聴き比べとは

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クラシック音楽の初心者の方には、「何人もの演奏家が同じ曲を演奏すること」、そして「同じ曲の異なる演奏を録音したCDを買い集めること」の意味が分かりにくいかもしれないですね。「ある曲を一度誰かが録音してしまったら、もうそれで終わりなのではないか」という疑問もあるかもしれないです。または、ショパンのピアノ協奏曲のCDが欲しい、と思って、CD売り場の陳列棚を覗いて見たら、何やら訳の分からないカタカナの外国人名がずらりと並んでいて、「同じ曲なのに、どうしてこんなにたくさんの演奏家が演奏しているのだろう？」と疑問を抱くのと同時に、どのCDを買ったらよいのか分からなくて途方に暮れてしまった、という経験のある方も、もしかしたら意外に多くいらっしゃるかもしれませんね。確かにもっともな疑問ではあると思います。でも、そこがクラシック音楽の面白さであり、醍醐味であると思います。

でも、それらの演奏が全て同じであれば、この世に存在する意味がないですよね？でも、「似ている」ことはあっても、絶対に同じであるはずはないんです。ピアノ曲を例に取れば、まず誰にでもはっきり分かるのは、技術的に上手いか下手か、ですよね。「プロなのだから上手くて当たり前ではないか？」と疑問に思う方もいるかもしれないですが、これが意外に個人差が大きいんですよ。また、それぞれのピアニストには、そのピアニストならではの固有の音色というものがあります。また、その演奏者の持つ音楽的感覚、言い換えれば、テンポ感、リズム感、音量の幅等の様々な要素が複雑に絡み合って、その演奏家の「個性」が形作られます。そのような「個性」を比較して、自分の好みに照らし合わせて優劣をつけていくのも僕たちピアノ音楽愛好者にとっては大きな楽しみでもあるのです。もちろん、究極の目的は、何もかもが自分の気に入る納得の超名演奏に出会うことですが、楽しみながらマイペースで聴き続けていきたいですね。

本コーナー「CD聴き比べ」では、ショパンの主要作品について、カテゴリー別に手持ちのCDを紹介していきます。僕自身の好きなピアニストが超メジャーということもあり、おおよそ、歴史的名盤、世評の高いCDは網羅してあります。まとめ方としては、各作品カテゴリーについて、所有する各CDのジャケット写真と、そのCDを聴いたときに感じたことを感想、短評という形でまとめました。訪問者の皆さんは、僕の感じ方とは異なるかもしれませんが、可能な限り、独断と偏見を除いて、客観的な立場での感想を心がけました。この短評を読めば、各CDの演奏の特徴がおおよそ把握できるものと自負していますが、中には的外れのコメントもあるかもしれません。この感想（短評）を読んで、そのCDを実際に聴いたかのような「擬似体験」をした方が1人でも多く現れることに期待しながら書き進めました。そうしているうちに、そのCDをどうしても聴きたくなったら、是非、購入して聴いてみてください（実際に僕もプロの評論家の方の書かれた評論を読んでいるうちに、聴きたくてたまらなくなった経験は、数え切れないほどあります）。尚、購入については、その場でネット購入ができるように、商品への直接リンクを張りましたので、よろしければ、利用してみてください。

→CDのネット購入について