々も、完全に、その人を許しているとも言い切れません。

せっかくの、この大切な地上での、進歩のための勉強の場で
我々は中途半端な終わり方をしてしまいました。
もう一度、どうしても、それを清算しなくてはなりませんでした。

そのため、今回の地上では、我々の仲間が地上でも
縁が繋がるような計画を立てた上で、それぞれの個性に
応じた環境を選び、生まれ変わってきているようです。

地上で清算できなかったことは
霊界では清算できないのが基本的な法則のようです。

肉体を持って起こした不調和は、肉体を持ったときに清算するのが
ルールのようです。また、それが 「自然の摂理」でもあるようです。

例えば、お互いに憎みあっている人が
それぞれの側の気持ちの中では、すっかり許すことができたとします。
しかし、実際に会って、当人に接したときに、本当に許しているのか…
それが明確になります。

たぶん、許し合ってはいなかったことを実感として感じるはずです。
この 「実感」が、肉体を持った地上での感覚で、「気持ちの中」は
霊界での想いに近いものです。

ですから、肉体を持っているときに、真から許しあえることが
出来なければ、本当に許したことには、ならないことになります。

我々の仲間達が、心の心底から納得して殺されたのなら
問題はありませんが、不本意なままに逝くことになれば
これは次の転生での課題として、再び、地上に現われる
ことになるわけです。彼女の場合がそうでした。

話を戻します。

彼女はルールを守り、車椅子から降りることはありませんでした。
しかし、彼女のすぐ脇を通り過ぎる通行人の視線は
「表の彼女」 を、屈辱感で一杯にさせていました。
彼等からの同情の視線は耐えがたく苦しいものに違いありません。

しかし、彼女は、
今の地上で、当時の気持ちを再現する必要があったのです。

それは、彼女が病院に勤めていたとき、
車椅子に囲まれていた時から、それはもう始まっていたことでした。
また、病院は、血を見る機会がとても多い所でもあります。

通行人の視線が、どのようなものだったのか…
それは、みなさんにも十分に想像できるはずです。
みなさんも、車椅子の人を、そのように見てきたはずですから…。

我々のいるところに向かって、十代の後半から二十代位の
女性のグループが歩いてきます。どんは言います。

「ちょうど…、あの位の年頃だった……」

彼女は黙っていました。きっと心に強い痛みを感じていたと思います。
また、彼女達の視線は、明らかに強い哀れみを表していました。
それを受けている彼女にとって、それはとても辛く悲しいことでした。

このことは、当時の彼女と仲間達との想いと同じです。
それを、彼女は再び体験することを望んだのでした。

彼女をそこに置いたまま、どんは近くを歩き回ります。
数分後に戻ります。彼女の寂しい想いはすぐに伝わってきました。
これも、彼女には必要なことで、今生でも再現すべき体験でした。
そうです。こういう状況は、その生では嫌というほど体験したことです。

彼女を車椅子に乗せたまま、
道路の反対側の歩道に移動します。

二人で骨董屋のような店のショーウインドーを覗きます。
黒猫やフクロウの置物、それと、ピンクが基調の装飾皿が
綺麗に並んで飾られていました。

どんは言います。

「ここには、自分の今までの人生が出ているよね…」

彼女の実家の玄関には、いつもフクロウの置物があったそうです。
それが彼女にとって、どういう意味なのかは分かりません。
その中にあるものは、確かに、どれも意味深いもののようでした。

また、ピンクを基調にした皿は、初めの方で書きましたが
当時、刺客として彼女の前に現われた 「運命の男」だった
今生の彼との間に起こった不思議な現象のところに出てきました。

それと、前日に彼女に初めて会ったとき、
左の腕だけに腕輪を三つもしていました。
紐のようなものと、数珠のようになったものが二つです。

それぞれの腕輪について彼女の内の想いを聞きました。
しかしこれは、この話とは直接は関係がありませんので
内容は省略しますが、特にピンクの数珠に大きな意味が
あったことだけは、みなさんに伝える必要がありそうです。

