2.鬼神族


天魔/破壊神
 非常に強大な力を持った神々。各地の神話において、破壊と破壊の後の創造と再生を司る。

アグニ(Agni)  出身地:インド
 ヴェーダ神話における炎の神。家庭における祭壇の火が神格化されたものであるが、同時に太陽と雷電も体現しており、天・空・地の三界に遍く存在している。また、祭火を通じて神々と人間とを結ぶ仲介者でもある。

アスラ王(Asura-ou)  出身地:インド
 →ヴィローシャナ

アレス(Ares)  出身地:ギリシア
 ゼウスとヘラとの間に生まれた戦神。同じ戦神のパラスアテナとは異なり、殺戮と流血、戦のための戦を好む野蛮な神である。

インドラジット(Indrajit)  出身地:インド
 叙事詩『ラーマーヤナ』に登場するラクシャーサの王ラーヴァナの息子。優秀な戦士であり、インドラと戦ってこれを打ち破り捕虜とした。インドラを解放する代償としてブラフマーからインドラジット(「インドラを破りし者」の意)の名と不死の体を授かるが、不死の体になる儀式の最中にラーマの弟ラクシュマナに襲われ、殺害された。

カルティケーヤ(Karttikeya)  出身地:インド
 シヴァとパールヴァティの息子。生後4日で神々の軍の総司令官となり、生後6日目には神々を率いて悪魔の軍勢を打ち破った。後に仏教に取り込まれて、増長天配下の八大将軍の一人韋駄天となった。

グンダリミョウオウ(Gundari Myouou)  出身地:インド
 軍荼利明王。五大明王の一人。あらゆる悪鬼から人間を守り、障害を取り除く。常に赤い蛇がその身に巻きついているが、これは執念を象徴している。

クルセイダー(Crusader)  出身地:ヨーロッパ
 11世紀から13世紀にかけてキリスト教の聖地エルサレムをイスラム教徒から奪還するために派遣された十字軍の騎士。死してなお残る信仰にかける執念がその魂を現世に留め、悪魔として蘇った。PCエンジン版『真・女神転生』にのみ登場する。

ゴズテンノウ(Gozu Tennou)  出身地:インド
 午頭天王。元々は仏教の神であり、祇園精舎の守護者であったが、日本では疫病除けの神として信仰され、八坂神社(祇園社)に祭神として祭られている。

ザオウゴンゲン(Zaou Gongen)  出身地:日本
 蔵王権現。修験道の開祖である役行者が世を救う力を求めて金剛山頂で修行をした際に現れ、その主尊となった。魔障調伏の利益を授ける。

シヴァ(Siva)  出身地:インド
 ヒンズー神話の三大神の一人で破壊とその後の再生を司る。『リグ=ヴェーダ』においては暴風神ルドラの別名とされている。白牛ナンディにまたがり、額に第三の目を持つが、その他の姿の描写は様々である。また、舞踏の神でもあり、ナタ・ラージャ(舞踏の王)とも呼ばれている。他にも、マハーカーラやマハーディーヴァなど多くの異名を持つ。

スカンダ(Skanda)  出身地:インド
 →カルティケーヤ

スサノオ(Susanoo)  出身地:日本
 建速須佐之男命。黄泉より帰還したイザナギが禊ぎをした際にその鼻から生まれ出でた。イザナギに海原を治めるように命じられたが、スサノオは毎日母を思って泣き暮らし、悪神の跳梁するに任せたために、イザナギに追放されてしまった。アマテラスに暇乞いをするために高天原を訪ねたが、そこで数々の無法を働いたために、アマテラスは天岩戸に隠れてしまい、スサノオは高天原を追放された。その後、出雲の国でクシナダヒメを助けヤマタノオロチを倒して、出雲の国の王となった。

セイテンタイセイ(Seiten-taisei)  出身地:中国
 斉天大聖。『西遊記』の主人公孫悟空のこと。花果山頂の仙石より生まれ、様々な神通力と如意棒を手に入れて眷属である猿とともに暴れまわっていたが、天界に入り「斉天大聖」の職を受けた。さらにそこでも乱暴狼藉の限りを尽くしたが、お釈迦様に懲らしめられ、人界に落とされて三蔵法師の旅の供をさせられた。

大日如来(Dainichi Nyorai)  出身地:インド
 →ヴィローシャナ

トナティウ(Tonatiuh)  出身地:アステカ
 アステカの太陽神。アステカの神話では天国は3種類あり、トナティウの支配するトナティウヒカンはその内でも最も高位のものとされた。

