辺学中文、辺知中国     
中国語を学びながら知る中国考現学

    
   月刊・私の見た中国 

『包装バォ・ヅァン』過剰包装でしょ・・
漢字はありがたい。字も意味も同じで、発音だけが変わる。
中国語では、バォ・ズァンという。
 いわゆる、お店などで買った品物を包んでくれるあの包装や、
店に並んでいる商品の箱などのお話である。

 以前、中国の包装は酷いものだった。包装そのものが無い!
何か買い物をしても包装などしてくれず、そのまま手渡される。
 例えば、私がよく出かけるのは、本屋。買う本が決まり、会計が
すめば、そのままその本が手渡される。アレッ、包装は・・と思うが、
相手のその眼は持って行って好いよと、語っている。
 本のカバーなどない。袋にも入れてくれない。
 何冊か一度に買えば、紐で縛ってくれるくらいで、大概は
「ハイヨッ!」ってな具合に、本が渡される。では、買った本とそれ
以外をどう見分けるか?
 本の後ろ表紙裏側にゴム印を押す。多くは店名を記したゴム印
だったように記憶してるが、偶には「支払い済み」などというやけに
直截的なものもあった。お金も払って自分のものになっているのに
何時までもそんな印が押されているはヘン。
 大体がこんなだった。
 市場で果物を買う。こちらが事前に袋を用意していればいいが、
量り売りのこうした果物も、「どうぞ!」と言われて目の前の持ちきれ
ない量の果物を前に、「ハテどうしたものか」と思案し結局は手に持って
いる鞄の中身の教科書などを取り出し、片方の手に持ち、その鞄の
中に果物を持って帰って来たことは一度ならずある。

 最近のエコバックは、エコ・・と言えども中後でもオシャレなものも出現。
 エコだねエコ。誰もが自分のエコバックを持って買い物に来ていた。
今なら最先端を行っていたことになる。あのままで好かったのかも。

 超ごく薄たよりな〜いビニール袋。これでもあればいい方。
 偶にちょっと高い買い物をすると手提げビニール袋の入れてくれるが、
この袋がまた余りにペラペラに薄い。どうなるか。ちょっと重いものでも
簡単に手提げ部分の手のところが切れてしまう。結果、買ったばかりの
梨がそこらじゅうに散らばりゴロゴロ転がることとなる。それを追いかけ、
一個一個拾っては左のポケット、右のポケット、ズボンのポケットと全ての
ポケットは全て梨で塞がれることとなる。こんなことなら、鼻っからこうすれ
ば良かった、と思うが遅い。こうしたコロコロ転がって梨が行く先には、
ドラマなどでは妙齢のお嬢さんなんかがいて拾ってくれて、それを手渡し
戻してくれる際にはちょっとその彼女に手に思わず触れたりなんかして
ドラマは展開するものだが、現実は厳しい。怖いおばさんに拾われ、
「これが転がってきて私の足に当たり怪我をするかと思ったわ」と絶対
折れそうもない太い足を示されたりするのおちだった。

 自分の物の買いものならまだよい。困るのは贈り物だ。
他の方への贈り物で、気のはる相手にはお金も張って、買ったものが、
余りに簡単な包装で、まるで高級感がない。これはちょっと困る。
中身はそこそこ高いモノなのに、まるでその感じを匂わせない包装は
安物を選んだかのように誤解される。出来れば、包装で中身を実際より
以上に立派に見せたいのに。
 大きなお店には贈り物専門櫃台グィ・タィ(カウンター)がありそこへ
持ち込めば、有料だが専門の包装やリボン掛けなどもして貰える。
それくらい、包装そのものが特殊なことだった。
 期待するほどの包装ではなかったが、一応贈り物だ、という
見分けにはなる程度の包装だった。可愛いもんだ。

