こいぬ(小犬)座
学名:Canis Minor ( 略符CMi )
概略位置:赤経07h30m 赤緯:+06° 面積:183平方度
20時に正中する時期:03月中旬 設定者:プトレマイオス
 冬の大三角の東をになう1等星“プロキオン”が、こいぬ座を見つける目印となります。
 プロキオンは「犬の先駆」という意味で、おおいぬ座の1等星“シリウス”に先駆けて昇ることから名付けられました。

 こいぬ座は、プロキオン西側にある3等星のたった2つの星しか目立つ星を持たない、かわいらしい小さな星座です。

 しかし、ギリシア神話では、小犬のかわいらしい姿には似合わない、主人のアクタイオンを噛み殺してしまった悲劇の猟犬として登場します。
 ある日、アクタリオンは、キタイローンの山で50頭の犬をつれて狩りをしていました。その時、森の泉で女神・アルテミスが水浴びをしている姿を見てしまいました。これに気づいたアルテミスは怒り、アクタリオンを鹿の姿に変えてしまったのです。そこへアクタリオンに仕えていた猟犬がやってきて、鹿の姿になってしまったアクタリオンに噛み付き、殺してしまいました。
 猟犬は、ご主人であるアクタリオンが来るのをいつまでも待ち続けましたが、ついに力果てて死んでしまいました…。
 それを哀れんだ女神・アルテミスは、この猟犬を天に上げて星座にしたといわれています。

 

晴レル夜・星座録