トリグラフ(Triglav)  出身地:スラブ
 西スラブの軍神。3つの頭を持っており、黒い馬を聖獣としている。白馬を聖獣とした四頭の軍神スヴェントヴィトとは対を成す存在。

ホクトセイクン(Hokuto Seikun)  出身地:中国
 北斗星君。北斗七星を神格化した神。南斗星君と対を成す存在で、死んだ人間の生前の行いを調べて、地獄での行き先を決定する。

マハーカーラ(Mahakala)  出身地:インド
 サンスクリット語で“偉大なる暗黒の神”という意味のシヴァの異名。シヴァの破壊や死を司る側面を体現する。仏教においては大黒神と漢訳され、厨房と福徳の神とされる。日本では七福神の一人に数えられているが、“だいこく”の読みが類似していることから大国主命と混同されている。

マルス(Mars)  出身地:ローマ
 ギリシア神話の戦神アレスがローマに取り入れられ、名前をラテン語読みに変化させたもの。

ラーヴァナ(Ravana)  出身地:インド
 ラクシャーサ神族の王。苦行によって、神々には殺されることのない肉体を手に入れた。ヴィシュヌの化身であるラーマの妻シーターを誘拐したが、ラーマに討ち取られた。


地母神
 大地そのものが神格化されたもので、全てを包み込む慈愛と大自然の荒々しさの両方の側面を持つ。

アリアンフロッド(Alianhrod)  出身地:ケルト
 “白銀の車輪”という意味の名を持つ美貌の女神。白銀の車輪に象徴され、時間と月を司る。かつて地上に蔓延っていた戦乱を流れる虹で打ち払った。

イシス(Isis)  出身地:エジプト
 エジプトの死者の神であるオシリスの妻。オシリスが弟のセトに殺害され、セトが王位に就くと、イシスは息子のホルスを王位につけるべく奔走した。

イシュタル(Ishtar)  出身地:バビロニア
 愛と豊穣と戦争を司る女神。その名は“星”を意味しており、これは金星のことを指している。夫である穀物神タンムズが死亡すると、イシュタルは双子の姉であるエレシュキガルが治める冥界を訪れた。冥界の七つの門をくぐるために身を守る装身具を取られ、丸裸にされたイシュタルはエレシュキガルに捕えられ、死刑に処せられてしまった。豊穣神であるイシュタルが冥界に行ってしまったために、あらゆる植物の生長と生物の生殖行為が止まってしまったが、水神エンキの協力でイシュタルは地上に帰還した。『ギルガメッシュ叙事詩』では、英雄ギルガメッシュに言い寄るが、手ひどく拒絶されてしまい、怒ったイシュタルは父である天神アヌに頼み、「天の牛」をギルガメッシュの住むウルクに送り込ませた。ギリシアのアフロディーテ、エジプトのイシス等にも影響を与えた。

ヴェスタ(Vesta)  出身地:ローマ
 ローマ神話のかまどの女神。結婚の守護者でもある。ギリシア神話ではヘスティアと呼ばれる。

カーリー(Kali)  出身地:インド
 シヴァの妃であるパールヴァティの怒りの化身で、破壊と殺戮の女神。その名は“黒い者”という意味で、「カーリー・マー(黒い母)」とも呼ばれる。

ガイア(Gaia)  出身地:ギリシア
 ギリシア神話において原初に生まれ出でた大地の女神。独力で生んだ子であるウラヌスと交わり、ティターンの神々と巨人達を産んだ。また、地の底にある深淵タルタロスとも交わり、テュポンなどの異形の怪物も産んだ。

キクリヒメ(Kikuri-hime)  出身地:日本
 菊理媛神。人と人との縁を結ぶ女神。黄泉比良坂でイザナギとイザナミが言い争った際に仲裁に現れた。『古事記』には登場せず、『日本書紀』にのみ記述が見られる。

キュベレ(Qybele)  出身地:小アジア
 小アジア全域で信仰された地母神。未開の大地の守護神であり、動物達の神でもあったため、ダイアナやアルテミスなどとも同一視された。後にローマ帝国の至高神となった。

ズェラロンズ(Dzelarhons)  出身地:北米
 北米太平洋沿岸に住むハイダ族の伝承に出てくる蛙の王女。「火山の女」とも呼ばれ、伝承によると人を一杯に乗せた六艘の筏とともに海から現れるとされる。

