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ショパン人気作品アンケート

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ショパン・ワルツ・人気CD

夭折の天才ピアニスト・リパッティの代表的名盤。録音の音質はよくないものの、透明度の高い音色で都会的に洗練された ワルツを聴かせてくれます。

骨太の音色、遅めのテンポで淡々と弾き進めていく、枯れた味わいが印象深い演奏。ルービンシュタインの老成された渋い 芸風とコクのある表現が特徴。

美しい音色で丁寧に弾きこまれたワルツ集。オーソドックスタイプの演奏で録音もよいので、ショパン・ワルツ集のファースト・ チョイスには最適な演奏かも。

〜第5回・ワルツ全14曲人気投票〜
本コーナー、カテゴリー別人気投票アンケートコーナーも、今回の「ワルツ」で第5回目となりました。 2005年5月10日にアンケートフォームを設置して以来、 約2ヶ月に渡って123人の方々に協力していただき、2005年7月7日をもって、投票を締め切りました。 協力していただいた皆様、どうもありがとうございました!それでは、集計結果の発表です!

1.投票コーナー設置の趣旨

ショパンのワルツについて
ショパンは、生涯でワルツを19曲作曲したことが現在までに分かっています。 生前に出版された第1番から第8番までの8曲、および遺作のうち第9番〜第14番までの6曲を合わせた14曲が一般にはとりわけ よく知られ、親しまれているようです。第15番〜第19番までは、魅力的な作品はあるものの、ショパン・ワルツ集のCDでも しばしば収められていないことが多く、一般的な認知度が低いため、投票していただく皆さんの負担のことや、投票数の 伸び悩みが心配されるため、今回の投票では対象外としました。

ショパンが、ワルツという形式の舞曲(=円舞曲)をこれだけ多く残したことはやや意外な気もしますが、他の作品群(例えば、 バラード、スケルツォ、ポロネーズなど)のような大規模で肩の張る作品ではなく、より肩の力を抜いて気軽に曲に向かうことが できる作品であったことが大きな理由だと考えられます(この点は、マズルカの方がより顕著ですが…)。 ただ、ショパンが何故、作曲形式として敢えて「ワルツ」を頻繁に用いたかについては、やはり同時代の作曲家の影響を少なからず 受けていると考えるのが妥当だと思います。ショパンは、ポーランド出国の前年に当たる1829年、19歳のときにオーストリアの ウィーンに演奏旅行に出かけて、この「音楽の都」での華々しいデビュー(でも彼の演奏スタイルは、華やかというよりは、音が 小さくて繊細なものであったと言われています)を飾り、実際、翌年にポーランドを出国した際に向かった先も、ウィーンであった と言われています。当時、ウィーンでは、ヨハン・シュトラウス(1世)による優雅な円舞曲、ウィンナ・ワルツが流行していた ようで(と言っても、有名なウィンナ・ワルツ、例えば「美しく青きドナウ」や「皇帝円舞曲」、「ウィーンの森の物語」、 「南国のばら」等の作品は、全て後のヨハン・シュトラウス2世によるもの)、ショパンは、何らかの形で、これらの 作品から影響を受けたものと考えるのが妥当だと思います。それは、ショパンの中では、ある意味「反面教師」的な存在 であった可能性もあります。というのも、ショパンは、当時のウィンナ・ワルツに音楽作品としての価値を認めていなかった からです。当時の彼の手記にも、「ウィーンの人たちは、どうしてこういう曲を好むのか、僕には理解できない」という 内容の一文を残していることが分かっています。僕は、当時のウィンナ・ワルツがどのようなものであったか、正確には 知らないのですが、例えば、その影響を受けたヨハン・シュトラウス2世の代表的作品は、鑑賞には十分堪えうる魅力的な 作品だと思っています。ショパンは同時代の作曲家の作品を認めないという「意地」が相当強かったことは知られていることで、 こうした「偏屈さ」が彼の手記には随所に見られるようです(これ以上いろいろ書くとヨタ話になりそうなので、このことについては 別の機会に詳しく書こうと思います)。

上記のように、ショパンのワルツは、当時流行のリズム形式を借りながらも、作品の内容は他の誰にも決して真似のできない独創的 なものであり(この点が、似たような作品の多いウィンナワルツとの決定的な違いだと思います)、彼自身の美学、 審美眼にかなうような形で高められたものだと考えられます。ショパンのワルツは、どちらかというと、フランスのサロン文化の 雰囲気に合うような、都会的に洗練された粋で洒落た感覚の作品だとする見方が一般的です。彼のワルツの多くは、パリに移り住んで から書かれたもので、華麗系のワルツも、どちらかというと当時のパリの社交界の華やかな雰囲気を反映したものとなっている ようです。シューマンも、ショパンのワルツを円舞曲として用いるとしても、「少なくとも相手の夫人の半分は、伯爵夫人でなければ ならない」と述べているほど、高雅にして洗練された趣味のよい響きに満たされています。しかし、ショパンのワルツの大部分は、 そのような意味での「実用」にも全く向かない作品であり、ワルツというリズムを借りながら、自身の内面、心情を綴った抒情詩と なっており、そこにこそ、ショパンのワルツの無二の独自性(=独創性)があると言うべきだと思います。ショパンのワルツは、 哀愁を帯びた旋律、ハーモニーで満たされており、そのような内面的作品は、むしろマズルカリズムに近い部分も多く、 独特の憂いを帯びた悲しくて寂しい旋律は、多くの人の心を捉えて放さない魅力に満ちています。

