将棋倶楽部24のレーティング

日本最大の将棋レーティングについて考える


  • 将棋倶楽部24の会員名簿は公開されていて、誰でもアクセスできます。
  • その会員数は16万人を突破し、日本最大の将棋レーティングであることに紛れもないでしょう。
  • 公開されている会員データをちょっと加工すると、24のレーティングについて新たに見えてくるものがあります。

 R点の分布

 倶楽部24は、将棋のルールを覚えたてのレベルからプロレベルまで、幅広い実力の会員から構成されています。 実力レンジが様々な会員たちがヴァーチャル空間に集い、勝ったり負けたりに応じてレーティング点(=R)のやりとりをしています。 そして、Rが上下するたびに一喜一憂。。。

 倶楽部24の会員であれば、「平均R点がどれくらいで、R点の分布がどのような形で、その中で自分の将棋の強さはどれくらいなのか」 まず気になるところ。

  登録会員のR点の分布

 倶楽部24の会員データは、名簿から誰でも取得できます。 そこで名簿検索を利用して、倶楽部24の「人数分布」等について kurofune さんが調べています。 しかしながら、名簿から取得した会員データには、

  • 倶楽部24に登録はしたものの対局数0の会員
  • 以前は頻繁に対局していたが、最近、倶楽部24で将棋を指さなくなった会員
  • 対局頻度が年に数回程度の会員と1日あたり数十局以上をこなす会員
など、対局頻度について多様な会員データが混在しています。

  活動的な会員のR点分布を知る方法

 「平均R点がどれくらいで、R点の分布がどのような形で、その中で自分の将棋の強さはどれくらいなのか」 これを知るためには、活動を休止している会員や活動度の低い会員のデータを除外して、現在、活動的な会員のデータだけを抽出したほうがよさそうです。

 活動的な会員のR点データだけを抽出するために、次のステップを踏みます。

  1. 調査時点の異なる複数の会員データを準備
  2. 会員データを比較し、対局総数の増分から個々人の期間対局数を算出
  3. 抽出条件として適当な期間対局数を設定し、会員データをフィルタリング

 具体的には次のような条件抽出を行い、解析対象7,631人のデータを準備しました。

  1. 対局総数501局以上の会員データを準備(2002/11/09時点 と 2003/05/08時点)
  2. 当該6ヶ月間の会員個々人の期間対局数を算出
  3. 期間対局数100局以上の会員を抽出
解析データの準備
標本抽出日 抽出条件 対象人数
2002/11/09 対局総数501局以上 12,468人
2003/05/08 期間対局数100局以上 7,631人
  活動的な会員のR点分布
解析結果
標本抽出日 平均 中央値 標準偏差
2002/11/09 1,136 1,106 515
2003/05/08 1,141 1,112 527

 2002/11/09と2003/05/08の2種類の解析結果を示します。

 期間対局数100局以上の会員でフィルタリングすると、R点の平均は約1,140点前後、中央値は約1,110点前後となりました。

 標準偏差は約520点前後となっていますが、R点の分布形状は左右対称ではなくて、R点の下位ゾーンよりも上位ゾーンのほうが裾が広がっています。また、R点分布のピークは2箇所認められます。

R点分布に関する詳細データはこちら


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