トップレイとの対話

20 エーイとの対話・あらすじ
21 女海賊 エーイ22 車椅子
23 過去世 24 思い出 25 単純な仕組26 …その後…


24 思い出

5時に目が覚めました。今度こそ、帰らなければなりません。
そう長い間、家に戻らないわけにはいかないのです。
その理由は、移植した庭木に水をやるためです。(笑)
日照りが続いていて、一日おきに水やりが必要でした。

カーナビの案内どうりに走ります。
国会議事堂を正面に見て、
大きく左に 二つの交差点を曲がり
霞ヶ関の入り口から首都高速に入ります。

早朝ですから、わりに空いています。
首都高速から中央高速に入ります。
この後は一本道ですから気楽なものでした。

帰る車の中で、あれこれと考えていましたら、
あの「最後の場面」での自分の行為は

「やはり痴漢類似行為だったのか…?」
「どうして、ああいうことをしたのか…?」

などと思うようになってきました。(笑)

この頃になって、ようやく事の重大さを感じてきました。(笑)
もちろん、これは、どんの表、どんちゃんの想いです。
ですから、このことは、それほどに問題にすることでは
なかったのですが、その時は、そうは思っていません。(笑)

二日後になって、体の疲れもほぼとれて
だいぶ気持ちも落ち着きましたので
「内の想い」 を聞いてみました。

以下が、そのときのものです。
これは、彼女が参加しているML(メーリングリスト)への
投稿という形で書かれています。

みなさんにも理解しやすいように少し文体を変えて
説明も付け加えました。「あなた」 というのは彼女のことです。

***********************************************

【エーイさんへ】

どんです。こんばんわ

あの夜の、どんの行為は、
あなたの二世代前の過去世での体験を
あなたに代わって、どんが演じたものでした。

説明・後ろから髪をいじる行為、胸を触ろうとする行為のこと。

あの時代のあなたは、
誰にも負けることのない、とても強い男でした。

説明・これは二つ前の生で、前回の女海賊の時代ではありません。

どんが、あなたに、最後の場面で言ったことですが

【1】

あなたが唯一、「男」と認めた女性(その人)は
あなたの人生の転換期には必ず現われていた。

その人(肉体は女性)は、
あなたの人生のシナリオを修正するために
あなたと同時に地上に出ました。
シナリオを、あなたが勝手に書き換えたためです。

説明・そのシナリオに、彼女は初めから従うつもりがなかった。

そのシナリオは、どんの作ったものでした。
しかし、あなたは、強引にそれを書き換えたため
その人が同時に地上に出ることになりました。

その人が、あなたに認められる方法が、
「男としての魅力」 でした。
しかし、女の肉体を持ったまま男として、
あなたに認められるためには、ある条件が必要でした。

一つは、女の中にいる必要があったこと。

説明・これは女子高のときのこと。他にもあったかもしれません。

もう一つは、
あなたの理想の男性像を、あなたの方から、
その女性の中に見出せるだけの魅力が
彼女の側にあることでした。

あなたは、書き換えられたシナリオから
再び書き換えたシナリオに乗ることができました。
ですから、あなたの書き換えたシナリオは修正され
それらの各時点で意味のないものになっていきました。