スカディ(Skadi)  出身地:ケルト
 ケルト神話の暗黒の女神。その名前は「影」を意味し、影の国の女王であるスカアハと同一視される。北欧神話の運命の三女神の一人スクルドや、ヴァン神族の王ニヨルドの妻スカディとも関係があるとされる。また、スカンジナビア半島の名は「スカディン・アウヤ(スカディの国)」に由来している。

セイオウボ(Seioubo)  出身地:中国
 西王母。中国の遥かに死の果て、崑崙山に住んでおり、天の災いと五つの刑罰を司る。始めは恐ろしい化け物の姿をしていたが、後世では美しい女性の姿で描かれるようになった。不老不死の仙薬である仙桃の持ち主でもある。

セクメト(Sakhmet)  出身地:エジプト
 原初の神プタハの妻で、牝のライオンの頭部を持った獰猛な女神。元は独立した神であったが、後に女神ハトホルの怒りの化身とされた。

セドナ(Sedna)  出身地:北米
 イヌイットの神話に出てくる海の女神。冥界の支配者でもあり、人間を溺死させることに無上の喜びを感じる。一つ目の醜い巨人の姿で描かれる。

ダイアナ(Diana)  出身地:ローマ
 ギリシア神話のアルテミスと同一視される古代ローマの樹木の女神。誕生や多産を司り、人間や獣の子どもの守護者でもある。

タウエレト(Taueret)  出身地:エジプト
 人間の乳房とライオンの後ろ足、鰐の尾を持った河馬の姿で描かれるエジプトの地母神。家庭の守護神であり、妊娠と出産にあたって悪霊から女性を守るとされる。

デメテール(Demeter)  出身地:ギリシア
 クロノスとレイアの間に生まれた豊穣と農業の女神。兄弟であるゼウスとの間にペルセポネーをもうけた。ペルセポネーがハーデスに略奪されると怒ってエレウシスの王ケレオスの下に身を寄せ、彼に作らせた神殿の奥深くに身を隠してしまい、世界中を飢饉に陥れた。

ドゥルガー(Durga)  出身地:インド
 シヴァの妃パールヴァティの化身の女神。美しい容姿の持ち主だが、性格は非常に凶暴で惨忍である。アスラ神族との戦いで劣勢に陥ったディーヴァ神族によって生み出された。

ハリティー(Hariti)  出身地:インド
 500人の子を持つ鬼であり、子を育てるために国中の子どもを誘拐し、子に食わせていた。釈迦が戒めのためにハリティーの子を一人隠すと、狂ったように捜し求めた。釈迦に子を思う母の気持ちを説かれると、改心して仏法に帰依し、鬼子母神として安産と子育ての守護者となった。

ブリジット(Brigit)  出身地:ケルト
 “偉大な者”という意味の名を持つ火と春の女神。ダナーンの母神ダヌーと父神ダグザとの間に生まれ、ブレスの妃となった。キリスト教が伝来すると、ブリジットは聖女に列せられ、キルディア地方の守護聖女とされた。

ペレ(Pele)  出身地:ポリネシア
 火山の女神で、ハワイのキラウェア火山の噴火口に住んでいる。カマプアアの求婚を拒んだが、カマプアアとの戦いに敗れ、結局その妻となった。

モコシ(Mokos)  出身地:スラブ
 女性原理を象徴する地母神。その名はロシア語の「湿った」を意味する形容詞“mokryj”と同語源ととされる。

リノク  出身地:フィリピン
 フィリピンにおける大地の女神。フィリピンの神話において、人間は竹から生まれたシラクとシカバイの兄妹から始まったとされる。兄シラクが妹シカバイと子を成そうとしたが、シカバイは兄妹でそのような事をしたら天罰が下ると断った。シラクが魚や鳥に尋ねると、どちらも大丈夫だと答え、シカバイもリノクから承諾を受けたので、二人は多くの子どもを成した。


鬼神
 敵対するものを打ち滅ぼす強大な力を有するが、その力は何かを守るために奮われる。そのため、多くは軍神として崇められている。また、日本土着の神々も含まれる。

アイゼンミョウオウ(Aizen Myouou)  出身地:インド
 愛染明王。密教における愛欲の仏。人間の煩悩を悟りに変える力を持つ。

アラハバキ(Arahabaki)  出身地:日本
 荒波吐神。日本の土着信仰における主神で、遮光器土偶の姿をしている。『東日流外三郡誌』では、ナガスネヒコとその兄アビヒコが東北に王朝を立てた際に主神として祭られている