 それがどうだ。急激に中国の包装が変わってきた。
まず、彩りが。売り場に色が。何を買っても取り敢えず袋が。
ちょっと高価な、或いは贈り物にするようなものには凝った包装が。
  ところが、最近になると、どうもそれも行き過ぎたようだ。
取り分け、外国の人がお土産に買うようなものはその包装が恰も
中国らしい図案の高級感を漂わせたものになった。
 (豪華!豪華!!の商品が目白押し。)
 つまり、中身より包装が立派ならそれだけでお金になることを
知ってしまった。
今や我々の買う中国茶は中身の茶葉などは
二の次、三の次で包装さえ立派で、美味しそうで、手頃なら売れる。
次の段階では、中身なんかもうどうでもよくって、外側だけ立派ならもう
それでよい、という丸で現代の人間を見る目と同じ見方になった。
 それらは更に時を経てよりその傾向を強め、今やちょっと行き過ぎ
というところへ来た。
 過剰包装。これはこれで問題だ。何故に人間は極端から極端へ
行きたがるのだろうか。
  過剰包装というと何故かすぐにあの月餅ユェ・ビィン
の包装を思い出してします。どんだけ立派にすれば気がすむの、ってくらい
包装が立派になった。途中が無い。まるで包装もしてくれない時代から一気
にこのロシアの人形じゃあるまいし剥いても剥いてもまだ中身に届かない
包装は変でしょ。
  お土産売り場はカラフルな包装が増えた。

  姪っ子の誕生日プレゼントに電池で動くパンダの人形を買った。
さて、包装だ。店員さんに恐る恐る、実はこれはプレゼントで・・・と切り出す。
以外にもアッサリ、分かりましたリボンもつけますか?と言われた。
国際便で郵送するのでリボンはどうせペチャンコになっちゅだろうから
要りません、と言った。箱に入れ、丁寧に包んでくれた。
 後日談。
 あとで贈られた本人から聞いた話では。
 先ず私が国際便で差し出す際の中国製段ボールにそれは入れられ。
人形の箱との間に緩和材のプチプチなどというものは無かったので、
私は隙間ができたそこの新聞紙を丸めて詰めておいた。
 それを取り除いてやっとプレゼントの箱とのご対面となり、更に。
 その人形の箱は何と、男性の髭剃り機の箱に入ってたらしい。
そして、箱を開けるとまたすっぽりそれが布製の靴袋みたいのに入っていて、
それからとり出したら、パンダそのものがグルグル紙に包まれてたらしい。
 何重にも包まれたそのパンダは直ぐに壊れたといっていた。
 それは包装のせいじゃないでしょうが。 


2012年10月 (34)


