今日は一観光客に変身。明日はジュネーブからスイスの一大観光地ユングヨッホフラウへ向かう。そのため麓のインターランケンに泊まる。ヨーロッパ最高地点の鉄道駅ユングフラウヨッホは、スイス観光最大のハイライト。軽い頭痛を感じ、早めに就寝。翌日は快晴。6時に起床し、インターラーケン・オスト駅から6時40分発ユングヨッホフラウ行きに乗る。グリンデルワルト駅を経由してクライネ・シャイデックで登山列車に乗り換える。ここからユングフラウヨッホの感動体験が始まる。標高3,454mの山上駅を目指し、列車は蛇行しながら高度を上げていく。アイガーグレッチャー駅を過ぎるとトンネルに入り、アイガーとメンヒの山の中を走行する。途中、アイガーヴァント駅とアイスメーア駅で約5分間停車する。展望用の窓から下界の世界を楽しむ。ユングフラウヨッホ駅は地下にある。日本語の落書きが目立つ。旅の恥は書き捨てと言うけれど、情けないというか悲しい。展望台に出れば雪と氷の世界が広がっている。美しすぎる。言葉がない。大自然の前に何と人間の卑小なことか。

インターラーケン・オスト駅に戻りベルン行き電車に乗る。スイス連邦の首都でもあるベルンの街の名前はシンボルでもある熊(ベアレン)に由来する。湾曲するアーレ川に囲まれた地形をいかし、1191年ツェーリンゲン公によって造られた美しい旧市街は、1983年世界遺産に登録された。ミュンスター(大聖堂)や13世紀の城門の跡につくられた時計塔、見事な彫刻の噴水が点在する旧市街や個性的な博物館や美術館など見どころは尽きない。そして公園公や森が多いベルンでは、四季折々に異なる表情を味わうことができる。

ベルン到着は16時18分。いつものように駅の観光案内所で安いホテルを探す。1泊31スイスフランのホテルに決める。駅から歩いて10分。チェックイン後すぐに時計塔に向かう。12〜13世紀にかけて建てられた最初の街の西門が前身。1405年の大火の後、1530年に見事な天文時計と仕掛け時計がつくられて以来、街の中心で時を刻み続けている。天文時計の横にある熊の兵士や鶏、王などの仕掛人形けは、毎時3〜4分前に動きだす。

日本を発って50日近い。ホームシックとはとうに決別した。今はただ淡々と予定の無い日程を消化している。残金もだいぶ少なくなってきた。節約、そして計画的な支出に心がけなくては。明日はミュンヘンへ向かう。・・次号に続く