アンケートの趣旨
以上のように、ショパンのワルツは大きく分けて、@舞踏用の円舞曲、Aワルツリズムを借りて自己の内面を綴った抒情詩、の 2種の異なる傾向を持ち、場合によってはその折衷が試みられるなど、同じ「ワルツ」と名の付く作品でも、曲によって傾向が 大きく異なることも大きな特徴です。本アンケートでは、外面的に華やかな舞踏的性格の強い作品と、内面、心情を吐露した 抒情詩的作品のどちらにより人気が集まったかも、注目されるところだと思います。

2.集計結果 (有効回答数 124票) (投票ミスと思われる票は除きました)

順位

作品

得点

1位

2位

3位

4位

5位

6位

1位

ワルツ第7番嬰ハ短調Op.64-2

431

32

27

10

12

10

8

2位

ワルツ第2番変イ長調Op.34-1

281

14

14

16

12

8

11

3位

ワルツ第9番変イ長調Op.69-2「別れのワルツ」

265

9

20

12

9

15

6

4位

ワルツ第5番変イ長調Op.42

248

19

9

10

9

6

10

5位

ワルツ第14番ホ短調遺作

242

13

13

10

11

8

10

6位

ワルツ第1番変ホ長調Op.18「華麗なる大円舞曲」

234

7

10

15

12

17

12

7位

ワルツ第6番変ニ長調Op.64-1「小犬のワルツ」

197

5

6

13

12

14

21

8位

ワルツ第3番イ短調Op.34-2

153

6

7

10

6

10

4

9位

ワルツ第10番ロ短調Op.69-1

132

3

3

11

10

8

9

10位

ワルツ第13番変ニ長調Op.70-3

126

7

5

4

10

5

3

11位

ワルツ第4番ヘ長調Op.34-3

120

5

4

6

6

10

8

12位

ワルツ第8番変イ長調Op.64-3

66

3

2

3

4

4

6

13位

ワルツ第12番ヘ短調Op.70-2

49

0

3

2

3

5

7

14位

ワルツ第11番変ト長調Op.70-1

39

0

0

1

7

3

8

表・及びグラフの説明
前回のエチュード同様、今回も、1位から14位まで降順に並べ替えを行った結果を示しました。総合得点によって順位付けしていますが、 総合得点は、下記の式に従って算出しています。
得点 = 1位票数×6 + 2位票数×5 + 3位票数×4 + 4位票数×3 + 5位票数×2 + 6位票数×1
また、各曲の総合得点がどのように分布しているか、視覚的に分かるように、グラフを作成しました。 多少見にくいかもしれませんが、参考になると思います。

3.講評・コメント

今回は、「ワルツ第7番嬰ハ短調Op.64-2」が2位の第2番を大きく引き離して、文句なしでダントツのトップに輝きました! この曲がこれほど見事にぶっちぎりで第1位の座を獲得するとは、誰が予想したでしょう?(笑) この曲の人気が極めて高いことは僕自身よく知っていましたが、ここまで人気があるとは正直思いませんでした。 確かに、ショパン・ピアノ名曲集などの初心者向けのタイトル付きの有名曲を寄せ集めたCDにも収録されていることが 多く、またピアノレッスンでも、「初ショパン」として取り上げられることが多い曲で、「憧れのショパンが弾けた!」 という特別な思い入れを持ったピアノ学習経験者の方も多いものと思われます。また、この曲は、ショパンの晩年の失意と 孤独が影を落としており、ショパンのワルツ特有の深い内省と哀愁に満ちた旋律とハーモニーが心を打ち、涙を誘う作品となっています。 華やかな舞踏曲系のワルツではなく、こうしたショパンの独創性が濃厚に現れた憂鬱系の作品が第1位を獲得したことは、 投票者の皆さんの音楽的好みの趣味の高さを反映した結果と言えると思います。

