「何で……、知っているんだ?」 「わかるさ。それに今、君は発熱しているね。38.5℃位だ。3日すれば熱は引く」 「?」 「ほかにもわかっているよ。今、君は、人間が透明であるかのように感覚できるだろう? つまり、時間と空間を絶対的なものに感じられなくなっている」 「……」 「僕が、道を示さなければ、君の精神は崩壊し、1年もすれば精神活動は停止するよ」 「どういうことだ?」 零余子は、僕の目を捉えながら、ゆっくりと、言葉を告げた……。 前に進む