等差・等比数列とΣ(例題no.2)
数列{n}の初項からの第n項までの和をSnとする。次の問いに答えよ。
(1)Sn=n2+2n+1となるとき、 nを求めよ。
(2)(1)のnについて、 を求めよ。
解答例
(1) 1=S1 より 1=4
   n≧2 のとき 
   n=Sn−Sn-1=n2+2n+1−{(n−1)2+2(n−1)+1}
   =2n+1(この結果は1=4を満たさない)
   よって、1=4,n=2n+1(n≧2)  このような場合は、初項とそれ以後の項を別けて表します。
(2)  12

k 2

=16+

(2k+1)

2

       =16+ (2k+1) 2

−9   この部分の計算に注意してください。1から n までの和から k=1を除く 
       =7+ (4k 2

+4k+1)=7+
n(n+1)(2n+1)+2n(n+1)+n
       =
3

+4n 2

11
..
n+7


次のΣ計算をしなさい。
(1)    1  .
k(k+2)
     (2)      k−1   .
k(k+1)(k+2)
      (3)        k−1       .
k(k+1)(k+2)(k+3)

    [分数は部分分数に分解・・・なんでもかんでも恒等式はよくありません。それなりの変形で簡単になります] 

(1)     1  .
k(k+2)

(
  1 .
k+2
)
(
  1 .
k+2
)
            =
{( 1+

+・・・+
) (

+・・・+
  1 .
n+1
  1 .
n+2
)}
            =
( 1+
  1 .
n+1
  1 .
n+2
)   [ ここからの計算に工夫] 
            =
{( 1−   1 
n+1
) (
  1 .
n+2
)}
            =
(   n .
n+1
   n  .
2(n+2)
)   n(3n+5)  .
4(n+1)(n+2)
(2)      k−1    .
k(k+1)(k+2)
(      1     .
(k+1)(k+2)
      1     .
k(k+1)(k+2)
)
                 = {(  1 .
k+1
  1 
k+2
)
(   1   .
k(k+1)
     1     .
(k+1)(k+2)
)}
                 = (
  1 .
n+2
)
(
     1     .
(n+1)(n+2)
)
                 =
  1 
n+2
     1      .
2(n+1)(n+2)
                 =
  2n+2−1   .
2(n+1)(n+2)
                 = (n+1)(n+2)−2(2n+1)
    4(n+1)(n+2)
                 =   n(n−1)   .
4(n+1)(n+2)
(3)         k−1       .
k(k+1)(k+2)(k+3)
(         1       .
(k+1)(k+2)(k+3)
         1        .
k(k+1)(k+2)(k+3)
)
   =
(      1     .
(k+1)(k+2)
     1     .
(k+2)(k+3)
)
(      1      .
k(k+1)(k+2)
       1        .
(k+1)(k+2)(k+3)
)
   =
(
     1     .
(n+2)(n+3)
)
(
       1        .
(n+1)(n+2)(n+3)
)
   =
(n+2)(n+3)−6
 6(n+2)(n+3)
)
(n+1)(n+2)(n+3)−6
 6(n+1)(n+2)(n+3)
)
   =
   n(n+5)   .
6(n+2)(n+3)

   =         n        .
36(n+1)(n+2)(n+3)
3(n+1)(n+5)−2(n2

+6n+11)
   =    n (n−1)(n+7)   .
36(n+1)(n+2)(n+3)

1,2,3,・・・,n からなる n個の数列について次のものを求めよ。
(1) これら n個のなかから異なる2個を選んでその積をつくる。この積の総和を求めよ。
(2) これら n個のなかから異なる3個を選んでその積をつくる。この積の総和を求めよ。(やや難)
解答例 (1)  求める和Sは、{(1+2+3+・・・+n) 2−(1 2+2 2+3 2 +・・・+n 2 )}÷2  と表せる。
           S=
{
2

(n+1) 2


n(n+1)(2n+1) }
            = n(n+1)
  24
{ 3n(n+1)−2(2n+1) } n(n+1)(n−1)(3n+2)
       24
(2)  考え方      (1)と同様に (1+2+3+・・・+n)3 を利用する。
                   (1+2+3+・・・+n)(1+2+3+・・・+n)(1+2+3+・・・+n)
                    ┗━━━━━━┛  ┗━━━━━━┛   ┗━━━━━━┛    
                         A             B            C
                   A,B,Cのひとつの要素(数)をそれぞれ a,b,c とすると
                     a,b,c すべて異なる取り出し方は、        6通り
                     2個が同じもの(残りは異なる)取り出し方は、   3通り
                     3個すべて同じになる取り出し方は、        1通り
      まず、 ( (k2

J) ) n(n+1)(2n+1)
     6
n(n+1)(2n+1)
     6
n(n+1)
   2
  
        この中には、 3


2

(n+1)2

をふくむので、 
       2

b (≠b) となるすべての和は、 ( (k2

J) ) 3

 1 .
12
2

(n+1) 2

{(2n+1)−3}
                                            =
2

(n+1)2

(n−1)
     以上より、求める和 T は、6T=(1+2+3+・・・+n) 3

−3・
2

(n+1) 2

(n−1)−
2

(n+1) 2

                       =
2

(n+1) 2

{n(n+1)−4(n−1)−2}
                       =
2

(n+1) 2

(n 2

−3n+2)
                よって、 T=  1 .
48
2

(n+1) 2

(n−2)(n−1)