今月の星空情報

星座紹介:ペルセウス座

学名:Perseus ( 略符Per)、概略位置:赤経03h20m 赤緯:+42° 面積:615平方度、20時に正中する時期:01月上旬、設定者:プトレマイオス

左手に長剣を振りかざし、右手に妖女“メドゥーサ”の首をかかげた勇者ペルセウス。星座となったその姿は、“カシオペヤ座のW”の東側で、漢字の『人』という字の形に星が並んでいるので比較的見つけやすい星座です。

 ペルセウス座は、個人的に好きな星座の一つなのですが、その理由は、肉眼でも楽しめる天体現象が二つもあるからです。

 まず、一つ目は、なんといっても毎年8月12〜13日ごろを中心に活動する“ペルセウス座流星群”です。活動のピーク時には、1時間に50もの群流星が観られます(ペルセウス座流星群に関しては、活動期間は近づいた時に、詳しく紹介します)。

 二つ目は、“アルゴル”という変光星で、2日と20時間59分の周期で2.2等星から3.4等星まで変光します。
 アルゴルは、見かけ上はひとつの星にしか見えませんが、じつは、アルゴルAとBという二つの星が、0.2天文単位の距離で相互に回り合っている連星なのです。『明るいアルゴルAの前を暗いアルゴルBが通った時にアルゴルは暗く見えて、アルゴルBが通り過ぎると明るさが戻る』という感じです。
 アルゴルが変光する様子は・・・初めの59時間は2.2等星の明るさを保っていて、暗くなり始めると4時間半後に1/3の明るさの3.4等星まで暗くな ります。3.4等星の明るさでいるのは15分間で、今度は5時間半で2.2等星の明るさに戻ります。しかしこの様子も、ただ見ているのではどのくらい明る さが変化したのか見当がつきません。したがって、近くにあるα星(1.9等星)とδ星(3.1等星)を利用して明るさを見比べると良いでしょう。けっこう 難しいかもしれませんが…私も一度挑戦しましたが、天候などの関係もあり…実際に目の当たりにしたことがありません…。

  ペルセウスは、母・ダナエを救うため、妖怪・メドゥーサを退治した勇者です。
 メドゥーサとは、髪の毛が全部へびで、その顔を見たものはすべて石に変えられ てしまうという恐ろしい妖怪です。メドゥーサを退治したとき、剣についたメドゥーサの血が岩に染み込むと、そこから羽の生えた馬・ペガススが生まれまし た。
 ペルセウスは、このペガススにまたがってメドゥーサの首を持ち帰る途中、エチオピアの海岸で、化けくじらに食べられそうになっていたアンドロメダ姫を 助けました。その後、このアンドロメダ姫と結婚して、幸せに暮らしました。

 

以下、工事中です…もう暫くお待ち下さい。

 冬の星空は、1等星が七つも輝いているので四季の中で最も華やかな星空といえます。
カペラ、アルデバラン、リゲル、シリウス、プロキオン、ポルックスの六つの1等星を結ぶと、星空に大きな六角形ができます。
この六角形を“冬のダイヤモンド”または“冬の大六角”と呼んでいます。
さらに、今シーズンは、中接近中の火星が冬のダイヤモンドの中で赤く輝いているので、例年以上にく華やかな星空となっています。
冬の凍てついた夜空に輝く冬の星座は、まるで宝石をまき散らかしたような美しい輝きです。

 ☆冬の星座を探そう!☆
 冬の星空は明るい星が多いので、空が明るい町の中でも冬の星座を探すことは比較的簡単だと思います。
全体像がつかめなかったとしても、目印になる星を見つけて「この辺りがおおいぬ座だなぁ」とおおよその見当がつけられると思います。
あとはイマジネーションさえ働かせれば・・・。
ここでは、冬を代表する星座、オリオン座を起点にした、簡単な冬の星座の探し方を紹介したいと思います。

