No.6
京都に嫁いで過した歳月

― 何時も今が一番と思って前向きに ―


市 川 仁 子


市川 仁子(武高30会会員)
ICHIKAWA, Hitoko

 旧姓 斧。1952年 武生第二中学校、1955年 武生高等学校卒業。同年、大阪樟蔭女子大学に入学。結婚後、主人と共に英語学院を経営。その後、人の命と安心をサポートするのを天職と考え、生命保険会社の代理店として活動。現在は健康のためにヨガにも精を出し、また夫とのクルージングや旅行を楽しんでいる。(京都府京都市在住)



京都に嫁いで

 武生で過した歳月より、京都に嫁いで過ぎた年月は3倍以上になりました。今ではすっかり京都の生活に慣れてきていますが、やはり言葉の抑揚にはどこか武生のイントネーションが残っていて、京都人になり切ることは出来ないようです。

 京都の人との付き合いはむつかしいと言われていますが、亡くなった義母は純粋の「京おんな」、美しい「京ことば」を使う方でした。やさしい中にも芯のある方で、田舎者の私に京都の習慣やお料理などを、生活を通していろいろと教えてくれました。私も若かったので多々失敗はありましたが、ご近所の方や周りの人たちが、私を傷つけないように教えて下さっているのが分かりました。私には到底京都の方のような付き合いは出来ないと思い、背伸びをしないで、ありのままの自分でお付き合いをさせていただこうと思いました。本来の無神経な性格でしょうか、ストレスもなく嫌なことはすぐ忘れて、自然体で気ままに過してきたと、つくづくと振り返っています。


新しい仕事

 夫は英語が得意なこともあって、中学生のための英語学院を経営して、子供たちに語学教育をすることになりました。京都市内の二ヶ所で開業し、オーラルメソッドで、耳から聞いて話す英語を教えました。アメリカの教科書を使って、単なる会話教室ではなく、学校の授業にも役立つ英語教育を目指しました。それが大変な好評で、毎年多くの子供たちが学びました。卒業生の方々から、あの時習った英語の学習法が、大学生になっても、社会人になってからも生かされて、大いに役立ったと言っていただきました。私は学院の事務と管理の仕事をしましたが、息子たちもそれぞれの道を歩み出し、後継者もいないので、四半世紀弱ほどして英語学院の幕を閉じました。その頃は現在ほど学習塾も多くなく、競争も少なかったので、あのような自由な教育が出来たのかと思います。


私の新たな出発

 末娘が高校生になった頃、縁あって、私は外資系のアメリカンファミリー生命保険会社(アフラック)の代理店になりました。それまでは外でのお勤めをした経験がなく、何の知識もなくスタートをしましたが、とにかく「誠実に、地道に」をモットーとしました。出会う方々に、がん保険はがんになった時に経済的不安を少なくし、治療に専念できる保険ですよと、がん保険の大切さを語って参りました。



 今でこそ、がんに罹る人も増え、治療法も素晴らしい進化をしていますが、当時はあまり人に知られておりませんでしたので大変でした。ひたすら「一人でも多くの人々に知っていただきたい」という気持ちで一杯でした。30年あまり過ぎ、現在では数千人のお客様に支えられています。給付を受けられる方も多く、あの時勧めてもらって加入していてよかったと言って頂き、少しは安心して治療して頂く助けになったかなあと思っております。私自身もまた、家族がにこにことして私を応援してくれる範囲で、この仕事をして来てよかったなあと思っています。子供たちも、それぞれ平凡ですが幸せな家庭を築いて、安心しております。

 また、アフラックからは、代理店のオーナーの方々と国内・世界の各地を旅行し、教えられることも数多くありました。


近年の私

 私の代理店も1999年に法人化しました。現在は長女が後継者として社長になっています。

 振り返りますと、家族や友人、お客様、アフラックに支えていただいたからこそ、今日の自分があり、生活があるのだと思い、感謝の気持ちで一杯です。現在は、アフラックの仕事を少しやりつつ、月一回、関西女性企業家研究会に出席し(ほぼ10年間)、若々しい元気な女性企業家の方々との会話・交流を楽しみにしています。週二回はヨガをして(4年半)、体を動かしています。以前に腰椎の圧迫骨折をしたこともあり、夫も20年前に大腸がんの手術もしておりますので、年齢的な身体の衰えも考え、無視しないで、無理をしないで、自分たちで出来る範囲で生活を楽しみたいと思っています。地域の集まりにも積極的に出席しています。

 京都に住んで58年、よくここまで来たものだと思います。これからも、周りのことに好奇心をもって、おしゃれ心を忘れず、外出して、何時も今が一番楽しい幸せと思い、くよくよしないで、明るく前向きな気持ちを一生持ち続けて行きたいと思っています。

 とくに、30会の方々、武生出身の方の武生会の人たちとお会いできるのを、いつも楽しみにしています。私にとっては、今がとっても幸せな日々です。“今でしょう”を胸に、今を大切にしながら、神に感謝して日々を過ごしたいと思っております。

 書き添えますと、30年前に子供たちも独立しましたので、夫はかねてから続けて来ました聖書の研究に専念することにしました。それから書き続けて、今年22巻の著作をまとめて、ハードカバーの保存版の形で刊行することが出来ました。



 もしご関心のおありの方は、「市川喜一」で検索していただければ、著作の内容を書いた「天旅ホームページ」が出てきますので、ご覧戴ければ幸いです。