辺学中文、辺知中国     
中国語を学びながら知る中国考現学

    
   月刊・私の見た中国 

 『手 机 ショウ・ジー』 携帯電話
 ナンデこの手の机が携帯電話なんだ、という所から。
”手”はいいにしても、”机”は何よ!というお怒りは
ごもっとも。
 実はご存知中国で漢字を省略するときのやり方の
一つに、中国語音で同じ漢字があって画数が省略できる
なら、そちらを使ったほうが便利?との考えから、音重視
で変換しているやり方があります。
 それで、中国語学習者にはこれが衝撃的なのでよく例
に出してますが、
 ”幾”というこの字を見て下さい、これが形ではなく音で
省略されて”几”となった。因みに、ジーという音です。
 日本語で読んでも、両方キですから音が同じというのは
分かっていただけると思いますが、字は何の関係もない。
 無いどころか、”幾”は数を尋ねるし、”几”は”木”がなく
とも”机”の意味ですから、あってるのは音だけです。
 それで、”幾”を”几”こうしちゃったもんで、これに”木”
偏がついてもこの原則が活きていて、”機”は”机”になる。
 だから分からない。日本人には。分からないどころか、
違和感がある。ということで、例の”飛机”もまたこの原則
が分かれば、”机”が飛ぶわけ無いでしょ、というのも
納得??だ!!
 ということで、”手机”は、手に乗るようなちっさな机ではなく
手にある機械、ということでして、携帯です。
 書いても、中国で発音しても”携帯電話”でも通じます。
通じますが、字を省略したくらいですから、字数も省略したい
のでしょうから、いまどきは”手机ショウ・ジー”が主流です。

 ”呼机”というのもありました。こちらも机が叫ぶ訳ではなく、
呼ばれる方の機械でして、ポケベルのことです。

 やっと”手机”が机の事じゃない、の説明が終わった。
 本当は”手機”の表記の方が分かりいいのだが、頑張って
”手机”で通しましょう。
 ”手机”が世に出てどれ位になります?本当の始めの頃の
移動電話と言われてたようなやつから数えるともう相当になる。
 その後一般に普及し、爆発的に売れてみたら、これは
私の理論では、社会を大きく変えました。
 これの前にコンビニがあって、コンビニが社会を変えました。
コンビニ文化はかなりグラッときて、”手机”がまた社会をグラッ
といわせた、というのが私の持っている感じです。

 実は上の二つとも無くともよかったのに、と思ってます。
便利なのは分かります。役にもたってます。自分でも使ってます。
でも無かった方が良かった、と今でも思ってます。
 この二つ、実はどうも人類は使いこなせないのではないか、と
疑ってます。使われる方に位置したり、使い方を間違えてる、と。

 この二つの出現前と後では、大きく文化そのものが変わって
まして、この出現を見ずしてお亡くなりになった世代と、私の様に
途中から巻き込まれ型と、生まれたときからありました型では、
明らかに違いがあります。その違いは、この二つが育成し助成
していると私は睨んでいます。

 話を”手机”に限りましょう。
 これが出現後、これが単にその通話手段というのみに限らず
暮らしそのものが変わりました。ですので、”手机”後は小説も
映画も変わらざるを得なくなりました。多分音楽も変わってます。

 先を急ぎましょう、中国の”手机”に話を移します。
 中国での”手机”は日本よりちょっと遅れて始まったのですが、
それが保有台数、売上台数でいいますと、何年か前にあっという間
に追い越されちゃいました。日本人は追い越されるのがお嫌い
らしく、中国に何かで追い越されては日本は、大騒ぎしてます。
でもホラ、こうした保有台数などでいいますと分母が違いますから
そりゃあもう追い越しますよ、簡単に。追い越されるのもそろそろ
慣れればいいのに。
 (何処へ行くにも手机は手放せないのは
   どの国も同じ。日曜の外出先に仕事の電話でしょうか?)
 中国の人は普段でも多少音量が高い設定で話をしてますが、
”手机”ともなれば更に張り切って、声高に話します。これ、日本人
も多少そんな傾向がありますね。線で繋がっていない遠くの人と
そんな小さな機械で話している、という不安がそうさせるのでしょう。

 中国では今、大学生が持ち始めました。貧乏学生はまだです。
日本のように小学生はまだ。更に2台3台持ってるひともまだまだ
少ない。使うために持ってますし、私の様に持たされて、持っていて
も余り使わない、なんてな人は居ない。持ったら使います。かなり
派手に使います。料金形態等の仕組みはちょっと違ってますが、
機能はほぼ同じです。
 簡単に言ってしまえば、プリペイド携帯的要素がありますので、
機械そのものが少し値が張り、日本のようにまだ割安感がなく、
高い感じがします。
 ですから、”手机”を持っている即ち金持ち、時代が長く続き
”手机”を弄ってどうだ、俺は金持ってんど〜、の人をよく目に
しました。そんな人たちは”手机”が鳴っても、直ぐに出ずに、
散々着信音を鳴らしておいて、自分の”手机”の存在を周囲に
知らしめたのち、やおら「ウェイ〜・・」と言って受信するのを
見せつけられたりしました。

