中国・深圳美術館
呉一騏「山水行・行山水」2007展
「山水・異次元の構築」影視表現の展開
「山水・異次元の構築」…影視表現の展開
山水の伝統表現から現代にあるべき表現の展開を求めたい。その現代表現の深層化より、ある「虚幻境地から実態境地へ」の自己山水秩序の構築を展開させよう…。
従来の山水表現が現代に可能な“影視”を、自己作品の再構築により、新たな山水境地が生成させる。その境地こそ自己「山水秩序」に展開させる試作である。
影視表現により“山水像”は構造要素の世界の自己解析であり、小宇宙から大宇宙へ導かれる“像”でもある。そして部分は全体を感応される連画像から、また「実像と虚像」の連動により、人の感官(視覚・聴覚・動覚)を通して一層複雑な精神作用の働きかけることで、新たな「山水精神・山水品格」を求めることができると信じてる。
現代影視ART
「夢遊乾坤」‥山水・異次元の構築
現代の山水を希求し、「山水境地」「異次元の構築」等と唱えて、常に斬新な試みを展開し続ける呉一騏さんは昨年、来日二十年目お迎えた。七月には「山水行・行山水」展を東京銀座で開催し、続いて九月には中国深圳市の深圳美術館で開催された山水藝術表現展に、自作をデジタル操作で再構成した現代の山水絵巻と呼ぶべき映像作品「夢遊乾坤」を発表して、驚愕と注目のうちに好評を博した。今まさに、既存の山水画の域を超えた二十一世紀の山水画の鍵を開けようとしている。
(2008/4月号水墨画誌に紹介された「呉一騏の作品」の評論文の部分摘)