放射能測定機導入、意見は平行線。市民との溝は埋まらず

7月2日、6月議会にゲルマニウム半導体検出器導入の請願を提出した市民グループの皆さんと市環境部環境政策課、保健福祉部保育家庭支援課、教育委員会保健給食課、保健所環境衛生試験所の職員との懇談会に参加させていただいた。議員は市民ネットの2人、共産党の4人、改革ながのの2人の計8人が参加した。請願の審査において参考人として委員会において意見を述べていただいたお二人も参加した。

放射能対策について各課から説明があったが余り目新しいものはなかった。と言うか、環境政策課の職員が出前講座の資料を説明してくれたが、今更の説明に辟易した。安全と安心、ベクレルとシーベルトの違い等々。長々と説明いただいたが結論として、「長野市はシンチレーションサーべメーターを購入し空間放射線量をきちんと測定しているから問題はない。土壌検査の必要もない。県の基準と同じ地表での1μSv/hに対応しており現在までこれを上回り徐染を必要とする事態にはない」即ち「安全である」と自信を持っている。

講義はいらない。事件は現場で起きているのだ。お母さんたちの心配は現実にある小学校の土壌検査を行ったところ、1,000ベクレルを超える数値が出ているのに何の対策も講じてくれないという現実なのだ。PTAにおいてなかなか給食食材の放射能対策について話題とできない現実も披瀝された。子供を学校に預けている立場、協調性が優先される中で独自の主張を述べることは勇気がなければできない。

そして気になったことがある。保健給食課、保育家庭支援課もそうであったし、その他の職員もよく口にする言葉が「放射能に対し素人であるから」だ。裏を返せば「玄人には何も言えない」今回の事態において、市役所の中でほんの僅かな放射能に識見を持つ職員の言うことが全て市の方針となってしまう危険性だ。原子力行政を見てもいわゆる原子力邑の方針に異義を唱えることがタブーとなることだ。その結果が福島原発事故に帰結したのだ。所謂、御用学者ではない対立する意見、アンチテーゼが必要となる。専門家、玄人に反論がなければならない。議会がその役割を担うしかない。

折しも翌日7月3日、松本市は「災害時医療救護活動マニュアル原子力災害編(案)」を発表した。新潟県の柏崎狩羽原発、静岡の浜岡原発、あるいは石川県の志賀原発から、150〜200キロのところにある松本市が100キロ圏内に位置する長野市の先を行ってしまうのだ。ヨーソ剤を観光客を含め11万人分備蓄する。被爆者の1〜2次スクリーニング、そして病院への搬送などの対策がマニュアル化されている。菅谷市長がチェルノブイリで活躍された医者であることは言うまでもないが松本市が市民の安全・安心を第一とする市政を目指していることを雄弁に語っている。うらやましい!

いずれにしても、市民の不安を少しでも減じるために1,000ベクレルを超える小学校の土壌検査を早急に実施してもらいたい。そこから次が始まると私は確信する。