オオナムチ(Oonamuchi)  出身地:日本
 大穴牟遅神。大国主命の呼び名が一般的。稲羽の八上比売を妻としたために、兄弟の八十神の怒りを買い、たびたび殺されるが、そのたびに高天原の神の助けで蘇える。後に根之堅洲国のスサノオを訪ねると、スサノオの娘のスセリヒメに見初められる。スサノオの出す試練をスセリヒメの助けを借りて解決すると、スセリヒメとともに生大刀、生弓矢、天詔琴の三品を持って帰還し、八十神を追い払ってスクナヒコとともに国作りを行った。

オーマ(Ogma)  出身地:ケルト
 ケルトの知恵の神。ダグザの弟で、神々の王の補佐官である。フォモール神族との戦いでは軍の指揮官として活躍した。また、ドルイドの使う線刻文字オガム文字を発明した。

オオモノヌシ(Oomononushi)  出身地:日本
 大物主神。大国主命の別名。三輪山の守護神。

オオヤマツミ(Ooyamatsumi)  出身地:日本
 大山津見神。イザナギに斬り殺されたヒノカグツチの死体から生まれた山々の神。最初に稲から酒を作ったため、酒造の神ともされる。

オトゴドウジ(Otogo Douji)  出身地:インド
 乙護童子。毘沙門天が仏法守護のために使役する護法童子。17,8歳の童子の姿で現れ、修験者や行者に使役される。

コウモクテン(Koumoku-ten)  出身地:インド
 広目天。四天王の一人。三又の戟を持ち、西を守護する。

コトシロヌシ(Kotoshironushi)  出身地:日本
 事代主命。大国主命の息子で、出雲の国の王。正邪を判断する力を持ち、託宣を司っている。

サルタヒコ(Sarutahiko)  出身地:日本
 猿田彦神。天孫降臨の際にニニギノ命を出迎えた土着の神。後に道祖神と習合され、道案内の神とされた。

ジコクテン(Jikoku-ten)  出身地:インド
 持国天。四天王の一人。刀と宝珠を手に持ち、東を守護する。

ショウキ(Shouki)  出身地:中国
 鍾馗。悪霊や邪鬼を払う道教の神。病中の玄宗皇帝の夢に現れ、病魔を払った。科挙に落第し、自殺した者の霊が、高祖皇帝の恩に報いるために悪霊退治をしている。その絵姿には魔除けの利益があり、日本に伝わって端午の節句の武者人形になった。

スクナヒコ(Sukunahiko)  出身地:日本
 少名彦神。神産巣日神の息子で、農業や酒造、医薬の神。小人ではあるが、大国主命に協力して国作りに活躍した。

ゾウチョウテン(Zouchou-ten)  出身地:インド
 増長天。四天王の一人。鉾を手に持ち、南を守護する。

タケミカヅチ(Takemikaduchi)  出身地:日本
 建御雷神。イザナギがヒノカグツチを切り捨てた際に生まれた雷神。国譲りの際には高天原の使者としてアメノトリフネとともに出雲へ赴き、大国主と交渉した。それを認めなかったタケミナカタ力比べをして勝ち、葦原中国を平定した。

タケミナカタ(Takeminakata)  出身地:日本
 建御名方神。大国主命の息子。国譲りの際に、高天原の神に対して不満を述べ、使者であるタケミカヅチと力比べをするが、敗れて逃げる。諏訪でタケミカヅチに追いつかれると、殺されそうになったが、降伏して命を助けられた。その後諏訪に土着し、ミシャグジ様として諏訪神社の祭神となった。

タヂカラオ(Tadikarao)  出身地:日本
 天手力男命。高天原随一の怪力の神。アマテラスが天岩戸に隠れた際には、外で騒ぐ神々を不審に思い、隙間を空け外を覗いたアマテラスの手を取って外に引き出した。

タラニス(Taranis)  出身地:ケルト
 ケルトの嵐と稲妻の神。その名は“雷”の意味である。流血を好む戦神であると同時に、農業の神でもある。

ティール(Tyr)  出身地:北欧
 北欧神話の最も勇猛な軍神。かつては主神であったが、後代に入って、オーディンやトールの下位に置かれるようになった。ティールを表すルーン文字は「ティワン」と呼ばれ、この文字を彫った武器を手に、ティールの名を二度呼べば勝利を得られると伝えられる。フェンリルをグレイプニルに繋ぐ際に、フェンリルに右手を噛み切られた。ラグナロクでは冥界より出でた死者の群れを相手に戦っていたが、最後はガルムと相打ちになった。

