おとめ(乙女)座 |
学名:Virgo ( 略符Vir ) 概略位置:赤経13h20m 赤緯:-2° 面積:1394平方度 20時に正中する時期:6月上旬 設定者:プトレマイオス |
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おとめ座は、全天に88ある星座の中で2番目の広さをもつ星座ですが、1等星のスピカ以外に目立つ星がなく、上の星座絵に描かれているような“麦の穂を持った女神”の姿を想像するのは難しいかもしれません。やはり、おとめ座を探す目印となるのは1等星のスピカです。スピカを起点にしてしし座の方向に、γ→η→β、γ→δ→εの星の並びで作るアルファベッドのY字形がわかりやすいと思います。 スピカは、“麦の穂、穂先のとがった”という意味で、おとめ座では女神が手に持つ麦の穂先に輝いています。日本では真珠の輝きに似ていることから“真珠星”などと呼ばれていました。 古代バビロニア時代には、おとめ座の原型ができていたようで、このあたりの星を“女神イシュタル”の姿にたとえていました。ギリシア神話では、花や草木の成長、穀物や果実の種まきや収穫をつかさどる農業の女神“デーメーテール”の姿にたとえていますが、正義の女神“アストレア”の姿とする説もあります。 ある日、デーメーテールの娘“ペルセフォネ”が冥土の神“ハデス”にさらわれたことを悲しみ、神殿にひきこもってしまいました。そのため、地上では作物が実らなくなってしまいました。そこで神々は、ペルセフォネを1年のうち4ヶ月だけハデスのもとで生活させ、残りの8ヶ月は地上の母のもとへ帰らせることにしました。ペルセフォネが冥界にいる4ヶ月間は、デーメーテールの悲しみのため、地上の草木は枯れ果て冬となり、共に生活する8ヶ月間は元気に仕事にはげむ様になりました。このことから、地上は春、夏、秋、冬と季節が巡ってくるようになった・・・と伝えられています。 |