 結論。私が今期待?して見ているのは、中国での先の二つ、
コンビニ「便利店」と、携帯「手机」の社会への入り方がどうも
日本と違う。同じように社会を変えるだろうが、中国は今丁度、
社会そのものが変わろうとしている時その時だった。
 つまり、明治維新と戦後の何も無いところから出発しようと
しているそんな時に矢継ぎ早に入ってきたこの二つ、
 何をどう変えるのか、それとも変えるだけの力を持たずに
そのまま社会へ入り込んで、ひっそりと定着するのかを見届け
たいが、あと何年かかるのかなあ。


 2010年5月5日


      
   発行年月          月刊 『私の見た中国』 一覧
2010年1月
  『圧歳銭ヤースィチェン』 中国お年玉の相場
   2月    『春 運 ツゥン・ユン』 帰省する人達をどう運ぶか
              3月     『 飯 店 ファン・ディェン』 泊まれば分かる中国ホテル 
               4月     『 清明節 チン・ミィン・ジェ 』 お祭り騒ぎのお墓参り
            5月     『 手 机 ショウ・ジー 』  中国携帯事情
            6月     『 交通標識ジャォ・トン・ビァォ・ヂィ』道路標識が何よ!
           7月     『 請挙手!チン・ジュゥ・ショゥ』老師!シュワッチの挙手
             8月     『888ファファファ』 中国人は何故8が好き?
             9月     『角色扮演 ジェ・スゥ・バン・イェン』 中国コスプレ術?
      10月    『喫月餅 チィ・ユェ・ビン』月餅を食す、今年の月餅は・・・
     11月   『 堵車  ドゥ・チュゥ 』渋滞だよ、渋滞。どうする・・
          12月    『 下雪了! シィァ・シュェ・ラ 』  アッ!雪だ!!
 2011年 1月    『乗坐和諧号チェン・ズゥォ・フゥ・シェ・ハォ』中国の新幹線
           2月     『 討飯的 タォ・ファン・ダ 』 中国・乞食目撃情報    
         3月     『放鞭炮 ファン・ビェン・パォ』 爆竹は派手でなくちゃ
             4月    『虚擬掃墓シュゥ・ニィ・サォ・ムゥ』なんでバーチァルなの・・・
           5月    『超過装載量!』それって積みすぎでしょ!危ないし
              6月    『光膀子 グァン・バン・ズ』これぞ、中国式クールビズ
            7月     『 裸 婚 ルゥォ・フン 』  婚姻届だけの結婚
              8月     『可笑的T恤クー・シャォ・ダ・ティ・シュ』 笑えるティーシャツ
     9月    『地 書 ディ・スゥ 』 消えゆく“書”の芸術
       10月   『火 鍋 フォ・グォ 』 お勧め!中国寄せ鍋事情
       11月   『在澡堂洗澡ザィ・ザォ・タン・シィ・ザォ」 いざ、銭湯へ
       12月   『聖誕節的肯徳基』 クリスマスの日のケンタッキー
2012年 1月     『中国的蛋米羔ダン・ガォ』 中国製ケーキは今、
       2月      『乱途乱画ルァン・トゥ・ルァン・ファ』 落書き
       3月     『帥哥送貨!スヮィ・グゥ・ソン・フォ』イケメン届けます!
       4月      『 五体投地 ウーティトゥディ 』 本物を見てよ・・・・
        5月     『 帯盒飯 ダィ・フゥ・ファン 』お弁当を持って・・・
        6月      『 名片 ミィン・ピェン 』 中国・名刺活用法
        7月      『高 考 ガォ・カォ』大学受験の季節がやってきた!
       8月     『奥林匹克アォ・リン・ピ・ク』 オリンピックの年です
       9月      『做作業 ズゥォ・ズゥォ・イェ』 宿題やらなくちゃ
      10月     『 包装 バォ・ズァン 』 過剰包装かも・・・
       11月     『討價還價タォ・ジィァ・ホアン・ジィァ』 買い物指南
       12月     『白衣悪魔 バァィ・イー・ウェ・モォ』 白衣の悪魔って・・!
2013年 1月     『農貿市場ノン・マォ・シー・チャン』市場がなくなるかも
       2月     『団圓飯トゥァン・ユァン・ファン』一家団欒での食事
       3月     『三八婦女節サン・バァ・フゥ・ニュゥ・ジェ』天の半分を支える
       4月     『錦旗 ジン・チィ』 褒められも、感謝もされず
       5月    『黒板報ヘィ・バン・バォ』粉筆で描く芸術
        6月    『山寨文化サン・ザィ・ウェン・ファ』って何よ!
        7月   『××書城 ×・×・スゥ・チャン』中国大型書店では、
       8月     『相親 シャン・チン』 お見合いですよ〜!