トール(Thor)  出身地:北欧
 アース神族の雷神。また、雨や豊穣を司り、家庭の守護者でもある。ミョッルニルと呼ばれるハンマーを片手に多くの巨人を殺し、アース神族随一の戦士。直情径行型の性格をしており、ロキにしばしば迷惑をかけられているが、彼が謝るとあっさり許してしまう。彼にまつわる逸話は多く、民間ではオーディン以上に人気がある。ラグナロクでは世界蛇ヨルムンガルドを撃ち殺すが、ヨルムンガルドの毒によって命を奪われた。

ナガスネヒコ(Nagasunehiko)  出身地:日本
 長髄彦。古代の大和を治めていた王。神武天皇の東征に、兄のアビヒコとともに立ち向かうが、敗れて妹婿のニギヒハヤ命に殺された。

ニオウ(Niou)  出身地:インド
 仁王。密迹金剛(みつしゃこんごう)と那羅延金剛(ならえんこんごう)の二人の金剛力士を称して仁王と呼ぶ。寺院の入り口に立ち、魔を払って仏法を守護する。

ビシャモンテン(Bishamon-ten)  出身地:インド
 毘沙門天。四天王の一人で、その際には多聞天と呼ばれ、鉾と宝塔を持ち、北方を守護する。インドの神話では、クベーラと呼ばれる富の守護者で、ハリティーの夫でもある。日本では七福神の一人に数えられるとともに、武士の守り神として上杉謙信をはじめとする多くの武将に信仰された。

ヒトコトヌシ(Hitokotonushi)  出身地:日本
 一言主命。葛城山の神であり、吉凶全てを表現する能力を持つ言霊の神。役行者に使役され、他の国津神とともに土木工事を行ったが、作業を渋ったために役行者の怒りを買い、罰を受けた。これに怒ったヒトコトヌシは里の民に憑依して、朝廷に役行者が謀反を企んでいると訴えた。

ヒノカグツチ(Hinokagutsuchi)  出身地:日本
 火之迦具土神。イザナギとイザナミが交合した際に最後に生まれ出てくる。火の神であったため、生まれ出たときにイザナミの女陰を焼いてしまい、イザナミを死に至らせた。そのためイザナギに十握剣で斬り殺された。斬られたヒノカグツチの血と死体からもタケミカヅチを始めとする新たな神々が生まれた。

フツノミタマ(Futsu-no-mitama)  出身地:日本
 布都之御魂、経津主神とも。イザナギがヒノカグツチを斬り殺した際に、ヒノカグツチの体から滴り落ちた血から生まれた剣の神。タケミカヅチとともに葦原中国を平定した。

フヘディー・メルゲン(Fuhedi Mergane)  出身地:モンゴル
 モンゴルの英雄神。父神に命じられて悪獣マンガドに九人の息子とともに戦いを挑み、最後には自ら雷の矢を放ってマンガドを倒した。

ブラフマー(Brahman)  出身地:インド
 ディーヴァ神族の三主神の一人で、創造を司る。ヴィシュヌ、シヴァの二神に比べると信仰の支持は少ない。仏教においては梵天とされ、帝釈天とともに仏法の守護神となる。『真・女神転生』ではメガドライブ版にのみ登場する。

マリシテン(Marishi-ten)  出身地:インド
 摩利支天。ヒンズー神話ではマリーチと呼ばれる、陽炎の神格化された神であった。額に第三の目を持ち、三頭で、6あるいは8本の腕には弓矢、金剛杵、宝剣などを持つ。日本では武士の守護神として信仰を集めた。

ミスラ  出身地:ペルシア
 ペルシアの契約神。契約を破った者は、たとえどんな身分にあろうとも容赦なく滅ぼした。

ヤマ(Yama)  出身地:インド
 元は人間であり、ヤミーという名の双子の妹がいた。ヤマが死ぬと、ヤミーは深く嘆き悲しみ、神々はヤミーにヤマを忘れさせるために昼夜を分けて、翌日が来るようにした。その後、死者の霊を導くために天界にいたが、後に生前の行いによって死者を裁くようになった。仏教に入って閻魔天と呼ばれるようになった。


