うしかい(牛飼)座 |
||
学名:Bootes ( 略符Boo ) |
||
北斗七星の枝の部分のカーブをそのまま南の方向に延長していくと、うしかい座の1等星“アルクトゥールス”を見つけることができます、アルクトゥールスから北の方向にむかって、ネクタイの形のような星のならびが、うしかい座です。
星座絵では、右手に太い混紡を握り、左手には2匹の猟犬を従えた大男のが描かれています。 うしかい座の原型は、星座発祥の地、メソポタミア地方ですでに作られていました。メソポタミア地方の羊飼い達は、星を「羊」に考え、アルクトゥールスを星のリーダーとして「羊飼い」に考えていたそうです。 うしかい座のモデルとなった人物には、いろいろな説があります。ギリシャ神話では、おおぐま座の熊に変身したカリストの息子アルカス、または、天をかつぐ巨人アトラスの姿だとされています。 アルクトゥールスは、全天で4番目に明るいオレンジ色の星です。その輝きは古くから人々の目をひき、季節の移り変わりや方角を知る星として重要な星でした。日本の農村でも麦の刈り入れが始まる頃に、天頂高く輝くことから“麦星”と呼ばれていました。
|
||
アルクトゥールスは固有運動が大きい恒星として知られています。その早さは、1年間で角度の約2.3秒ずつ南西方向に動いています。2.3秒なんて、ごくわずかな角度ですが、2000年間で見かけの月の直径の約2.5倍ほども天球上を移動することになります。 アルクトゥールスがこのように速く天球上の位置を変えてゆくのは、距離が約36光年と、近いことのほか、毎秒125キロというスピードで空間を移動しているからです。 |
||
ギリシャ神話では、おおぐま座の熊に変身したカリストの息子アルカス、あるいは、天をかつぐ巨人アトラスの姿だとされています |