説明・その時点とは、就職、結婚、離婚などの転換期のこと。

【2】

あなたは、髪の毛をいじられることを、とても嫌っていました。
その行為と、その後の行為は、あなたの、その時代(二世代前の
男のとき) に、どんにしたことでした。

【3】

あなたは、女でいること、つまり、女として今の地上を生きること。
それが、あなたの生き方で いいのではないか。

今生での、あなたの生きてきた今までの人生は
自分の行為を修正するための準備段階です。

これから、縁があった人達との修正が行われます。
その条件が、「女として生きることです」

どんは、自分の書いたシナリオに、どうしても従わせようとしました。
しかし、それは、本当は必要の無いものでした。

何故なら、あなたは、もう気がついたからです。
しかし、最後の仕事が、どんには残っていました。

それが行われる前に、あなたは逃げ出してしまいました。
しかし、それも、実は、「どん」 の描いたシナリオでした。

それを、あなたが実演することは
あなたが、どんに対して過去にした行為の再現です。
それを、どんは嫌っていました。

あなたと、最後のステージに登る前
つまり、あなたと一緒に、あの場所から出発するとき
どんが、「どうしようかなー…」と幾度も言って迷っていました。

説明・讃岐会館を出発するとき。その後にも幾度も言っている。

あれは、そのステージの最後の場面が
そのときに、すでに分かっていたからです。
もちろん、これは、どんの内でのことです。

どんの表(どんちゃん)では、
「必要だが、できれば避けたい思い出のようだ…」
というような感覚しかありませんでした。

説明・もちろん、彼女の内も知っていて、その行動を指示していた。

そして、二人は覚悟を決めてステージに登ることになります。

あなたには…
順序を追って少しずつ確認しながら進む必要がありました。
実は、これは、あなたの内では全て分かっていたことです。

しかし、肉体を持っている、この地上で、どうしても
あらためて肉体を使って演技する必要がありました。

その理由は、過去の肉体での行為の清算は
肉体を持って清算しなければならないからです。
それが、地上と天界の共通のルールです。

説明・自然の法則は、そうなっているという意味です。

前日、あなたは、その日の出来事を記録するようにと
どんから言われました。
それは、次の日の舞台に登るために必要なものでした。

説明・前日の、「内と内との対話」での気づきを記録すること。

最後に、あなたが逃げ出したとき
どんには、「幕」 の意味として伝えられました。

あなたにとって耐えがたい、どんの行為は
どんにとっても、耐えがたいものだったからです。

その後に現われた、
あなたの態度(どんの行為に対しての反応)は
あなたにとっては、「認めざるを得ない真実」 からの逃避でした。
そして、それは、どん にとっても全く同じだったのです。

つまり、このステージの最後の場面は
あれが、シナリオどうりだったのです。

では、あなたが最後まで感じなかったことについてです。

どんは、あなたとの前世の記憶を説明していました。
しかし、あなたにとって受け入れがたい部分が一つありました。
それは、「最期の時」、どんが、あなたに言ったことです。

説明・敵対するグループに捕らえられて殺されるときのことです。

「もう、このあたりでいいのでは…」

確かに、あなたは何も抵抗することなく、それを受け入れました。
しかし、現世のあなたは、それに納得していません。

その理由は、今生での、あなたの転換期に
見え隠れした人物が分からなかったからでした。

説明・シナリオの修正のために出てきた人のことです。

その人物は、あなたの前に現われることはありません。
何故なら、「シナリオの修正役」 は、もう必要ないからです。

では…、最後に、あなたに伝えることです。

どんの役目は終わりました。
これからは、あなたが自力で過去の修正をし、
最後の変革の時代に、それを完成させるために活動を始めます。

そのとき、どんの行為が手本になるはずです。
何故なら、それは、あなたが、どんに教えたことだからです。

あなたが、前世でのリーダーだった、その一番の理由は
あなたが、どん以上の能力者だったからでした。

もう一つ…

どんの活動と、あなたの活動は、同じように見えますが
全く違うものです。

それは、あなたは、女としての実態を活用し、
どんは、男としての実態を利用するからです。

説明・今回の地上での目的が違うことを意味するものです。

あなたが、どんに伝えるべきことは何もありません。
それは、内側では、お互いに分かっているからです。

では、『エーイ』 さんの、この地上での目的が
完遂することを、全身全霊を込めて祈ります。

説明・全身全霊の真意は、肉体を持つ表の意識と
内側の本来の自分を含めた背景の霊達の意識のことです。

どん

***********************************************

…というものでした。

「うーん…、そうか…」
でも、まだよく理解できていません。(笑)

少し説明を加えます。

エーイの率いる女海賊団は、よく映画やテレビに出てくる
海賊とはかなり違っていたようです。
むやみに人殺しをすることはありません。
また、襲う相手の選定も慎重に行われていたようです。

以下は、その後に、どんが感じたままに書いた物語です。
登場人物の名前、様々な出来事については、
何の裏づけもありません。
ですから、これは、「創作」として受け取ってください。(苦笑)

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エーイ にとって、
戦わずして敗北を認めることは大きな屈辱でした。
彼女が、どんに最後に言った言葉は

「もちろん、これでいい…」
「ただ…、私としては不本意であることには変わりない…」

彼女が娘の クースーを敵対するグループに頼み
彼等は クースー引き取り育てることを約束します。

しかし、その子は長生きできませんでした。
幼い子供は母親がいなくなったことに気が付き
もう地上にいないことも知ったからです。
彼女(娘のクースー)の落胆は大きなものでした。

クースーの死と、彼等のグループの事実上の終わりは同時でした。
彼等は彼女を見送り、数年後、彼等も別な組織に潰され殺されます。
もちろん、それは彼等の望みであり、運命でした。