      
   発行年月
         月刊 『私の見た中国』 一覧
2010年1月
  『圧歳銭ヤースィチェン』 中国お年玉の相場
   2月
   『春 運 ツゥン・ユン』 帰省する人達をどう運ぶか
              3月
    『 飯 店 ファン・ディェン』 泊まれば分かる中国ホテル 
               4月
    『 清明節 チン・ミィン・ジェ 』 お祭り騒ぎのお墓参り
            5月
    『 手 机 ショウ・ジー 』  中国携帯事情
            6月
    『 交通標識ジャォ・トン・ビァォ・ヂィ』道路標識が何よ!
           7月
    『 請挙手!チン・ジュゥ・ショゥ』老師!シュワッチの挙手
             8月
    『888ファファファ』 中国人は何故8が好き?
             9月
    『角色扮演 ジェ・スゥ・バン・イェン』 中国コスプレ術?
      10月
   『喫月餅 チィ・ユェ・ビン』月餅を食す、今年の月餅は・・・
     11月
  『 堵車  ドゥ・チュゥ 』渋滞だよ、渋滞。どうする・・
          12月
   『 下雪了! シィァ・シュェ・ラ 』  アッ!雪だ!!
 2011年 1月
   『乗坐和諧号チェン・ズゥォ・フゥ・シェ・ハォ』中国の新幹線
           2月
    『 討飯的 タォ・ファン・ダ 』 中国・乞食目撃情報    
         3月
    『放鞭炮 ファン・ビェン・パォ』 爆竹は派手でなくちゃ
             4月
   『虚擬掃墓シュゥ・ニィ・サォ・ムゥ』なんでバーチァルなの・・・
           5月
   『超過装載量!』それって積みすぎでしょ!危ないし
              6月
   『光膀子 グァン・バン・ズ』これぞ、中国式クールビズ
            7月
    『 裸 婚 ルゥォ・フン 』  婚姻届だけの結婚
              8月
   『可笑的T恤クー・シャォ・ダ・ティ・シュ』 笑えるティーシャツ
     9月
   『地 書 ディ・スゥ 』 消えゆく“書”の芸術
       10月
  『火 鍋 フォ・グォ 』 お勧め!中国寄せ鍋事情
       11月
  『在澡堂洗澡ザィ・ザォ・タン・シィ・ザォ」 いざ、銭湯へ
       12月
  『聖誕節的肯徳基』 クリスマスの日のケンタッキー
2012年 1月
    『中国的蛋米羔ダン・ガォ』 中国製ケーキは今、
       2月
    『乱途乱画ルァン・トゥ・ルァン・ファ』 落書き
       3月
    『帥哥送貨!スヮィ・グゥ・ソン・フォ』イケメン届けます!
       4月
    『 五体投地 ウーティトゥディ 』 本物を見てよ・・・・
        5月
    『 帯盒飯 ダィ・フゥ・ファン 』お弁当を持って・・・・
        6月
    『 名片 ミィン・ピェン 』 中国・名刺活用法
        7月
    『高 考 ガォ・カォ』大学受験の季節がやってきた!
       8月
    『奥林匹克アォ・リン・ピ・ク』 オリンピックの年です
       9月
    『做作業 ズゥォ・ズゥォ・イェ』 宿題やらなくちゃ
      10月
    『 包装 バォ・ズァン 』 過剰包装かも・・・
       11月
    『討價還價タォ・ジィァ・ホアン・ジィァ』 買い物指南
       12月
    『白衣悪魔 バァィ・イー・ウェ・モォ』 白衣の悪魔って・・!
2013年 1月
    『農貿市場ノン・マォ・シー・チャン』市場がなくなるかも
       2月
    『団圓飯トゥァン・ユァン・ファン』一家団欒での食事
       3月
    『三八婦女節サン・バァ・フゥ・ニュゥ・ジェ』天の半分を支える
       4月
    『錦旗 ジン・チィ』 褒められも、感謝もされず
       5月
   『黒板報ヘィ・バン・バォ』粉筆で描く芸術
        6月
   『山寨文化サン・ザィ・ウェン・ファ』って何よ!
        7月
  『××書城 ×・×・スゥ・チャン』中国大型書店では、
       8月
    『相親 シャン・チン』 お見合いですよ〜!
       9月
   『教師節ジャォ・シィ・ジェ』教師に感謝の日です
       10月
    『洗脚 シィ・ジャォ』 足湯は如何ですか
       11月
  『大熊猫ダァ・ション・マォ』パンダ・ぱんだ・Panda!
       12月
  『旅遊車導游リュゥ・ヨゥ・チュゥ・ダォ・ヨゥ』バスガイドさん
2014年 1月
  『握手 ウォ・ショゥ』 あぁ・・・、あくしゅ?・・ですね
       2月
  『小公シャォ・ゴン』小さな乗り合いバス、日本にこれがあれば
