2008年3月 採集画像日誌




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2月24日〜3月2日  Tokyo

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東京に出張。画像は、かつて日本一であったのに、今は周囲のビルに埋もれている霞ヶ関ビル
 

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街の中のところどころに、梅の花がほころんでいた。電信柱が実に日本っぽい
 

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これは、中野駅近くの某所・・・
 


3月1日  Kawasaki

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P.kawadaiさんと、川崎市某所の林を散策
 

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朽ち木の下で見つけた、越冬中のオオゾウムシ
 

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林を抜けた道沿いの、孟宗竹の小さな竹薮。倒れている竹にP.kawadaiさんが鉈を入れると・・・
 

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ベニカミキリが、
 

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次から次へと出てくる
 

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ベニカミキリのアパートであった
 

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恥ずかしながら、ベニカミキリを目にするのは初めてである
 

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人家の庭先で顔を出している、フキノトウ。この日は風が冷たかったが、春はすぐそこまで来ているようだ
 


3月6日  Foret de Lyons, Normandie (100km north-west of Paris)

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一日休暇を取る。出撃の時は、必ず高速道路のサービスエリアの自販機でバニラ・コーヒーを一杯
 

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ノルマンディ地方のリヨンスの森へ。途中で見られた、城館の早春の風景
 

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ここは欧州最大のブナの森が広がるところ。狙いは、イッカククワガタの材採集
 

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自生しているスイセンが、既に黄色い花を咲かせている
 

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探せど探せどイッカクが入っているブナ材が見つからない。仕方ないので、ついでにコルリクワガタ(Platycerus caraboides)を採集
 

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久しぶりに、腹面がオレンジ色の♀。固有の色か、それともテネラルなのか
 

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今日は何故か♀がよく見つかる。ようやく見つけた、♂
 

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結局、1♂5♀♀。たまたまナラ材ばかりだったので、上の♂やこの♀のように緑色の個体が多い
 

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とある材から出た、見事なまでに体を丸めている甲虫
 

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さて、何の仲間だろう。調べてみると、マルトゲムシの一種(Byrrhus pilula)のようである
 

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場所を変えても、イッカクが入っていそうなブナ材は見つからない。気が焦るばかり・・・
 

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小さなマグソコガネ(Aphodeus sp.)が見つかる。ところが、あろうことか撮影後に逃げられてしまう
 

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さらに場所を移動。このあたり一帯は、どこへ行ってもブナ林である
 

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イッカクを諦めて、外道採集へ。朽ち木から、コガネオサムシ(Carabus auronitens)
 

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小さな崖から、キバナガヒラタオサムシ(Carabus intricatus)
 

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切り株の上に生えた苔の下から、紫色のオサムシ(Carabus problematicus)
 

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ようやく有望なブナの朽ち木が見つかる。走っている食痕に期待が高まるが・・・
 

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残念ながら、食痕の主はカミキリムシであった。画像は、カミキリの蛹の後端
 

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馬糞をいじってみると、センチコガネ(Anoplotrupes stercorosus)が見つかった。既に活動中のようだ
 

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結局イッカククワガタは見つからず、昨年9月に次いで連続敗退。リヨンス・ラ・フォレ村で休憩してから帰路へ
 


3月9日  Foret de Marly (20km west of Paris)

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コルリ材採集のシーズンも残り少ない。天気が良くなかったが、近場のマルリの森へ
 

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まずは、コルリ材採集の副産物の小さなアカコメツキ(Ampedus quercicola)
 

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雨が降ってきて、雨中の採集となった。これは赤がやや暗い色の別種のアカコメツキ(Ampedus pomorum)
 

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藍色のコルリクワガタ♀(Platycerus caraboides)。新しいカメラで撮影してみたが、藍色が上手く出ない
 

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これはもともとのカメラで撮った♂。ほぼ肉眼どおりの発色である
 

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雨が降りしきる中、集中力が途切れがちとなる。新しいカメラで撮ったコガネオサムシ(Carabus auronitens)
 

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苔の下にセンチコガネ(Anoplotrupes stercorosus)を見つけた。越冬中のセンチコガネに出会ったのは、初めてである
 

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雨が降り止まないため、残念ながらギブ・アップ
 

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オサムシ2種(もう一種は、Carabus problematicus)3頭、センチコガネ1種3頭
 

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コルリは2♂♂3♀♀。もう少し採りたかったところだ。他には、アカコメツキ2種4頭
 


3月15日  Bois de Boulogne

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雨が降ってきそうな昼下がり、ブローニュの森を散策してみた
 

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今日は天気は良くないが、気温が高く、春らしい陽気であった。あちこちで新緑が出始めている
 

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欧州版オオイヌノフグリも、花を咲かせていた。春、である
 

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ナナホシテントウ(Coccinella septempunctata)を今年初めて見つけた
 

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名も知らぬ黄色い花では、黒い小さなケシキスイ(Meligethes viridescens ?)の仲間が活発に活動していた
 

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クマバチも既に活動を始めている
 


3月16日  Foret de Rambouillet (40km west of Paris)

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昨日の陽気が陰り気温が下がり始めたが、とにかく春を探しにランブイエの森へ。ところが、まだまだ冬枯れの景色
 

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仕方がないので、朽ち木を叩いてとりあえずオサムシ(Carabus problematicus)を見つける
 

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今日の狙いは馬糞に集まる糞虫だったが、空振り。かろうじて、歩行中のセンチコガネ(Anoplotrupes stercorosus)を発見
 

