第一回之二「宗教とエリート」


Y 宗教ってホンマ、何なんでしょうね?

K まあそういう意味では、ぼくはホンマにエリート

Y 何言うてんの?

K ………

Y(笑)切り出したら繋げろや!

K いや、まだ任せてええかなと思って

Y(笑)……君がエリートやったら、僕はどうしたらええの?

K ぼくは小学5年生の時は本当にエリートでね……体育の日にしか来ないっていう……

Y ただの選り好みやないか!

K(笑)本当にエリート

Y いや、ワガママやん

K 中一の時はホンマに、担任の先生が嫌で。学校に来ない日もあったりとか

Y 今ウガンダにいるあの人ね

K で、中三の時は……

Y はい

K ……高校に入ってからは……

Y 飛ばすんかい、中三時代

K 高校入ってからはセイコウカイに入って

Y セイコウカイ?

K ぼくの高校にあるキリストを慕う集団……まあ、言ってみればセイコウ会

Y よう分からん。どの字を書くの?

K セイは……(笑)

Y 何笑うてんの?

K セイは……セイコウ会のセイ

Y(笑)いやいやいやいやいや!

K コウは……セイコウ会の

Y 分かってたわ!

K で、カイが……これ普通のカイではなくて、飲み会などの「会」ね

Y ……いや、それをみんな予想してたよ?

K みんなにはちょっと分からないかなと

Y なんぼアホやねん

K まあ、それはもう学校に入ってる以上は所属してる、みたいなトコなのね

Y なるほどね。言わずもがな、君もセイコウ会

K そう。ぼくもセイコウカイ。君もセイコウ会

Y いや、ぼくはちゃうよ?

K ふふふ、セイコウ会……

Y(どつく)

K(ニヤリと笑って)何でツッコまれたんか分からんな

Y 君の目に自信ありげな光が宿ったからや

K(笑)

Y「言うたった」みたいな光が見えたんじゃ!

K まあ、そんなセイコウ会。で、去年の話になってしまうんだけど

Y はあ

K(正座して)あけましておめでとうございます

Y おめでとうございます……だから、それをいま言わんでええて

K で、三年生は24日、25日と、セイコウ会に入っている訳だから、お祈りに行くの

Y はい

K で、二年生が16日。一年生は12日

Y はいはい

K 近くの○○○○教会ってトコに。9時集合で12時解散、
  短いながらも結構重要なお参りなの。会の。セイコウ会の!

Y ………

K ………

Y ……何を待ってんねん?

K(不敵に笑う)で、来ました。ぼくがけっこう初め、五番手くらい。けっこうな……

Y 優等生

K 優等生。おしい。エリート!

Y ああ、そか、エリートやね

K エリート。エリート戦士なの!

Y はい!次行こう次!

K んでね、あのー、まあお祈り的なことをして、
  みんな集まってきました。席に座りました。
  するとその前の日に渡された募金袋を取り出すの。
  これは学校にじゃなくて、セイコウ会に対する募金なのよ

Y はい

K まあ、ぼくは千円や。んで、聖人から凡人までぼくの横にいっぱいいて

Y ……いちおう訊くけど、聖人の相場はどれくらいやの?

K 聖人やから……八十円

Y どこが聖人やねん

K 凡人は……七百円

Y ……それ、キミの位置が分からんなあ

K うん

Y 聖人<凡人<エリートってどういうことやの?

K まあ、そういう感じで。エリートのぼくは前から二番目の席に。
  で、神父が出てきて、始まりました。
  まずは9時~9時半まで、まあお祈り。我らの神よなんちゃらなんちゃら、ね?

Y はい

K で、次の人が来て。これが関西の人だったの。
  関西っていうのはね、とても面白い人が多くて。かの有名な……

Y かの有名な?

K ……方達もやってきて

Y(笑)だから、誰?それホンマに有名なん?

K うん、ホンマに有名な人を輩出している、関西っていうのは。
  おるでしょ?ホンマ面白い方。お笑いの……まあ、そうね……多いでしょ?