神将
 薬師如来を守護する十二体の夜叉。日光、月光の両菩薩とともに薬師如来の近くにはべっている。十二支に当てはめられることもある。

アンティラ(Andira)  出身地:インド
 安底羅。十二支では卯に対応し、緑色を表す。宝鎚を持ち、東に配置される。

インダラ(Indra)  出身地:インド
 因陀羅。十二支では午に対応し、紅色を表す。宝棍を持ち、南に配置される。

ヴァジラ(Vajra)  出身地:インド
 跋折羅。十二支では丑に対応し、白色を表す。宝剣を持ち、北北東に配置される。

ヴィカラーラ(Vikarala)  出身地:インド
 毘羯羅。十二支では亥に対応し、紅色を表す。宝輪を持ち、北北西に配置される。

クンビーラ(Kumbhira)  出身地:インド
 宮毘羅。十二支では子に対応し、黄色を表す。宝杵を持ち、北に配置される。

サンティラ(Sandira)  出身地:インド
 珊底羅。十二支では巳に対応し、煙色を表す。宝剣を持ち、南南東に配置される。

シンドゥーラ(Sindura)  出身地:インド
 真達羅。十二支では酉に対応し、白色を表す。宝索を持ち、西に配置される。

チャツラ(Catura)  出身地:インド
 招杜羅。十二支では戌に対応し、青色を表す。宝鎚を持ち、西北西に配置される。

パジラ(Pajira)  出身地:インド
 波夷羅。十二支では未に対応し、紅色を表す。宝鎚を持ち、南南西に配置される。

マクラ(Makura)  出身地:インド
 摩虎羅。十二支では申に対応し、白色を表す。宝斧を持ち、西南西に配置される。

マジラ(Majira)  出身地:インド
 摩仁羅。十二支では辰に対応し、紅色を表す。宝叉を持ち、東南東に配置される。

ミヒラ(Mihira)  出身地:インド
 迷企羅。十二支では寅に対応し、黄色を表す。宝棒を持ち、東北東に配置される。


狂神
 各地の神話において、“狂える神”とされる存在。その行動は人知を超えているが、本質は決して悪ではない。

アティス(Atys)  出身地:小アジア
 キュベレの息子にして恋人。両性具有として生まれたキュベレは生まれてすぐに去勢されたが、切り落とされた男根から生まれたのがアティスである。キュベレはアティスに求愛するが、断られると怒ってアティスに呪いをかけ、発狂させる。アティスは去勢され、松に吊るされて死亡するが、流れ出る血は地上の全ての罪をあがなった。そして、三日後宇宙の最高神として復活した。

アラミサキ(Aramisaki)  出身地:日本
 荒御前神。神功皇后が新羅遠征を行った際に、アマテラスに遣わされた航海守護の神。非常に嫉妬深く、男女の仲を引き裂くこともあり、そのときには荒御前姫と呼ばれる。

オグン(Ogoun)  出身地:カリブ
 ブードゥー教の英雄戦士。女神エルズリーの夫の一人。同名のナイジェリアの鋼鉄の神が起源とされる。

ディオニュソス(Dionysos)  出身地:ギリシア
 バッカスとも呼ばれるぶどう酒の神。ゼウスと人間の娘セメレの間に生まれたが、彼が母親の胎内にいる間に母が死んだために、ゼウスは自分の股の内にディオニュソスを縫い込み、産み月になると彼を取り出した。嫉妬深いヘラの目を逃れ、ニンフたちに育てられたディオニュソスは成長するとぶどう酒の製法を発見し、ぶどう酒の神となった。しかし、ヘラによって発狂させられた彼は各地を放浪し、フリギュアでキュベレに出会い、狂気を癒してもらった。キュベレに密儀を伝授されると、信者達を引き連れてギリシアに帰還し、冥府より母を連れ帰り、二人してオリンポスの神々の仲間入りをした。

ノーデンス  出身地:地球?
 クトゥルー神話に登場する《大地の神々》の一人。“深淵の大帝”の二つ名を持つ。《大地の神々》は人間に対して無関心であり、普段は夢の国の最果てに住んでおり、人間の前に現れることはほとんどない。

バッカス(Bacchus)  出身地:ギリシア
 →ディオニュソス


邪神
 古代には支配神として崇められていたが、その本性が邪悪であったり、戦に破れて貶められるなどして邪神の座に追いやられたもの。

アマツミカボシ(Amatsu-mikaboshi)  出身地:日本
 天津甕星。高天原の星の神。高天原に反逆してタケミカヅチやフツヌシに討伐されるが、これを破り独立を貫いた。

アモン(Amon)  出身地:エジプト
 エジプトの太陽神、アメンが一神教によって悪魔として堕とされたもの。ソロモン王の72柱の魔神の一つにも数えられている。巨大なフクロウの頭部とオオカミの胴体、蛇の尻尾を持ち、口からは炎を吐き出す。メガドライブ版『真・女神転生』とGBA版『真・女神転生II』にのみ登場する。

