アムステルダムからブレーメンを経由してハンブルグ中央駅に到着。巨大な駅だ。ハンブルクはドイツの北西部に位置するエルベ川の支流・アルスター川の河口にある港湾都市で、ドイツ北部における経済の中心地。街を歩くと日本人が多いのに驚く。多くの日本企業が進出しているのだろう。ベルリンに次ぐドイツ第2の大都会である。
第二次世界大戦の空襲で壊滅的破壊を受けるが復興した。霧雨の中、高台には巨大なビスマルク像が港を見下ろしている。ビスマルクはプロイセン王ヴィルヘルム1世の右腕として鉄血政策を打ち出し、1871年にヴィルヘルム1世をドイツ皇帝にいただき、ドイツ統一の立役者となる。二度の世界大戦による破壊、そして復興、ビスマルク像はその全てを見てきたのだろう
午前11時40分、ハンブルク中央駅からなハノーバーに向けてインターシテイ(都市間特急)に乗る。午後1時50分に定刻どおりハノーバー中央駅に到着。ハノーバーは第二次世界大戦で空襲で街の三分の二が消失した。今は50万人を越える大都市に復興した。多くの公共建築物は写真や図面により、消失前と寸分違わず再建された。ワルシャワのスターレ・ミヤスト(旧市街)とよく似ている。鉄とコンクリートの無機的な街を近代都市と錯覚しているどこかの国とは大きな違いだ。
大陸放浪鉄道の旅もついに最終盤だ。明日は西ベルリンに向かう。気持ちが昂ってなかなか寝付けない。日本を発って既に55日。帰国まであと6日だ。肩の変な力は抜け、気負いもなくなったてきたはずなのだが? ・・・次号に続く