99山形大学・医(医)の入試問題より
 
実数b (ab≠0),X,Y について、次の問いに答えよ。
(1) A=(a+b)(a 2 +b 2 ),B=(a+b) 2 ,の大小を比較せよ。
(2) C=(a+b)(a+b),D=(a+b) 2 XY,の大小を比較せよ。
(3) >0,>0,X>0,Y>0 のとき 

       E=

,F=

aX+bY
 a+b

,G=

(a+b)XY
,aY+bX
 の3つの実数の大小を比較せよ。

 


解答例
(1) A−B={(a+b)a−a 2 }X 2 −2abXY+{(a+b)b−b 2 }Y 2   (⇒参照T)
       =ab( 2 −2XY 2 )
       =ab(X−Y) 2
       ここで、X,Yは実数なので (X−Y) 2 ≧0 である。ab≠0 なので
       よって、ab>0 のとき A≧B (等号はX=Yのとき成立)
              ab<0 のとき A≦B (等号はX=Yのとき成立)
(2) C−D=(a+b)(a+b)−(a+b) 2 XY
       =ab 2 +{(a 2 +b 2 −(a+b) 2 }XY+ab 2   (⇒参照T)
       =ab(X−Y) 2 2
       ここで、X,Yは実数なので (X−Y) 2 ≧0 である。ab≠0 なので
       よって、ab>0 のとき C≧D (等号はX=Yのとき成立)
              ab<0 のとき C≦D (等号はX=Yのとき成立)
(3) E 2

−F 2

( aX+bY
 a+b
) 2

  1  
(a+b) 2
(A−B)
    F−G=      1     
(a+b)(aY+bX)
(C−D)
    ここで、a,b,X,Y はすべて正なので (a+b) 2 と (a+b)(aY+bX) も正である。
        また、(1),(2) より A−B≧0,C−D≧0 であるから E 2 ≧F 2 ,F≧G が成立。
        E、Fはともに正なので、E≧F≧G である。(等号はX=Yのとき成立)