エキドナ(Ekidna)  出身地:ギリシア
 ギリシア神話に登場する数多の怪物たちの母。テュポンと交わり、ケルベロスやオルトロス、キマイラなどを産んだ。

オーカス(Okas  出身地:ローマ
 豚の頭とコウモリの羽を持つ死の神。戦を好み、自らの手で殺した戦士の死体を喰らう。豚人間オークの王。

カナロア(Kanaloa)  出身地:ポリネシア
 タンガロアとも呼ばれるヤリイカの姿をした神。洪水を引き起こし、船を沈める邪神。空に浮かぶ雲の中にある楽園に住んでいるとされる。

クトゥルー(Cthlhu)  出身地:外宇宙?
 アメリカの作家H.P.ラブクラフトが創作した『クトゥルー神話』に登場する神。太古の昔に外宇宙より飛来して、隆盛を誇ったが、現在は休眠状態にある。本来この神の名は人間には発音できないものとされ、呼び名も“クトゥルフ”、“クスルー”、“ク・リトル・リトル”など様々である。

グレートファーザー(Great Father)  出身地:外宇宙?
 →ニャルラトホテプ

ケモシ(Chemosh)  出身地:バビロニア
 バビロニアの太陽神。唯一神ヤハウェと対立する存在であったために、悪魔とされた。ミルトンの『失楽園』にも登場し、悪魔ベルフェゴールとも同一視される。

サトゥルヌス(Saturnus)  出身地:ローマ
 ギリシア神話ではクロノスに相当する豊穣神。「夜の太陽」とも呼ばれ、冥界の神でもあるとされる。

シュブ・ニグラス  出身地:外宇宙
 外宇宙にうごめく絶対神アザートスが産んだ「闇」より生まれでた暗黒の豊穣神。“千匹の仔を孕みし森の黒山羊”の異名を持つ。

セケル  出身地:エジプト
 大地の神ゲブの魂とされる墓地と闇の神。砂漠を支配し、死者の心臓を喰らうとされる。古王国時代以降は同じ死者の神であるオシリスと同一視されるようになった。

月に吼えるもの(Tsuki-ni-hoeru-mono)   出身地:外宇宙
 →ニャルラトホテプ

テスカトリポカ(Tezcatlipoca)  出身地:アステカ
 アステカの創造神の一人。ケツアルカトルを追放して王位を手に入れたが、後にケツアルカトルに王位を奪還され追放された。好戦的で、惨忍ではあるが、あらゆる階級の者と分け隔てなく付き合った。

トウテツ(Toutetsu)  出身地:中国
 饕餮。中国の四方の辺境に住まう四凶の一人。西方に住まい、羊の体に人間の胴体を持つ。貪欲な性格で略奪を好み、旺盛な食欲を持つ。

ナラギリ(Naragiri)  出身地:スリランカ
 スリランカにおける象の魔王。歴史的にインドと対立してきたスリランカではインドの神や聖獣が悪魔とされることが多い。

ニャルラトホテプ(Nyarlathotep)  出身地:外宇宙
 白痴にして盲目の絶対神アザートスの従者として生まれた“這い寄る混沌”。アザートスの意向を受けて地球に降り立っている。様々な姿に変じることができる。

ノア(Noah)  出身地:オリジナル
 『真・女神転生III』において主人公の親友である新田勇が「ムスビ」のコトワリの成就を目指して召喚した異界の存在。

パズス(Pazuzu)  出身地:シュメール
 獅子の頭と人間の胴体を持った風の魔王。ペルシャ湾から毒気をはらんだ熱風とともにやってきて、疫病を蔓延させる。イナゴと災厄の支配者。『真・女神転生』ではメガドライブ版にのみ登場する。

ハスター  出身地:地球?
 “名状しがたきもの”とよばれるクトゥルー神話に登場する「旧支配者」の神。その名の通り、姿形については不明である。従者であるビヤーキーに奉仕されている。クトゥルーら「旧き神々」とは敵対しているらしい。

パチャカマク(Pachacamac)  出身地:ペルー
 太古の創造神。太陽と月の息子。怠惰な性格であり、自らが創造した最初の男を飢え死にさせた。さらに、その妻と最初の息子を殺したが、二番目の息子に殺された。

パレス(Pales)  出身地:北アフリカ
 古代シリアのロバの神。両性具有の神でもあり、古代ローマでは豊穣の神として信仰された。パレスチナの国名の由来となった。

