住民投票条例案を議員提案!

市役所第一庁舎・市民会館の建設基本計画に基づく建て替えの是非を問うの住民投票条例の制定を求める住民の直接請求は2万2843名の署名が集まった。十分な説明と理解のもとに行われたのか、若干の心配はあるが有権者の7.3%となる署名数は重く受け止めなくてはならない。決して一部の市民の声として看過することはできない。しかし、この条例案においては市役所第一庁舎・市民会館を一括して建設の是非を問うている。私はこの設問は乱暴と考える。市役所第一庁舎と市民会館は使用目的が異なる上、市役所第一庁舎は震度5強で倒壊の危険性があるとの耐震診断が出されている。住民票や印鑑証明を求める多くの市民が訪れる市民課の窓口は2階である。なるべく早く建て替えることが求められる。あり方懇話会で既に指摘されているとおりである。

そして投票日を市議会議員選挙の投票日と同日の9月18日とすることは余りに周知期間が短すぎる。賛成にせよ、反対にせよ、十分な説明が必要である。禍根を残すことのないようにきちんとそしてとことん議論することが必要と考える。これに加え成立要件、有権者の過半数とすること。そして、過般数に達しない場合でも市長は開票を行い、告示する義務を課すことに規定した。住民グループの条例案の足らざる部分を補完し、多くの議員に賛同いただける内容になったと考える。

にもかかわらず、新友会は反対を表明した。市長の意思をそれほどに忖度することに驚きを越えて呆れてしまう。自治基本条例を制定し常設型の住民投票制度を設けるとしている。ならば、その青写真を示すとともに制定までの工程表を示してもらいたいものだ。今、眼前にある課題を先送りすることの言い訳にすぎないと感じずにはいられない。既に決定したことに反対するのはおかしいと切り捨てることはたやすいが、間違えを正すことに躊躇してはいけない。既に決定し、予算が付いていても軌道修正すべきはなるべく早く断行しなくてはならない。3.11の衝撃はそれほど大きな出来事だ。合併特例債に限らず、多大な復興費は地方交付税や様々な補助金に影響を及ぼすことは間違いない。市民会館の建て替えについては先送りし、更に検討が必要である。