貨幣改革、選挙改革

選挙改革のような貨幣改革は大きなトピックであり、変化への意欲と、既存の概念にとらわれない考え方を必要とします。また貨幣改革は選挙改革のように簡単にはいきません。何故なら既得権益を守るために、彼らは懸命に阻止しようとするからです。お金はただのアイデアであり、現実のお金は何であれ、私たちも創ることが出来ることを見てきました。ここに熟慮すべきひとつのお金の簡単な代替案があります。このモデルは過去に英国や機能してきたシステムに基づいています。銀行家ゴールドスミスたちと彼らの準備預金制度によって蝕まれ破壊されてきたシステムです。永続する金利のないお金を基礎にした経済をつくるために、お金は政府によってつくられ、使われなければなりません。経済を促進させる、道路、鉄道、橋、港、市場のような、社会インフラ整備に使われるのが好ましいでしょう。このお金は借金によって創られるものではなく、価値として創造されるものです。その価値は何であれ、費やされた後、形として残るものです。もしこのお金が、必要性に応じてつくられ取引高に応じて容易に増減できるならば、インフレなど決して起こりません。もしこれによってインフレが起こったなら、二つの有効な方策があります。インフレはお金に関して、一律税の効果に等しいものです。お金の価値が20%落ちるのも、政府が私たちから20%の税金を取るのも、私たちの購買力に対する効果は同じです。このようにみれば、必要な費用をまかない、限度を超えない限り、課税に代わるインフレーションも許容できるかもしれません。あるいは政府は、過剰なお金を税金として徴収しお金の供給を減らして、その価値を復元するというインフレ対策を行うこともできます。資金や物価が下落するデフレをコントロールする場合は、政府は支出を増やしお金の供給を増やします。民間銀行間の貸し出し競争がなければ、政府は国家のマネーサプライをもっと効果的にコントロールできるでしょう。事態が悪くなったなら、大衆は誰が非難されるべきかもわかるでしょう。お金の価値を変動させず、保つことは政府の責任となるでしょう。政府は今おこなっているように、税金も補助的に徴収しますが、民間の銀行家たちに利息を払う必要はなくなります。連邦政府が必要なだけのお金をつくるなら、国家に借金は存在しないでしょう。銀行が財政赤字の利払いを通して私たちを永久に隷属させることは、不可能になるでしょう。

お金は奴隷の新しい形です。それは人格を持たないことから、特別扱いされてきました。主人と奴隷の間に、人間関係などないのです。 ――レオ・トルストイ

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