女海賊団の時代の指導者 エーイは、どんにとって大切な存在でした。
もちろん、他の仲間にとっても同じです。

当時の我々の仲間は、本名の他に別の名前を持っていました。
それは、「花」の名前でした。それでお互いを呼び合っていました。

説明・讃岐会館での透視のとき、彼女が花の名前を羅列した理由です。

彼女は 「○ー○」 という名前です。
「エーイ」は、彼女の人格に対する尊称のようなものでした。
「エーイ・クーズ・○ー○」 というのが彼女の正式な呼び方です。
「○ー○ 我らの師」 という意味です。

この海賊団が、まだ活動していた頃、
彼女は、敵対する組織の刺客に襲われ瀕死の重傷を負います。
心臓を狙った刃物は、それを防ごうとした彼女の左腕によって
的がそれ、心臓の下に刺さり背中に貫通しました。

傷ついて歩けなくなった彼女の面倒をみたのは
その時の、どんの母親でした。

また、娘のクースーは、今生では、その時の、どんの母親が
今回は クースーの産みの親となり、どんは父親となっています。

エーイは、体格、体力、智恵、霊的感性
どれをとっても優れたものでした。

しかし、彼女には大きな欠点がありました。
男という存在に特別な体験があり
そのため、それが彼女を苦しめていました。

彼女は仲間と共に、肉体から離れ、再び霊界で集結します。
そこで、お互いに確認しあったことは、次の転生で
今までの物欲的、暴力的カルマを清算することでした。

どんは、同じ国に、もう一度産まれ出ます。
今回の転生の前の生です。

そこで、どんは

そこに昔から伝わる霊的技法を身につけることになります。
もちろん、これは予定された計画どうりのものです。

その計画は、次の生で再び仲間が集結するときの
その準備をすることでした。次の生の、この現代では
今度は、どんが主導的役割であることが決まっていたからです。

当時の技法は、医療であり、癒しでもあり、
ある意味で 「占い」でもあり、また、予言でもありました。
それらのものが 一体となったものでした。

「一体」 という見方は、現代的なものです。
当時の人の感覚で見れば、

「あえて分ければ、そういうものとも言える」

というものです。
つまり、霊的感性によって行われる行為そのものが、
そういうものだったのです。

これを現代に当てはめれば、霊能者であり、霊的治療師であり、
預言者であり、指圧や気功のようなこともでき、カウンセラーや
セラピストでもあり、霊媒師ともチャネラーとも言えるようなものです。

この能力は、表の感覚としては、霊的感性が強くなることによって
自然に身につくものです。身につくと言うより、
自然に 「現われる」というものでした。

ですから、誰もが、そのようになれるわけです。

その霊的な背景は、当然ですが霊界側からの支援によるものです。
どんの場合は、エーイ が中心となった背景でした。

しかしこれは、その時代には、そういう人達は沢山いました。
特に珍しいものではありませんでした。

この生で、どんが最初に勉強したことは、人間としての生き方です。
でもこれは、「生き方、活かし方の再確認」 というようなものでした。

次に、霊的な具体的な技術の勉強に入ります。
これは、自分の内側からの感覚を、適切に選別するための学びです。

内から感じるものには、その人間の状態により
それに合った想いが内から伝わってきます。

例えば、物欲に犯されている人に感じるのは
その物欲を満足させるための方法が聞こえてきます。
性欲に溺れるものは、異性の口説き方が伝えられます。

このように、表の想いが、その人の最良の状態からして
不調和なものの場合でも、内の声は、その人の表の状態に
呼応したものを伝えてしまうわけです。

そのため、できるだけ、表を調和した状況にしておき
本来の 「内の想い」を受け取ることが必要になります。

次に、霊的感性の実践に入ります。
それを教えてくれる人と出会います。
これは、本当に楽しいものでした。

内の想いは、表では都合のいいように変えられてしまいます。
それは、表の欲望を中心としたものが優先してしまうからです。

そのため、社会人として、とても不調和な想いであっても、
その人にとっては自信に満ちたものになってしまいます。
これが、この地球の、地上での、最大で最後の課題です。

我々は、より深い内の想いが表に感じられるようにならなければ
人類は破滅するしかありません。
これは、どんが勉強した、その時代でも、そう言われていました。

現代の宗教や思想は…
そういう、深い内の想いを言葉に変換しようとしたものです。
つまり、宗教や思想の本質、つもり元になっているものは、
全て 「深い内の想い」だったわけです。

