・高校1年生(X+
)
                                                   LEVEL-U
 

本題に入る前にY=X+


 の知識が必要なので、この
関数について説明します。
 
このグラフは、Y=X とY=
X
 の二つのグラフを合成した
ものです。たとえば、いま =3 とすると、それぞれの
Yの値は,3と1/3 になり , この二つの値を加えた値が
今, 考えようとしているグラフ上の点となる。このようにし
て調べていくと、左図の実線のグラフがてきる。
(正確には,数学Vの微分を利用する必要がある。)
X>0 の最小値だけなら 相加・相乗で十分だろう。
また、図ではX>0 の範囲のみを描いているが、第V象
限に、原点に関して対称にグラフが現れるのは、いうまで
もない。

問題U X 2

+X+    1   .
2 +X+2
の最小値と、そのときのXを求めよ。
   
解答例  
  2

+X+2=(X+
) 2

・・・@  ここで、 2

+X+2 とおく。
    
 において、Y= 1
は単調増加である。
     よって 
で、Yは最小値となる。つまり  2

+X+2+    1    .
2 +X+2


     であるから、 X 2

+X+    1    .
2 +X+2


−2= 27
28
 となる。
     等号成立は、X 2

+X+2=
のときだから、X=−
のとき、最小値 27
28
となる。
 
ここで、相加・相乗を利用するとどうなるだろうか?
        X 2

+X+2+    1    .
2 +X+2
=2 となる。
        ここで、等号成立は、X 2

+X+2=    1    .
2 +X+2
 のときである。
        これを解くと、X 2 +X+2=1,(−1)となり、条件@に適さない。
        つまり、最小値が2となる実数Xが存在しないので、2は最小値ではない。
        (実際に最後まで計算して、Xの値をだして、虚数になるから不適でもよい)
        これで、最小値は存在しないとしてはいけない。(問題が最小値を要求して
        いるから。最近の入試ではよほどのこと(出題ミスなど)がない限り解答不
        能の問題はない)
 
 
相加平均≧相乗平均≧調和平均
   a>0,b>0のとき不等式   となる。
                興味のある人は、この証明に挑戦してください。→ ヒント