マダ(Mada)  出身地:インド
 インドの叙事詩『リグ・ヴェーダ』に登場する「酩酊者」の意味の名を持つ巨大なアスラ。医療神アシュヴィン双神によって若返りの術を施された医師チヤヴァナは双神に感謝の祭祀を捧げようとしたが、これに反対するインドラの妨害を受けた。インドラの妨害を排除するためにチヤヴァナは祭火からマダを作り出し、インドラに差し向けた。マダはインドラを退けた後にチヤヴァナによって「博打」、「姦淫」、「殺生」、「酒乱」の4つの悪徳に分かたれた。

マンモン(Mammon)  出身地:シリア
 シリア語で「富」を意味する名を持つ悪魔。物欲の権化であり、『エノク書』では南のデーモンの王とされている。

ミシャグジ様(Mishaguji-sama)  出身地:日本
 諏訪神社の祭神たる祟神。タケミカヅチに追われたタケミナカタが諏訪に逃れてきて、そこに土着してミシャグジ様になったという説の他に、元々諏訪の地に土着していた神であったのが、タケミナカタに倒されて取って代わられたとする説がある。

ヨグ=ソトース(Yog-sotos)  出身地:外宇宙
 外宇宙の中心にある混沌に住まうアザートスが生んだ「無名の霧」から生まれた時空の支配者。全にして一なるもの。シュブ・ニグラスと交わり、クトゥルーを始めとする異形の神々の祖先となった。


死神
 各地の神話で死を司る神々。生命を司る主神の対極に位置し、ライバル的な存在であることも多い。

アフ・パチ(Ah Puch)  出身地:マヤ
 マヤの死神。九層からなる地下世界の最下層を支配する。骸骨、あるいは鈴がついた死体として描かれる。

アンクウ(Ankuu)  出身地:フランス
 つば広の帽子をかぶり、大鎌を持って馬車に乗って現れる。アンクウの姿を見たものは近いうちに死ぬとされる。

イシュタム(Ixtab)  出身地:マヤ
 マヤの自殺の神。聖職者や自殺した者の魂を楽園に導く。

カロン(Charon)  出身地:ギリシア
 混沌より出でた、闇エレボスと夜ニュクスとの間に生まれる。現世と冥界を隔てるアケロン河の船頭で、死者を地獄へと導く渡し守。

キシン  出身地:マヤ
 「自惚れ屋」という意味の名を持つマヤの死神。

ゲーデ(Ghede)  出身地:カリブ
 黒い山高帽と燕尾服をまとった死神。死者の魂が神々の住まいへと向かう途中の、“永遠の交差点”と呼ばれる辻に立つ。

ケルヌンノス(Chernunnos)  出身地:ケルト
 死と再生、冥界を司るケルトの神。“角を持つ者”の名の通り、長い牡鹿の角を頭に生やしている。ケルトでは人間は死者の国から来ると信じられており、死を司るケルヌンノスは同時に豊穣神でもある。

タナトス(Thanatos)  出身地:ギリシア
 ニュクスの子で、ヒュプノスとは兄弟にあたる死の神。寿命の尽きた人間のもとを訪れ、その魂を冥界の王ハーデスに引き渡す役目を持つ。

チェルノボグ(Chernobog)  出身地:スラブ
 「白い神」ベロボーグと対をなす「黒い神」。夜と闇を支配する悪神とされる。

ハーデス(Hades)  出身地:ギリシア
 ゼウスの兄弟であり、冥府の王。冷酷非情ではあるが、公正な性格をしている。

ヘル(Hel)  出身地:北欧
 ロキと女巨人アングルボザとの間に生まれた娘。フェンリルとヨルムンガルドは同母兄弟。この三兄妹が災いを成すという予言を受けた神々はヘルを冥界に投げ落とした。そこでヘルは冥界を統べる主となった。

ペルセポネー(Persephone)  出身地:ギリシア
 主神ゼウスと豊穣の女神デメテールの間の娘。ゼウスに唆されたハーデスに誘拐されて、その妻とされる。デメテールの下に帰る際に、冥界の食物を口にしてしまったために、一年の三分の一を冥界で暮らすことになった。

モト(Mot)  出身地:シリア
 ウガリットの神話で、地下世界である冥界の王。死と荒廃を司り、主神のバールとは宿敵。

ラダマンティス(Rhadamanthys)  出身地:ギリシア
 ゼウスとエウロペの間に生まれた子。冥府の三人の裁判官の内の一人。




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