勉強の方法は実に簡単でした。
普通に暮らし、普通に生きることでした。
その師は、主に、そのときの、どんの妻であり子供達です。

つまり、普通の家庭生活をおくり、社会とも調和を図ること、
つまり、現代でも、よく言われている、当たり前の常識が、
最大で最良の勉強方法だったんです。(笑)

私達は、実に多くの人達と生涯を通じて出会います。
多くの出会いから、どの人からも実に貴重なことを学びます。
そしてそれは、お互いに受け取りあって成長していきます。

どんと ○ー○は、その前の生では夫婦でした。
○ー○ が男、どんは女でした。

○ー○の、その時の名前は 「アルジ」
どんは、「トゥワランク」といいます。

二人はとっても仲が良く、一生仲よく暮らしました。
ただ、アルジには致命的とも言える欠点がありました。

それは、その前の生で、女だったとき、
主に、相手の男からの体験が暗い記憶となっていて、
それが時々、彼女の表に現われていました。
それは、その生で解消できるものではありませんでした。

また、二人には徹底的な想いの違いがありました。
アルジは、トゥワランクと同様、とても霊的感覚に優れていましたが
彼は、内からの感覚を全てとするのではなく
「自分なりに利用して、地上での生き方を創造していくもの」
という生き方をしようとしました。

それに対して トゥワランクは…

「内からの感覚は確かなものであり、それに素直に従うことで
充実した人生が過ごせ、同時に周りも調和していくことができる」
「それは、社会全体にも良い影響を与えることにもなり
そういう生き方を、それぞれの人間がしていくことで
世の中は少しずつ改善されていく」

…というものでした。

この違いは、次の生でも、またその次の生でも
顕著に現われることになります。

アルジは、次の生は、女として、海賊団の指導者
○ー○ として活動します。
そして、現代では、□□という性で出ています。

私達の世界は、見た目の時間的変化に目を奪われて
捉えるべきものを見過ごしています。

体験する全ての出来事には、深遠な意味があり
そこに関係する人達とも、同様に深い縁があります。

それらの縁のある人達との関連から現われる現実は、
全て、私達の進歩成長のためにあります。

見た目には不調和な出来事でも、
それが過去での出来事の再現であり、
それは必要な出来事です。

そういう方向から冷静に眺めてみると、
見えない真実が見えてきます。

そのためには、私達は、本来の自分、
本当の想いを知る必要があります。

しかしそれは、誰もが自然にしています。
「内と内との対話」です。

それを、表(表面意識)でも確認できるようになれば
さらに、内(潜在意識)の想いは明確になります。

どんは、「内との対話」が、とりあえずは 「究極の宗教」であり
究極の思想・哲学である、と考えることにしています。

「とりあえず」 というのは、その内の想いは
まだ、ほんの入り口でしかないからです。
表面意識と潜在意識との境界付近の内の想いでしかないからです。

アルジと トゥワランクは、今生では、□□と、どんですが
この二人の関係は、今生では別々な生き方をしながら、
同じ目標に向かっています。

夫婦は、特に深く勉強しあうために必要な関係ではありますが
それによって、かえって出来ないことも起きてきます。
そのため、夫婦も、親子という関係も、それぞれの生で、
それらの組み合わせは少しずつ変えられていきます。

大きく急に変わることは少ないようです。
何故なら、解消すべき問題から逃れることを
私達は望んでいないからです。

私達は、「課題」 から逃げられないのではなく、逃げたくないのです。
それは、私達の内の奥にある、「宇宙の意思」 と言えるようなものが
私達の共通の意思として、心の奥では、それに接しているからです。

それを、「神」 というものに転換して宗教が生まれました。
また、今では、万物の想像主とされ、理想的な人間像としての
意味も持つ「人格神」 として奉り、崇めるようになっています。

その誤解は、とても深刻なものになっています。
そういう錯覚の中で苦しむ人が沢山いるからです。

私達は、内を感じるだけでいいのです。
ただ、それだけでいいのですが、それに気がつかないでいます。

表が優先した状態では、内の想いを感じることが少なくなります。
そのため、表の誤解で練られた、宗教・思想・哲学などが生れ、
ますます、「表の想い」 からでしか物事を考えられなくなっています。

私達が、もう一度 「本来の自分」を感じる方向に進むことで
ありとあらゆる問題が、自然に解決の方向に進んでいきます。

そのことに、多くの人達が気づく時を、
楽しみに待つことにしたいと思います。

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