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このセンチコガネは、裏返すと特に綺麗なのである
 

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昨夏にリンゴカミキリを見つけたポイントに、活動中のフタホシテントウ(Adalia bipunctata)がいた
 

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ナラが中心の森の中に、ブナの大木を見つけた。それでは、青いコルリクワガタを探してみよう
 

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緑腐れの材から、早速コルリクワガタ(Platycerus caraboides)が出る
 

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薄い銅色の♀だった
 

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そして、狙いどおり(画像は暗いが)青系の♂が出た。ブナ材からは青系が出やすいのである
 

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今日の採集ポイント近くの人工湖は、未だ寒くて人がいない・・・
 

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さらにコルリ探しをしていると、上翅の中央が黒いアカコメツキ(Ampedus sanguinolentus)が出たが、残念ながら息絶えていた
 

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やや緑がかっているコルリ♂を割り出して、今日のところは終了
 

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帰路の途中、コーヒーを飲みたくなったのでカフェのある村に寄ったが、あいにく閉店中。その村にて撮影した景色
 

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本格的な春が来るまでには、未だもう少し時間がかかりそうである
 


3月22日  Paris 2e

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このところ、真冬な逆戻りしたような気温で、天気も悪い日が続く。春は遠そうだ。おまけに、車を修理中なのである
 


3月23日  Foret de Meudon (5km south of Paris)

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日中でも気温は5度ほどと寒いし、車もないが、電車で行ける森に春を探しに出かけてみた
 

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歩いて森に入るのも悪くない。しかし、採集用具は持たず、小さなルアーケース以外は全くの手ぶらだ
 

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森は、このところの低温のためであろう、外縁部に緑の芽吹きは見られるものの、冬枯れのままであった
 

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森の中に入ると、このとおり、春を感じさせるものは未だほとんど見当たらない
 

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手ぶらだが、少しでも虫の姿を見ておきたくて、こんな苔を手で捲ったり棒で崩したりしてみる
 

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すると、いつものオサムシが1頭だけ見つかった(Carabus problematicus)
 

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次いで、小さなマルガタゴミムシの仲間(Amara sp.)
 

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朽ち木起こしをしてみると、朽ち木の下でクシコメツキの仲間を見つけた(Melanotus villosus)
 

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森の周辺は気温が少し高いのか、タンポポやオオイヌノフグリなどの野草の花が咲いている。画像は、ヒメオドリコソウ
 

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しばらく低温が続くようなので、本格的な春の到来は遅そうだ。来週末はどうなっているだろう
 


3月29日  Foret de Rambouillet (40km west of Paris)

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車が戻ってきたので、久しぶりの好天下、ランブイエの森へ
 

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森はまだ冬枯れの景色だが、明るい日差しが心地よい
 

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狙いは、越冬タテハを見つけることと、こんな馬の足跡を追いかけて活動中の糞虫を見つけること
 

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早速、小ぶりなセンチコガネを見つける。胸部が陥没している個体だったが、小さな個体ほど色が鮮やかである
 

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馬糞を突っついてほぐすと、中から小さなマグソコガネ(Aphodius prodromus)が見つかる
 

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あの馬糞はどうであろうか・・・
 

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多くのセンチコガネ(Anoplotrupes stercorosus ?)が集まっていた。しかも、風下から次々に歩いてやってくる
 

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引っくり返すといっそう綺麗に輝く
 

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他の馬糞でマグソコガネを順調に追加
 

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エンマコガネ(Onthoohagus sp.)も一頭だけ見つかる。頭胸部が緑色のエンマコガネ(O. vacca)は未だ早いようでいない
 

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センチコガネは、森の中の道でもあちこちで見かけた。しかし、まだ飛翔するほどの暖かさではない
 

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ネジロカミキリ近縁種狙いの薮では、ビーティングしても小さなゾウムシしか落ちなかった
 

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こんなのや(同定はいずれ)、
 

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こんなシギゾウムシ(同定はいずれ)
 

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場所を変えると、めずらしくも鹿と遭遇した
 

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センチコガネのてんこ盛り
 

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大きい個体と小さい個体がいるのだが、同種だろうか? 小さい個体の方が輝きは鮮やかである
 

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森の中で有望な材置き場が見つかる。初夏の晴れた日には、タマムシやトラカミキリが走り回るだろう
 

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糞虫採集は、言うなれば、馬乗りの人達のおかげでできるのである
 

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コルリの産卵痕も気になり・・・
 

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少しだけ採集にトライしたのだが、見つかるのは幼虫だけだった。成虫はよもやもう脱出済み?
 

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森の中の車道の上にやけに小さなセンチコガネ・・・と思ったら、歩行性のハムシだった
 

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小柄な♂である(Timarcha goettingensis)。右の触角が欠けていて難儀そうだった。この種も活動期間が長いようだ
 


3月31日  Paris 16e/Bois de Boulogne (Paris)

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寒い3月だと思っていたが、職場の近くの公園のマロニエはもう新緑を出している
 

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ブローニュの森も、周辺からゆっくりと瑞々しい緑に覆われていく
 

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キランソウに似た野草の花
 

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何故だかゴミムシダマシの一種(と思う。同定はいずれ)が、草の葉の元に頭を突っ込んでじっとしていた
 

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これはナミテントウ(Harmonia axyridis)だろう
 

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ホシカメムシの一種(Pyrrhocoris apterus)は、春まだ浅いうちから活発に活動を始めている
 

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これは花壇の花のはずなのに、どうやって種が運ばれてきたのか、野草に混じって花を咲かせていた