       9月    『教師節ジャォ・シィ・ジェ』教師に感謝の日です
       10月     『洗脚 シィ・ジャォ』 足湯は如何ですか。
       11月   『大熊猫ダァ・ション・マォ』パンダ・ぱんだ・Panda!
       12月   『旅遊車導游リュゥ・ヨゥ・チュゥ・ダォ・ヨゥ』バスガイドさん
2014年 1月   『握手 ウォ・ショゥ』 あぁ・・・、あくしゅ?・・ですね
       2月   『小公シャォ・ゴン』小さな乗り合いバス、日本にこれがあれば
       3月     『透明門簾トゥ・ミン・モン・リェン』ビニールのカーテン
       4月   『打車 ダァ・チュゥ』 ハラハラドキドキの中国タクシー
      5月   『賞花シャン・ファ』 中国で花を愛でる
       6月   『超市ツァォ・シィ』 中国のスーバーへ行ってみれば
       7月   『煎餅ヂェン・ビン』 これぞ中国式B級グルメ
       8月   『中国的焔火イェン・フォ』 夏だ!花火だ!!
       9月     『晒服 サィガンイー』 はためくのよう
       10月    『去博物館 チゥ・ボゥ・ウ・グァン」 博物館へ!
       11月   『光棍節 グァン・グン・ジェ」 11・11狂乱
       12月    『站着吃 ヂァン・ヂャ・チィ』 立ち食いについて考える
2015年 1月   『賀年片 フゥ・ネェン・ピェン』  中国の年賀状
       2月   『校服 シャォ・フゥ』学生服って・・・ジャージじゃないですか
       3月   『校花 シャォ・ファ 』 我が校のマドンは・・
        4月   『学校食堂シュェ・シャォ・シィ・タン』 ガクショクだよ
       5月   『街頭売貨ジェ・トゥ・マィ・フォ』 立ち売りの人達
        6月    『ロ少架 ツァォ・ジャァ 』 中国式ケンカの仕方
       7月   『小秘 シャォ・ミィ 』 秘書であって秘書でなし
       8月   『街道樹ジェ・ダォ・スゥ』 中国の街路樹や如何に
       9月   『假幣 ジャァ・ビィ 』 コレッ、ニセ札ジャン!
       10月   『空中小姐コン・ヂォン・シャォ・ジェ』は、飛んでます。
       11月   『素菜 スゥ・ツァィ 』 本場、精進料理のお味は?
      12月   『方便面ファン・ビェン・ミェン』 インスタントラーメンかよ。
2016年 1月   『抱嬰ルバォ・イン・アール』 おんぶ に だっこ
       2月   『算命先生スァン・ミン』 占ってさしあげましょう
        3月     『中国的麻将マージャン』 麻将と麻雀は別もん
       4月   『減速帯ジェン・スゥ・ダィ?』蒲鉾型の突起物
        5月      『 嘆息 タン・チィ 』 溜息なんかついたりして
        6月   『文明大一歩ウェン・ミン・イー・ブゥ』 偉大なる一歩!
        7月     『三色旗袋サン・スゥ・チィ・ダィ』 トリコロール袋の時代
              8月     『田径型卓子ティン・ジンサィ・シン・ズォ・ズ』競技場型会議机
       9月   『低頭族 ディ・トゥ・ズゥ』 スマホが中国人を黙らせる!
       10月    『 辣椒 ラー・ジャォ 』 トウガラシ・辛いのはお好きですか
         11月   『 中国的郵局 ヨゥ・ジュゥ 』 中国郵便局事情
      12月    『機場ジィ・チャン』巨大な飛行場が続々
2107年 1月    『快子 クゥァィ・ズ』 お箸の文化
       2月    『拉拉手 ラ・ラ・ショウ』 お手て繋いで
       3月    『公交車 ゴン・ジャォ・チュー』 路線バスの旅
       4月    『穿鞋 ツァン・シェ』 鞋と靴
       5月    『寵物 チョン・ウー』 ペットを飼う
       6月    『按喇叭アン・ラー・バァ』 鳴りやまぬクラクション
       7月    『午睡ウー・スィ』 お昼寝の時間です
       8月    『喝口卑酒フゥ・ピィ・ジュゥ』夏だ!ビールだ!!
     9月    『液晶壁板イェ・ジン・ビィ・バン』 液晶だらけ
      10月    『碗装蕎麦麺式吃飯ワン・ズァン・チャォ・マィ・ミェン・チィ・ファン』
     11月    『確認座位チュェ・レン・ズォ・ウェィ』 リコンファームは面倒
        
            
              『私の見た中国』は毎月一回それぞれ
                其の月の数と同じ日に更新となります。
          これとは別に隔月で発行の
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