それと、左腕だけに、それらが集中していた理由も
みなさんは、きっと理解できたものと思います。

そうです。
彼女の左側は、「十分に癒すべき部分」 だったからです。
それは、今生での傷ではなくても、その必要があったわけです。

首の後ろあたりから、左側の鎖骨から左腕に降りてきて
左手首あたりまでが、とても不調和な想いを発していました。


どんは彼女に…

「ピンクのものだけは左手首につけておいてもいいが
本来は、特に必要ではないもの…」 と話しました。

「しかし、当分の間は、それが必要とされているから
このまま体に付けているように…」 とも言います。

そして、その夜は、それを付けたまま寝ることも提案します。
彼女は、そのようにしてくれました。

ピンクの腕輪だけを体に付けておくことの意味は、
そのときは全くわかりませんでしたが、翌日、この日になって
再び彼女に会ってから、その意味がわかることになりました。

今の彼女には 「ピンク色」のものが、この地上での
問題の解決のための鍵になっているようです。
また、同時に 「地上の問題」は、「過去世での問題」でも
あることは間違いないようです。

参考までに…

腕輪やネックレス、指輪などの 「身につける物」については
「内と内との対話の旅」 の 1ページ目で説明しています。

私達の地上世界では、多くの場合、
計画されたことを、そのとおりに進めることが重要とされ、
突発的と感じるようなことについては、偶然に起こった
出来事として処理される場合が多いのが実情です。

しかし、突然起こることには、それなりの理由があります。
それは、理屈の上では理解されることはありますが、
その理解は、とても浅いものであって、その深いところまでは
気がつくことは ほとんどありません。

彼女とは、そういう奥の真の意味を、表でも感じられるように
「内と内との対話」 が進められてきました。それが真実であるか
そうでないかは、我々、特に彼女自身の問題です。

私達は、「そういうことが、ひょっとしたら、あるかも知れない…」
そんな感覚でいるだけで十分です。

何故なら、この話は、我々二人にとっては真実であっても、
みなさん方には、単なる物語の一つでしかないからです。

しかし、みなさん方にも、日常の生活の中に 「隠された真実」
「見えない事実」、「感じない想い」 などが沢山あるはずです。

そういう 「深いもの」を感じることによって、家族や友人や
縁ある人達との関係が、より深く理解できるようになります。

そして、縁ある人達と共に、
ますます楽しい人生を過ごすことができるようになります。

どんの提案する 「内との対話」は、それが目的です。
しかしこれは、誰もが簡単にできる可能性があります。

それは、とにかく素直になることです。
どんな出来事でも、身に降りかかる、どんなことでも
子供のような素直な感覚で、とにかく受け入れてみることです。
これが、まず最初です。それさえできれば、その後は簡単です。

話を戻します。
ここから、いよいよ最後の場面になります。

和民(わたみ)のあるビルから北西の方向に向かって
少し行ったところの右側に ブティックのような店があります。
これは、どんが先ほど彼女を置き去りにして見て回ったときに
チェックしておいたところでした。

ショーウインドーには、ピンクの綺麗な洋服が飾ってあります。
彼女は、それを、ずっと見ています。

どうして、彼女を、この店の前に連れてきたのか…
今だによく分かりません。

どんが話し始めました。以下はその概要です。

彼女は、あの世から出る前に、どんと打ち合わせたことを
地上に出てから、自分の都合で勝手に変えてしまったこと。

そして、それを修正するために、ある人が彼女の人生の節目では
必ず現われて、見え隠れするような形をとって、変えられた台本を
修正してきたこと。節目の意味は、卒業、就職、結婚、離婚など。

その人は、女の肉体を持ってはいるが
彼女が 「男と認めた唯一の人物」であること。

このような内容でした。しかし彼女には
その人が誰であるかは最後まで分かりませんでした。

その人物は、彼女の女子高のときに知り合った人物でした。
しかし、友達ではありません。
彼女は 「友」という関係は作れない人だったからです。
これは、前回の地上での彼女の位置を考えれば納得できます。

また、彼女は、今回の地上でも前回と同様に、体格もよく
力もありましたが、どんなときでも絶対にリーダーになることは
避けて生きてきました。このことも簡単に理解できることです。

この後の、どんの行動が、とても奇妙なんです。

どんが彼女の後ろに回り、
髪を持ち上げ束ねるような動作をします。
それを数回繰返した後、
肩の方から胸の方に手を少しずつ伸ばします。

当然ですが、彼女はそれを嫌い、
どんの手を掴み遠ざけました。
これを2回も繰り返しました。

彼女が…

「その人物を思い出すの待っている間に、その行為をしていた」

…というような様子でした。

しかし、その人物と、どんの行為との関係は全然分かりません。
関係あるのか無いのかさえも分かりません。

自分でも、「奇妙なことをするなぁー…」 とは思っていましたが
その時はまだ、それほどには感じていませんでした。

彼女の前に回り、彼女を見ます。
彼女の目は、痴漢を見るような怖いものでした。(苦笑)