Y あやふやな話し方すな

K 一人挙げてみて

Y なんでやねん

K 挙げてみて面白い人

Y ………

K 死ね、ボケ……ま、そういう関西の人達が
 「我々はなになにです、どこそこから来ました」。で、最初は真剣な話をしてたんやけど

Y 今おまえ「死ねボケ」言うたな?

K(笑)で、40分くらい経って、ちょっと時間が押して来たのよ。
  飽きてきたんか、みんなつまらなそうな顔をしてた。
  するとやっぱり……関西って面白い人多いでしょ。あなたとかね

Y いや、僕は違います

K またまた。そんで、顔色を察知したのか
 「面白い話でもしましょうか」って言い出したの

Y 教会で、ですか?

K そう。んで「面白い話でもしましょうか」って言ったんだけど……
  学生から全く答えが返って来ない訳

Y うわあ~、歩み寄ってんのに?

K その方はもう、完全に歩み寄ったわけ

Y 一歩動いたね

K いやもう、二歩三歩と。ところが言った瞬間から十秒くらいの間が空いて

Y うわ~

K まあ、それもボクはちょっと面白かったんだけど

Y うん、まあ、オモロイわな

K んでそれから十分間、神父様は延々と『面白い話』と称される話を……

Y(笑)

K 淡々と!するわけですよ。
  もう、ボクよりもアレですよ。分かってくれると思うけど。
  ちょっとカッコ良いめの方が。
  淡々と『面白い話』を十分間して、笑ったのが……協会側の人間だけ

Y わあ……その話はなに?何か神に関係……

K 全く無いねん

Y(笑)全く無いんや!

K 生い立ちを喋ってるだけなの

Y はははは!

K そしてたまに出る、変な間

Y(笑)

K「ここ面白いよ」って言ったのに、生徒達はウケず、歩みも寄らず。
  なんかそんな感じで……でも、三年生の先輩達はごっつ笑うらしいねん

Y あ、そうなんや?

K 生い立ちなどで。
  これは二年生の時に遡んねんけど、彼らは一年生の時にもその生い立ちを聞いてて

Y(笑)二回聞いてんねや!?

K そう、二回聞いてんねん。でも誰も笑わないということで、担任の先生が怒ったと。
 「お前ら気ィ使え」と

Y なるほどね

K んで24日、25日、三年生の日。これがもう爆笑の嵐で

Y(笑)この日だけは!

K この日だけはそれはもうウケたらしいですよ

Y 最後の舞台や!言うて

K ……まあ、三回目やから

Y 三回目やから(笑)

K なんせ三回目やから

Y コレはもう、あっちの方は自信持ったやろうね。
  
たぶん「この生い立ちは三回話したらウケる!」なってるわ

K ホンマ爆笑やったらしいですよ

Y ……まあ、先生が変わらん事を祈るわな

K(笑)

K スジャータ♪スジャータ♪スジャータが3時23分をお知らせします

Y 曲行きましょうか

K 中居くんもそろそろ来るやろうし

Y 遅いなあいつ

K ……ま、そろそろ連絡行ったんちゃう。どうせ××××に居るやろうし

Y うわあ~!

間奏『ハマのアンバサダー』(byクレイジーケンバンド)

K お前も何か話せや、年末の事とか

Y ぼくは年末、ずっと木更津におっただけやもん

K あのアトラクションね

Y どんなやねん

K なんで東京って付くんやろな?

Y 何が?

K ニズニーランド。いま噛んだけど

Y(笑)

K ね、ニズニーランド。著作権とかアレやからこれでええやん。
  なんで東京って付くん?あれ千葉やんか

Y それはやっぱ、千葉じゃ示しが付けへんのんちゃう?
  県ごとに何か作ったってもオモロイと思うけどな

K 青森は?

Y ……青森?たぶんリンゴとかでしょ

K『青森アップルランド』

Y そんなんちゃうの

K なんか……コンピュータのアップルと間違う感じが

Y(笑)誰も寄りつかない可能性が

K いま完全にキミの答え分かってたから言えた

Y 逆算して逆算して、アップルコンピュータと紛らわしいのネタを思いついた訳ね
  そんな大したネタでもないわ

K(笑)ちょお待てや!よう考えたら絶対

Y あぁ~っ、オモロなっ!