今日のマネーシステム

長い間のうち、中央銀行に支えられた銀行ネットワークの連邦預金制度は、世界的に広がりました。同時に、マネーに対する金の裏付けの割合は、着実にしぼんでゆきました。お金の基本の性質が変わったのです。以前は、お金は価値を表していたのですが、現在は負債を意味します。過去においては、紙幣のドルは金銀に交換できる兌換券でした。現在では、紙幣あるいは銀行口座の数字であるドルは、単に他の紙幣および数字のドルに交換できるものでしかありません。過去には、個人的に作られた受領証での支払いを、私たちが受け取ることを拒否できたように、人々が受け取り拒否できる形で民間銀行の紙幣が存在しました。現在では、民間銀行がつくったお金が、政府の認める合法的な不換紙幣となっています。私たちがお金とみなしているドル、カナダドル、ポンドです。法定通貨は政府によって作られます。法律では市民がこの法定通貨を受け入れなければならないと言明しており、このお金を使わないと裁判所は助けてくれません。

そこで質問です。もし政府と銀行、両方がお金を創造できるとして、一体いくらのお金が存在するのでしょうか?過去には、お金の総量は、実際にある金属の総量に限られていました。たとえば地価の洞窟から新しい金・銀が見つかった場合、それに見合うお金が作り出されていたわけです。現在では文字通り、お金は借金として作り出されています。新しいお金は誰かが銀行からお金を借りると創られるのです。結果としてお金の総額は、人々が借りられる限界の総借金額となります。

アメリカの総負債 1957年 5兆ドル 2006年 45兆ドル

政府は新しいお金の創造に、準備預金制度として知られるルールを強制することによって法的限度を設けました。基本的に預金準備率は任意で、国ごとに、そして時々変化します。過去においては、銀行は少なくとも金庫の中の実際の金1ドルの価値に対して10ドルのお金を創造できるのが普通でした。今日、預金準備率は金の保有量に限定されず、新しく信用創造される金額は銀行が保有する資産によります。今日、銀行は2つのものからなる資産を持っています。政府の発行した現金と銀行が中央銀行に預けているお金、プラス銀行が持っている口座預金の総額です。これを簡単に説明しましょう。

想像してください。新しい銀行がスタートしました。預金者はまだいません。しかしながら銀行が資本金から1,111.12ドルの現金を、保証金のため中央銀行に預けます。銀行の預金準備率は9:1です。 ステップ1、ドアが開き、新しい銀行は最初のローンのお客様を迎えます。彼は車を買うために1万ドルが必要です。新しい銀行は9:1の準備率で中央銀行に預金があります。これはハイパワードマネーと呼ばれるものでこれを元に借り手の借金の契約があれば、9倍の1万ドルものお金を無から創造することが、合法的に認められています。この1万ドルはどこからか持ってきたものではありません。その真新しいお金は単純に銀行の信用貸しとして借り手の口座にタイプされたものです。借り手は中古車を買うために、銀行クレジットの署名欄にサインします。

ステップ2、それから車の借り手は、新しく作られた1万ドルを彼女の銀行口座に預金します。中央銀行に預金されたハイパワードマネーと違って、新しく創られたこのお金は準備率によって増やすことができません。その代わり、それはその準備率によって分けられます。9:1の割合で新しいローンの9,000ドルが1万ドルの預金を元に創造されます。

ステップ3、もしその9,000ドルがその後第3者によって同じ銀行に預金されたとしたら同じ銀行がつくったものであれ、あるいは違う銀行のものであれ、それは3回目の信用創造の合法的な基礎になります。今回、信用創造できる額は8,100ドルです。ロシア人形がその内側に、さらに小さい人形が順番に入っているようなものです。各々の新しい預金が減少しながらも、次の新たなローンを生み出す元になっていくのです。

もしもローンで創られたマネーが銀行に預けられないならば、その工程は止まります。それはお金の創造メカニズムにとって、あってはならないことです。しかし実際は、新しいお金は預金され、この工程が繰り返されることによって、10万ドルまで新しいお金が創造されることになります。この新しいお金は、すべて借金によって創られたものです。このような工程が、最初に中央銀行に1,111.12ドルを預けることによって、合法的に認められているのです。1,111.12ドルは、中央銀行に誰にも触られることなく残っています。しかも、この天才的システムのもとでは、銀行の帳簿はその銀行の融資額よりも、預金額の方が10%以上多いことになります。

このことは一般な印象として、銀行の融資が預金から出ていると誤解させ、預金を得ようとする現実的な誘引となっています。どんな銀行でも、単独では預金の90倍ものお金を創れません。準備預金制度のおかげで創れるのです。しかもそのシステムは、一つの銀行でつくられる信用貸しが、もうひとつの銀行の預金となって循環していくのです。このような工程は、ひとつの銀行の中で行えるものではありません。準備銀行制度によって、銀行が最初に1,111.12ドルを中央銀行に預けておくことにより、実際には持っていない10万ドル分の利子を集めることが許されるのです。

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