       3月
    『透明門簾トゥ・ミン・モン・リェン』ビニールのカーテン
       4月
  『打車 ダァ・チュゥ』 ハラハラドキドキの中国タクシー
      5月
  『賞花シャン・ファ』 中国で花を愛でる
       6月
  『超市ツァォ・シィ』 中国のスーバーへ行ってみれば
       7月
  『煎餅ヂェン・ビン』 これぞ中国式B級グルメ
       8月
  『中国的焔火イェン・フォ』 夏だ!花火だ!!
       9月
    『晒服 サィガンイー』 はためくのよう
       10月
   『去博物館 チゥ・ボゥ・ウ・グァン」 博物館へ!
       11月
  『光棍節 グァン・グン・ジェ」 11・11狂乱
       12月
   『站着吃 ヂァン・ヂャ・チィ』 立ち食いについて考える
2015年 1月
  『賀年片 フゥ・ネェン・ピェン』  中国の年賀状
       2月
  『校服 シャォ・フゥ』学生服って・・・ジャージじゃないですか
       3月
  『校花 シャォ・ファ 』 我が校のマドンは・・
        4月
  『学校食堂シュェ・シャォ・シィ・タン』 ガクショクだよ
       5月
  『街頭売貨ジェ・トゥ・マィ・フォ』 立ち売りの人達
        6月
   『ロ少架 ツァォ・ジャァ 』 中国式ケンカの仕方
       7月
  『小秘 シャォ・ミィ 』 秘書であって秘書でなし
       8月
  『街道樹ジェ・ダォ・スゥ』 中国の街路樹や如何に
       9月
  『假幣 ジャァ・ビィ 』 コレッ、ニセ札ジャン!
       10月
  『空中小姐コン・ヂォン・シャォ・ジェ』は、飛んでます。
       11月
  『素菜 スゥ・ツァィ 』 本場、精進料理のお味は?
      12月
  『方便面ファン・ビェン・ミェン』 インスタントラーメンかよ。
2016年 1月
  『抱嬰ルバォ・イン・アール』 おんぶ に だっこ
       2月
  『算命先生スァン・ミン』 占ってさしあげましょう
        3月
    『中国的麻将マージャン』 麻将と麻雀は別もん
       4月
  『減速帯ジェン・スゥ・ダィ?』蒲鉾型の突起物
        5月
    『 嘆息 タン・チィ 』 溜息なんかついたりして
        6月
  『文明大一歩ウェン・ミン・イー・ブゥ』 偉大なる一歩!
        7月
    『三色旗袋サン・スゥ・チィ・ダィ』 トリコロール袋の時代
               8月
    『田径型卓子ティン・ジンサィ・シン・ズォ・ズ』競技場型会議机
        9月
  『低頭族 ディ・トゥ・ズゥ』 スマホが中国人を黙らせる!
       10月
   『 辣椒 ラー・ジャォ 』 トウガラシ・辛いのはお好きですか
         11月
  『 中国的郵局 ヨゥ・ジュゥ 』 中国郵便局事情
      12月
   『機場ジィ・チャン』巨大な飛行場が続々
2107年 1月
   『快子 クゥァィ・ズ』 お箸の文化
       2月
   『拉拉手 ラ・ラ・ショウ』 お手て繋いで
       3月
   『公交車 ゴン・ジャォ・チュー』 路線バスの旅
       4月
   『穿鞋 ツァン・シェ』 鞋と靴
       5月
   『寵物 チョン・ウー』 ペットを飼う
       6月
   『按喇叭アン・ラー・バァ』 鳴りやまぬクラクション
       7月
   『午睡ウー・スィ』 お昼寝の時間です
        8月
   『喝口卑酒フゥ・ピィ・ジュゥ』夏だ!ビールだ!!
     9月
   『液晶壁板イェ・ジン・ビィ・バン』 液晶だらけ
      10月
   『碗装蕎麦麺式吃飯ワン・ズァン・チャォ・マィ・ミェン・チィ・ファン』
          11月
   『確認座位チュェ・レン・ズォ・ウェィ』 リコンファームは面倒
      12月
  『礼多人不怪 リィ・ドゥォ・ブ・グァィ』 礼は何回言えばいいの?
 2018年1月
  『 桂暦グァ・リィ 』  壁にはカレンダー
       2月
    『 網口巴 ワン・バァ 』 中国ネットカフェ事情
       3月
  『 彩票 ツァィ・ピァォ 』 中国で宝くじを買う
       4月
   『 透明的浴室トゥミンダユゥシィ 』 丸見えの浴室
       5月
  『 出站口 ツゥ・ヂャン・コゥ 』 駅への出口
 月刊・私の見た中国         
            
              『私の見た中国』は毎月一回それぞれ
                其の月の数と同じ日に更新となります。
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