議席から見た三月議会最終日の長い一日

議会最終日、私の心は沈んでいた。本会議に先立つ全員協議会に人事案が提案されことになっていたからだ。任期満了にともなう収入役人事には異論はない。一方、任期を三年残して新たな監査委員を選任しようとする人事案は大いに問題があると言わざるを得ない(他の議員のことはともかく私はそう思う)。昨年の三月議会で市長が「人格、識見ともに監査委員にふさわしいと」と自信をもって本会議で議員に説明し、同意を得てからまだ1年である。淡々と文書を機械的に読み上げる市長の説明が終わった。議長が質疑の有無を問う。高鳴る心臓、手を挙げようか。それとも!結果として手を挙げることはできなかった。「質疑なしと認めます」議長の声が聞こえた。そして、全員協議会は何事もなくあっという間に終わった。

間をおかず本会議となる。各常任委員長から委員会報告、そして議事整理のため午後3時まで休会。再開、委員長報告に対する反対討論、賛成討論。そして採決、全議案が原案通り可決成立した。そして、人事案件の採決。まず、収入役人事、躊躇なく起立。そして、ついに、監査委員の採決。すくっと立つことなく中腰で忸怩たる思いを表す。議長、市長の閉会挨拶の後、監査委員の退任挨拶。淡々としていて、それでいて誠実さにあふれた挨拶が心に沁みた。議員になって5年6か月、議会の水に馴染めない、青い自分をしつつ、反面こうしたことを含め議会改革を成し遂げなくては決意を秘めて議席を後にした。