かに(蟹)座
学名:Cancer ( 略符Cnc )
概略位置:赤経08h30m 赤緯:+20 面積:506平方度
20時に正中する時期:3月下旬 設定者:プトレマイオス
 かに(蟹)座は、一番明るい星が3.5等星なので、あまり目立たない星座です。
 見つけ方としては、ふたご座としし座のちょうど中間あたりに目を向けると、小さな4角形(台形)に囲まれて、ぼんやりとした光の集まりを見つけることができます。この光の集まりが散開星団プレセペ(M44)で、かに座の目印となっています。プレセペのまわりの4個の暗い星が作る四角形が、かにの甲羅を表わしています。ただ、この星座は3.5星以下の星で構成されているので、月が明るい夜や春霞がかかった夜、光害がひどい地域では見ことが難しい星座かもしれません

 散開星団プレセペ(M44)は、520光年程のところにある散開星団で、直径約13光年の範囲に約100の星が集まっています。英語では beehive(蜂巣)とも呼ばれています。

 かに座は古くから知られていた星座で、約5000年前のバビロニア時代のころには、すでにこの星座の原型がつくられた歴史のある星座です。

ギリシア神話では・・・
 レルネ沼のアミモーネの泉にすむ巨大お化け蟹、カルキノスとして登場します。カルキノスは、ヘルクレスと怪物ヒドラが闘ったとき、ヒドラに加勢してヘルクレスの足をハサミではさもうとしましたが、あっという間にヘルクレスに踏みつぶされてしまいました。その後、ヘルクレスを憎む女神ヘラによって、ヘルクレスに倒されたほかの怪物とともに、天に上げられたといわれています。

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