この曲の前には、第2位以下の曲も霞んで見えてしまうほどですね。一応、上のグラフを見ると、第2位以下第6位までの ワルツ第2番、第9番、第5番、第14番、第1番までの5曲は僅差となっており、この5曲を2位グループと見ることができると 思います。堂々第1位の第7番には大きく引き離されたものの、この2位グループの5曲は、第2番、第5番、第14番等、第1番等、 華やかな技巧系の作品ばかりとなっている点は注目できると思います。特に、第2番、第5番、第14番等は、1位票数が 10票を大きく超えており、総得点に比して1位票数の割合が多いことが注目すべき傾向と言えると思います。こうした華やかな 作品は支持者と不支持者とに大きく2分される傾向が強いと言えそうです。このような華やか系の作品の間に、このグループ中、 唯一挟まった抒情系作品である、優雅で美しいワルツ第9番「別れのワルツ」は、1位票数こそ少ないものの得票数自体は多く、穏やかな人気を集める 作品という傾向があることがこの結果からも分かりますね。

第7位の第6番「小犬のワルツ」と第8位の第3番は、今回のアンケートでは、近い得点の曲がない、言ってみれば、 「過疎地帯」にポツンと点在した2曲という感じですね。「小犬のワルツ」は、一般的な認知度が極めて高い曲ではありますが、 上記のような、中身の濃い作品に比べると内容的には一歩譲らざるを得ないようで、訪問者の方々が認知度に振り回されないで、 しっかりとした好みによって順位付けをしていただいた結果が現れていると思います。一方第8位の第3番は、作曲家のショパン 自身がことのほか好んでいたと言われる作品ですが、非常にシンプルな音列の中にショパンの心の機微が見事に埋め込まれた 佳作で、この地味な作品がこの順位に入り込んだのは、意外な「健闘」だったと言えるかもしれないですね。

第9位〜第11位に入った、ワルツ第10番、第13番、第4番は、総得点では僅差であり、事実上、この3曲が 9位グループと考えられます。独特の哀愁漂う初期の佳作第10番、片想いの女性への憧憬が色濃く現れた優美でロマンティックな 第13番、快活で華麗な第4番、それぞれに傾向の異なった作品で、魅力的な作品ではあるものの、やや人気が振るわなかった ようです。

最後に、ラストグループは、総得点が100点を大きく下回った、第12位〜第14位の、第8番、第12番、第11番でした。 この3曲も僕自身にとってはかけがえのない作品であり、改めて6曲に絞り込むことの難しさ、そして不本意にも選外に追いやらなければ ならなかった作品たちへの同情の念を禁じえないです。第8番の爽やかにして優美な雰囲気、意外性のある転調は他の作品からは 得られない新鮮な魅力に満ちていますし、第11番の中間部の斬新な和声も心の琴線に触れるものがありますね。第12番の とりとめのない和声進行も、ショパンの心の微妙な揺れ動きを反映して何とも魅力的な音楽だと思います。

今回のアンケート集計結果はあくまで、協力していただいた皆様の好みによるもので、下位の作品が劣っているという ことでは決してありませんので、誤解のないようにお願いします。m(__)m

4.掲示板の投稿者の皆さんの投票結果

掲示板に書き込みしていただいている皆さんの投票結果も公開してしまいます! ここに載せるかどうかは、掲示板への書き込みが2回以上の方で、アクセス頻度も考慮した上で管理人の独断により判断しています。 公開しないで欲しい、という方は、管理人まで申し出てください。確認の上、削除します。 また、逆にここに載せてほしいという方がいましたら、同様に管理人まで申し出てください。

お名前

1位

2位

3位

4位

5位

6位

Mさん

9

7

2

1

5

6

ラティウスさん

2

1

4

11

7

6

ムラヴィンスキー狂さん

5

13

14

2

9

1

たろうさん

7

13

9

5

12

6

カロンさん

7

14

2

3

9

10

たこさん

7

9

10

5

1

3

さくらこさん

7

4

10

9

1

6

大井さん

13

7

8

6

9

1

momoさん

9

2

5

13

14

10

cake(けいく)さん

7

10

3

2

1

5

おっきーさん

2

5

13

11

4

12

ゆーき。さん

5

12

10

2

14

7

ジャンさん

9

6

1

7

8

2

まとさん

7

9

2

6

3

1

みもざさん

7

3

6

1

12

9

みどりのマキバオーさん

3

7

8

10

6

12

横山さん

10

7

1

3

4

14

KYURIさん

14

7

2

5

1

6

やすべえさん

7

14

2

9

6

10

ショパンのとりこさん

10

3

9

5

7

8

綾さん

9

7

10

5

2

14

管理人

2

5

7

13

1

10

コメント

こうしてみると、やはり誰一人として同じ選曲をしている人はいないですが、全体的に見て、やはり第7番の人気が圧倒的ですね。 個性的な選曲をしている人から、今回の集計結果に近いオーソドックスな選曲をしている人、華やかな技巧系の作品を優先的に選んだ方から、 抒情系の作品を中心に選曲した方まで、いろいろいて、個人の好みが反映された結果になっていますね。

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