そのショーウインドーの中のピンクの洋服が原因なのか…
そのことを言いますと、彼女が 「試してみる?」と言いました。

車椅子の方向を変え、
視界にその洋服が入らない位置で
どんの両手を彼女の胸に近づけます。
彼女の言うとおりでした。やはり、それを 【嫌い】ました。

しかし、彼女の内からは、このことについては
何も伝わってきません。その理由も知らされませんでした。

しかし、ここでは一応、どんの行為を地上的な観点で否定せず
そのことは 「必要な行為だった」ということにしておきます。

どんは、彼女の強い不信感での視線を受けながら言います。

「何の恋愛感情も無いし、何の目的も無い(表では感じていない)
信じられないかもしれないが…、そうなんだ……」

彼女の不信感は消えそうもありませんでした。
それに、どんも、それについて言い訳もしないんです。
前日からの「どん」の印象は、ここで一挙に崩れたようでした。(笑)

どんが、さらに追い討ちをかけるように言ってしまいます。

「その人物を思い出すまでは 家には返せないんだよ…」

彼女は益々不信感をつのらせ、
身の危険までも感じてきたようでした。
「家に帰りたい…」 と言い出しました。

どんは、こんなことも言いました。

【どんなことがあっても、車椅子から降りなかったことが…
…とても嬉しかった…】

この意味はよく分かりません。
それに、それほど重要なことだったとも思えません。
でもこれは、二人の間では、とても大切な台詞だったようです。

どうも、この奇妙な行動と、これらの 『言わされた発言』が、
とても大きな意味を持ってはいることは確かなようでした。

それと、こうも言いました。

「当時、我々にもルールがあって、それは…
絶対に船を降りない…。でも、降りることにはなった…のだが…」

また、こんなことも言いました。

【今回の、この地上では…
女として生きた方が、いいんじゃないかなー…】

この意味は、この時は、よく分かりませんでした。
でも、「これは重要なことに違いない」 とは感じてはいました。
彼女は黙っていました。それを理解したかどうかは分かりません。

また 「家に帰りたい…」 と言い始めます。

どんは、しばらく黙っていましたが
「うん…」と言って、車椅子を押して車まで戻ります。

彼女が車椅子に乗ったまま、リフトで車に上がります。
ここで、車椅子での予定された計画は終わったようでした。
「これから、家の近くまで送って行く…」 と言います。

彼女は「コンビニに行ってくる」 と言って、その場を離れます。
そして、そのまま戻っては来ませんでした。(大笑)

どんは、この少し前に、彼女に、こうも言いました。

【どんがしたことを、逆に、今度は、あなたの方から
どんに対して、同じことをすることになる…】

これは、2,3回は言ったと思います。

この台詞と、あの奇妙な行為。
このことについて、後で、あれこれと考えてみたのですが…

これが、あの場面での、奇妙な 「どんの行為」のことなのか
その前までの、不思議だが楽しかったときの 「どんの行為」と
同じことを彼女がするのか…、それは分かりませんでした。

彼女にとっては、考えもしなかった異常事態だったと思います。
しかし、どんの表にとっては、それほどのこととは思えません。
そのため、彼女が戻って来るのを、ずっと待っていました。(笑)

しかし、「もう、彼女は来ないな…」 と感じて
我が家に戻ることにし、カーナビのスイッチを入れ
自宅を目的地に設定して帰路につきます。
しかし、少し行ったところで、引き返して来てしまいました。(大笑)

「あんな、中途半端なままで終わるはずがない…」
「彼女は、きっと考え直して戻って来るに違いない…」

…などと、一人で勝手に考えていました。(笑)

戻ることには、なっていなかったようなのですが…
そのときの、どんの表、つまり、どんちゃんは、
そう思い込もうとしていました。
このときは、表の欲望に、内が抑えられていたんです。(苦笑)

車を元の位置に停めます。空腹を感じましたので
「和民」 に行き、お茶漬けを食べて車に戻り
車の中で朝まで寝ました。(笑)

■居酒屋「和民」(わたみ)中央区銀座5−9−11


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