1月上旬22:00頃、1月下旬21:00頃 2月上旬20:00頃、2月下旬19:00頃

  ということで、まずはオリオン座を探さなくてはなりません。
 斜め一列に並んだ三つ星と、対局するように輝く赤いベテルギウスと白いリゲル。
オリオン座は全天で最も形が整った星座で、初心者にも見つけやすい星座です。
え?そんな説明で探せるの?。おそらく大丈夫です!…って、無責任でスミマセン。
でも、そのくらいオリオン座は探しやすい星座なのです。

・おおいぬ座
 オリオン座の三つ星の並びをそのまま南東(左下)側に延長していくと、青白くギラギラ輝く明るい星が見つかります。
 全天で一番明るく輝く“シリウス”です。ギリシア語で、『焼き焦がすもの』『「光り輝くもの』を意味する【セイリオス(Σείριος,Seirios)】から名付けられました。
 昔はシリウスを『犬の星』とよんでいたそうなので、光害が強い街の中では「シリウスの辺りがおおいぬ座」と漠然と割り切ってしまっても良いでしょう。できれば、シリウスとその南(下)側に少し離れたところにある三つの2等星が作る三角形を結ぶと良いかもしれません。

 

・こいぬ座
次に、ベテルギウスの東(左)側へ目を向けると、黄色みがかかった白く輝く1等星が見つかります。こいぬ座の1等星“プロキオン”です。プロキオンのすぐ側にある3等星を結んで、こいぬ座をつくっています。小さな可愛らしい星座です。小さな星座ですが、プロキオン、ベテルギウス、シリウスとを結ぶ“冬の大三角形”には欠かせない星なので、意外と存在感は大きく感じられます。

 

・おうし座
今度は、オリオン座の三つ星の並びを、そのまま北西(右上)側に延長していくと、アルファベットのV字形に並んだ星とオレンジ色に輝く1等星を見つけることができます。V字形が牡牛の頭部で、アルデバランが牡牛の血走った目、そしてV字にひらいた星列をそのまま延長した先にある星は振りかざす角…まるでオリオンに立ち向かうような、おうし座を見つけることができます。・・・といっても、星座は東→西へ移動していくので、後ずさりをしているようにも見えるかもしれませんが、その辺はご想像にお任せします。

 オリオン座の三つ星の並びを、そのままさらに延長していくと、6〜7つの小さな星の群れが見つかります。この星の群れを『プレアデス星団』といい、和名では『すばる』として親しまれている散開星団です。双眼鏡を向けると、無数の星の集まりであることがわかります。

・ぎょしゃ座
 おうし座の角の角先の北側の星からなる、将棋の駒のような五角形の星の並びが、ぎょしゃ座です。明るい星が形づくる簡単な図形なので、すぐに見つけられると思います。今シーズンは、中接近中の火星が良い目印になると思います。
 五つの星の中で一番明るく、黄色っぽく輝いているのが、ぎょしゃ座の1等星、カペラです。カペラは、1等星の中で最も北寄りに位置しているため、北海道方面では地平線に沈まず一年中見える星“周極星”となります。
 “ぎょしゃ(御者)”ってあまり聞き慣れない言葉ですが、馬車にのって馬をあやつる人の事です。

 

 

・ふたご座
 再びオリオン座に戻りまして、今度はリゲルとベテルギウスを結んで、そのまま延長していきます。すると、明るい2つの星が仲良く並んで輝いているのが見つかります。
 ふたご座の兄弟星“カストル”と“ポルックス”です。西側のわずかに暗く白っぽい星が兄のカストル、東側のやや明るいオレンジ色の星が弟のポルックスです。
 二人は大変仲が良い双子でした。戦争でカストルが亡くなった事を悲しんだポルックスは、不死身の身体を解いてもらい、いつまでも一緒にいられるように星座にしてもらいました。

 

 オリオン座の足下には、ちょこんと、うさぎ座があります。
3等星以下の小さな星座のわりに形が整っているので、意外と探しやすい星座です。

 最後に、冬の大三角の中にある“いっかくじゅう座”ですが…難問です。
星空の条件が良いところでないと探すことはできない星座です。
この星座には散開星団が沢山あるので、星座を探すより、双眼鏡を向けた方が楽しめる星座です。