やる気が消失!地域やる気支援補助金選考会

5月9日の日曜日、代掻きで忙しい中、各地区の住民自治協議会を対象に今年度創設された「地域やる気支援補助金公開選考会」を傍聴した。小田切地区では「マウンテンバイクコース整備事業」を申請した。マウンテンバイク愛好者の知り合いに「小田切でいいコースを作れるよ」と私が声をかけたのがきっかけで今回の申請に至った経過がある。実家の小田切麻庭の東側の農道と小田切小中学校の閉校に伴い使われなくなった通学路を利用して、延長約5キロのショートコースと約10キロのロングコースからなるマウンテンバイクコースを地域住民と一緒に整備し、愛好者との交流を通じ地域の活性化を図ろうするものである。昨年度、地域活性化アドバイザーと小田切支所長、住民自治協議会の皆さんが協議して事業案がつくられた。

当日は小田切地区住民自治協議会会長の斎藤さんと前上宮野尾区区長の酒井さんがプレゼンテーションを行なった。2分間のアピールと4分間の質疑応答の計6分間で補助金交付が決まる。制限時間になると「ブー」と無機質なブザーが鳴り、容赦無く発表は断ち切られる。それにしても2分は余りに短い。事前に事業案がペーパーで7人の選考委員に送付されており、読み込まれているとのこと(沼尾選考委員長の挨拶)だが、いささか疑問である。質疑応答の4分間が逆に長すぎたのでは感じた。選考委員が顔見合わせ質問を躊躇する場面が度々見受けられた。時間を持て余した感のある余り意味のない質問もあった。そしてその応答は4分を越えても断ち切られることもなかった。アピールの2分間も十数秒のオーバーは認めても良かったのではないかと感じた。

小田切地区の発表はなんと2番目。雰囲気にのまれ、残念ながら十分なアピールをすることができないまま、2分があっという間に経過し、一文を言い切ることができないまま、中途半端な形で終わってしまった。しかし、質疑応答の中ではマウンテンバイク愛好者と地域住民との交流にも触れることができて良かったと思う。ボードや桃太郎旗などもなく地味な発表であったが、街場の皆さんのような場馴れした発表ではなかったがそれがまた素朴でよかった。

そして18地区32事業の発表が終了し結果が発表された。小田切地区は落選。点数は最高点と最低点をつけた選考委員の得点を除外し、残り5人の合計(150点満点)で89点。下から2番目。残念な結果である。交付金はゼロ。76万円見込んだ事業は実現できない。中山間地地区でも最も人口が少なく、最も活力のない地区。活性化のきっかけの一つとして期待された事業が潰えた喪失感は大きい。やる気が消失した地域やる気支援金補助金選考会であった。市の補助金など当てにしないで、正に自分達の地域は自分達の力で築くを実践せよ! そんな啓示なのかもしれない。がんばるしかないでしょ。どげんかせんといかんとです。がんばりましょう。