ずがめ(水瓶)座
学名:Aquarius ( 略符Aqr )
概略位置:赤経22h20m 赤緯:-13° 面積:980平方度
20時に正中する時期:10月下旬 設定者:プトレマイオス
 みずがめ座は、全天で10番目に広い領域をもつ星座なのですが、3等星より暗い星が散漫に並んで構成されている星座です。
 みずがめ座は、ギリシア神話に登場する美少年“ガニメーデス”が水瓶をかつぐ姿だとされていて、ガニメーデスの右腕を形作る4個の星からなる小さなY字形の星の並びが、みずがめ座の目じるしとなります。
 このY字形からこぼれた水の流れを表わす暗い星列が南の方へ続き、みなみのうお座のフォーマルハウトに達しています。

 みずがめ座は、古代バビロニアの彫刻ですでに水瓶を傾けた女神の姿があらわされている歴史のある星座です。
 当時、みずがめ座、やぎ座、うお座付近に太陽が来る時期と雨期が重なっていたため、この方向に天の海があって、そこから雨が降ってくると考えていました。そういわれてみると、秋の星座には、水に関係する星座が多く見受けられるのはこの影響なのでしょうか。

 ギリシア神話では、大神ゼウスが愛娘のヘーベの代わりとしてさらった美少年ガニメーデスがかつぐ水瓶をかたどったものとされる。ガニメーデスは、トロイのイーダ山で羊飼いをしていた美少年で、その姿は、永遠の美と若さに金色に輝いていたといわれています。この美少年に目を付けた大神ゼウスは、鷲の姿に化けて羊番をしていたガニメーデスを連れ去り、神々の饗宴の酒の席にはべらせ、給仕の役をさせたと言われています。
 このときの鷲の姿は、みずがめ座の西でわし座になっていて、ゼウスはガニメーデスを寵愛し、彼を天に上げたのです。

晴レル夜・星座録