6月17日 Bois de Boulogne (Paris)
昼休みにブローニュの森へ散策。良い天気ながら気温は今ひとつ
キジの雌だろうか(望遠機能を使って撮影)
この時期の日中に見られる虫の数は少ない。かろうじて、モモブトカミキリモドキ♀(Oedemera nobilis)
このオレンジ色のジョウカイボン(Rhagonycha fulva)は、これから盛夏にかけて数が増えていく
マロニエは、新緑も早いが、葉が茶色に朽ちていくのもとても早い
6月18日 Saclay (15km soyth of Paris)
アジサイの花が咲き始めた(アルカリ土壌のフランスではピンク色が一般的である)
昼休みに郊外へ給油しに行き、そのついでに少しだけ草原のポイントへ
ケマダラカミキリにはもう遅いようだった。画像はこのポイントでよく見られるハナカミキリ♀(Stenurella bifasciata)
盛夏によく見られるハナカミキリ(Brachyleptura fulva)も、もう活動を始めていた
ヤナギの幼木の葉の上に、ヨツボシのナガツツハムシ(Clytra laeviuscula)
13日に採集したミヤマクワガタ♂(Lucanus cervus)の一つは、改めて測ると60mmに何とか届いてくれたようだった
6月18日 Foret de Marly (20km west of Paris)
気温は16℃と低いが、暗くなってからブナの立枯れポイントへ
日中とは違って、ゴミダマの一種(Bolitophagus reticulatus)がサルノコシカケや幹の上に数多く現れている
こんな感じでじっとしているのである
ブナの太い倒木には、チャイロホソヒラタカミキリ(Phymatodes testaceus)が運動会をしていた
どれも茶色系ばかりで、ルリ色系は見られない
懐中電灯で幹を照らすとライトトラップになるのか、ホタル♂(Lampyris noctiluca)が飛んでくる
ほら、ここにも
ブナの立枯れの上に見られる中型以上の甲虫は、パラレリ(Dorcus parallelipipedus)と・・・
オサムシ(Carabus violaceus purpurascens)
もう一頭。樹上のナメクジでも狙っているのだろうか
小さな蛾たちも、懐中電灯に誘われるように時折ヒラヒラと飛ぶ
6月20日 Foret de Rambouillet (40km west of Paris)
以前からの懸案を果たしに、暗くなり始めてからランブイエの森へ車を走らせた
それは、森の中の樹液ポイントに夜に訪れてみることである
結論から言えば、樹液は最高ながら、結局はミヤマはおろかパラレリさえ樹液には来ていなかった
このポイントには材置き場があるのだが、カミキリムシも1頭も見られず。このところいつも当てが外れている
太いブナ材の切り口の上を歩くパラレリ(Dorcus parallelipipedus)♀。何故樹液には来ない?
結局、樹液に来た中型の甲虫は、センチコガネ(Anoplotrupes stercorosus)のみ
この際、樹液をよく観察してみると、ケシキスイの一種(Soronia grisea)が見つかる
これはヨツボシケシキスイを小さくしたようなケシキスイだ(同定はいずれ)
伐採材の上でヨツボシの綺麗なテントウムシダマシ(Endomychus coccineus)を見つけた。これは良い収穫
懐中電灯を照らしていると、やはりホタル♂(Lampyris noctiluca)が飛んでくる
ブナの立枯れにいたパラレリ♂。樹液にはいないのに・・・
6月21日 A la maison
ホタル(Lampyris noctiluca)を濡れたティッシュごとケースに入れて生かしているが、♂もわずかながら発光することが分かった
さらに、♀がティッシュに産卵をしたのだが、卵も微かに光ることも分かった
6月22日 Paris 16e
パリ在住の日本人の友人で蝶屋のO氏のお宅にお邪魔して、コレクションのごく一部を拝見させていただいた
フランス国内、スペイン、ベルギー、地中海の島々等で採集してきたもの。最も大事なものは、三角紙で冷蔵庫に入っているとのこと
壁に掛かっていたフランスの昆虫の刺繍。フランスを代表する虫たちが上手に刺繍されている。O氏の義理のお母様の作品だそうだ
息子さんが捕まえたテントウムシ。おそらくナミテントウであろうが、こんな人面的な斑紋は初めて見た
6月22日 Bois de Boulogne (Paris)
ブローニュの森へ短時間だけ夜の探索へ。50mm超の大きなヨーロッパヤマカミキリ(Cerambyx cerdo)の♀がいた
ホタル(Lampyris noctiluca)の♂がつかまっているのは、♀の蛹???
6月24日 Foret de Marly (20km west of Paris)
気温の高い夜だったので、いたたまれずに近場のブナの立枯れポイントへ出撃。エグリゴミダマの一種(Uloma culinaris)
立枯れの上をオサムシが登るのは、やはりナメクジ狙いだったようだ(Carabus violaceus purpurascens)
サルノコシカケなどに付くこのキノコ系のゴミダマ(Bolitophagus reticulatus)は、相変わらず数が多い(ピンボケ容赦)
ナガクチキムシがいないものかと探しているのだが、朽ち木性の虫でゴミダマの他はコメツキダマシ(Isorhipis sp.)くらい
ブナの太い落ち枝に付いていた、オオツヤハダコメツキの仲間(Stenagostus rhombeus)。夜行性のようで、おそらく初採集
ブナの倒木の枝の高い場所にカミキリがいたので、ネットに落としてみると、いつものゴマフカミキリ(Mesosa nebulosa)だった
帰ろうと思ったら、少し遠くに怪しげな白色灯が見えたので、近づいてみると・・・(手ブレ容赦)
案の定、ミヤマカミキリ♂(Lucanus cervus)が飛来していた
6月29日 Foret de Marly (20km west of Paris)
家族の一足早い帰国を見送った後、黄昏時からマルリの森のブナの立枯れポイントへ。なんと、ハリネズミ??
ブナの立枯れポイントに着くと、大きな羽音が。ミヤマクワガタ(Lucanus cervus)♀が飛んできたのだ
もう一頭飛来。立枯れの上部から草むらに落ちてきた
ブナの太い倒木の上に、携行用の蛍光灯で簡易トラップ
ゴモクムシ(未同定)やカミキリモドキ、ホタル♂などが飛来しただけだった
これは、いつものように立枯れを登ろうとしているオサムシ(Carabus violaceus purpurascens)
何故かミヤマ♀×2という今夜の成果