クレーンに恋した日々
― その幾何学的な美しさに魅せられて ―
鈴 木 節

鈴木 節
SUZUKI, Setsu
旧姓間部。1952年武生第二中学校を卒業し、同年武生高校に進学。2年生のとき、東京へ転居。1955年石神井高校を卒業。その後、趣味として絵画に出会い、2010年武蔵野美術学園造形研究科卒業。毎年、国画会展に出展。国画会準会員。個展・グループ展などで活動中。(埼玉県所沢市在住)。
今、子どもの頃を振り返ってみますと、音楽と幾何学模様が大好きで、いつも定規などで遊んでおりました。武生高校時代も、声楽と幾何の授業が大好きでした。現在、クレーンと工事現場をモチーフにした抽象絵画で国画会展に出品しています。
クレーンに出会ったのは30年くらい前。当時、染色に夢中で新宿の住友ビルに行っておりましたが、その頃、となりに都庁を建設中で、窓から見たクレーンの幾何学的な美しさに魅せられて、以来、現在まで、その黒く力強いエネルギッシュな形と、私にとっては音楽的に聞こえる工事現場の音を表現して制作し、クレーンに恋しているという状態です。
今やっていることは、武生高校の少女時代が出発点で、その頃に培った音楽的なもの、幾何学的なものが、今の自分を作っていると思います。大きな絵を描くには体力が必要ですが、高校の頃の声楽を思い出して体幹を正しくし、これも絵のために延々とやっています。
子供のころ雪の中を学校に通って、がまん強さを学びました。今、絵を描いていて壁にぶち当たっても投げ出さないで完成まで行けたとき、武生の少女時代に学んだことだなあと、この頃つくづく思っています。

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