「リヤショックユニット」
バイクにとってリヤ周りがどう動くか、と言うことは運動性を大きく左右し、タイヤのグリップの仕方にまで影響する重要な部分です。NS400Rの純正リヤショックユニットは、どうもツアラー的な味付けとされているようですし、へたり易い事もあって、何らかのモディファイを加えたいと考える人も少なくないようです。(社外品ではホワイトパワーや、オーリンズが有名ですね。オーリンズはラインナップから落ちていますが、頼めば今までのデータが有るので単品で製作してくれます)
そこで有名なのが、NC30用リヤショックユニットへの交換で、この方法はリヤストップランプスイッチの取り付けさえ工夫すれば、フレーム側のマウントに厚めのワッシャーを入れるだけでボルトオンとなりますが、自由長が15mm長くなることや、スプリングレートの高さ等からスイングアームの垂れ角が増し、チェーンがかなり余るので切り詰める必要があります。このスイングアームの垂れ角はトラクションのON/OFFに対するリヤ周りのレスポンスを良くしているらしく、またダンパーが良く効いている事等もあって、運動性がまるで違ってきます。リヤタイヤのグリップの仕方もタイヤを変えたって、こうは変わらないと言うぐらいグリップし、コントロールのし易さもまるで違ってきます。
だからといって、これを万人に勧められるかと言えばそうも言い切れません。なぜならリヤがかなり高くなると言うことは、ほぼ同じだけフロントフォークを突き出したのと同じ意味を持つわけですから、例えばフロント周りの動きが分かりづらい等、フロント周りに不安を覚える人も少なくないと思えるからです。当然シート高も高くなり、1Gでもそれほど沈まないため、足つきはかなり悪くなります。
他にはCBR400RRJ/KやGSX−R400R、RGV250γのものが同じくボルトオンで付きますが、サスペンションというのは荷重とのバランスが大切ですから、250γのものはNS250に使った方が向いてそうです。もし、この相性が良ければ、RGV250γ−SP用や、昔デイトナが出していたRGV250γ用リヤショックユニットを使って、フルアジャスタブルとすることが可能ですね。同じようにGSX−R400R SPのものを使ってNS400Rをフルアジャスタブルとすることが出来ますが、これはスプリング、ダンパーともに柔らかすぎるようです。
以上のような流用パーツにはどうしても相性という問題がついて回りますが、専用設計となるとカヤバのレース用等が有った他、最近ではホワイトパワー製NS400R用と言うのがあり、とても良さそうなので、どなたか試してみませんか?それにしても、意外なのがストック本来の性能です。新品に近い状態だと、意外に踏ん張りも効き、腰砕けにもなりません。そうは言っても動きの穏やかな速い荷重の切り替え等はどちらかと言えば苦手な性格ですが、やはりストックの状態を徹底的に見直して見ることは、リヤ周りに限らずとても意味のある事と思います。また、スイングアームやリンクがスムーズに動くことも大切ですね。
その後、JunFrithaさんからお便りがきました。ホワイトパワーを使ってる方です。以下インプレを抜粋してみました。(2004/08/24)
NS400Rの情報をたどってここに辿り着きました。ちょうど足周りの所を読んでいる時にホワイトパーワーのサスペンションの話が有りましたのでメールをさし上げました。
ちょうど2台目に購入したNS400Rに前後ホワイトパーワーが装備されていました。全く同年式のものに買い替えたので操作性が感覚的に違うのが良く分かりましたよ。何が一番代わるかというとやはりリアのグリップが格段に上がりますねこれは スプリングレートの高さから来る物だと思います。
アジャスターでやや固めに設定しているせいも有りますが特に高速走行時にその威力を発揮します。
OVER200km/hで走行していて高速道路の継ぎ目をほとんど感じなくなります。
この安心感は乗って見ないと分からないかと思います
巡航してる所から急制動気味に停止した時に「クンっ!」と言う感じてクイックにサスが戻って
お尻を持ち上げるのがちょっと気持ちいいです。(^^)それから 昔からミシュランが好きでA48 M48ペアで使用していたのですがサスが変わってからは 3速8000回転くらいからいきなり2速に落すと「キュィッ!」と鳴くようになりました。ちょうど タイヤが暖まった頃から鳴き始めますのでいいサインになってました。
低速走行ではこの固さが仇になるのは当たり前ですが街乗りするならばアジャスターは一番やわらかめに設定しておいたほうがいいです。固めにすると40km/h以下ではちょっとしたギャップでもはずむ感じがします。
とにかくただでさえ振動が激しいのに腕が腱鞘炎になりそうになります(笑)やわらかめに設定してありがたみが分かるのはだいたい80km/hを越した辺りからです。
とのことです。前後ホワイトパワーでこそ、リアのグリップ感が上がるのかもしれませんね〜。バランスは大事なのでおそらくきっちり調整されたNS400Rだったのだと、管理人は個人的に思ってみちゃうのでした〜。サスペンションは高速走行時には優劣がすごく出ますからね〜(^^)インプレありがとうございました。
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