産業建設委員会行政視察研修報告書

委 員 名    湯 田 秀 春

日  時   平成18年10月18日(水)から19日(木)

視察目的   農業振興と市場動向に関する事項

       物産拡大と福島県アンテナショップに関する事項

視察地    東京都江戸川区東葛西 イトーヨーカドー内(10月18日)

    財団法人物産プラザふくしま・ふくしま市場

福島県産品の流通拡大について

       東京都大田区東海 大田市場(10月19日)

    青果物と花卉の市場動向について

    南会津産の南郷トマトと花卉の評価と対策

◎福島県アンテナショップに関する事項

1.視察地及び視察の概要

  東京都江戸川区東葛西は、ディズニーランドのある浦安に近いベッドタウ  

  ンの多い地帯で、そこのイトーヨーカドー葛西店の中に、今年8月オープ

  ンした福島県のアンテナショップ「ふくしま市場」を視察した。

   このアンテナショップ「ふくしま市場」は、財団法人物産プラザふくし

  まが、首都東京圏に、福島県産品の流通の拡大、県産品情報の発信と市場情報の受信を目的として設置されたもの。約30坪の店内に福島県内各地の加工食品を始め地酒、農林水産物、民芸小物など約1000品目が展示

  販売されている。 

   本委員会は、南会津町の物産拡大を図るため、アンテナショップ「ふくしま市場」の現状を見ると同時に、桜田店長より消費者の求める傾向を聞き研修して参りました。

   まだ、2ヶ月しか経過していませんでしたが、店長他11名のパートで切り盛りし、月約1000万円ほど売上を計上しているとのことでした。特に、福島の桃、梨、りんごなど果樹が売れるとのことでした。まさにこのアンテナショップを通して都市と農村の物産交流が息づいている現場を目のあたりにして、今後の地域振興づくりにヒントを得た感じがしました。

    大田市場の青果物と花卉の市場動向に関する事項

1.視察地及び視察の概要

   東京都中央卸売市場の大田市場は、東京湾を臨み、羽田空港に隣接し、首都高速道路にも近く、まさに陸、海、空の交通網の要にあって、青果及び花卉の市場の中では、施設、取扱量ともども最大の市場である。

 

  本委員会は、南会津町の農業、とりわけ南郷トマト、アスパラ等の青果物及びリンドウ、カスミ草等の花卉の振興を図るため、市場から見た現況、要望を聞くため、最大の市場である大田市場の視察研修した。

   朝6時30分に大田市場内に入り、あわただしく活気ある市場やセリの様子を見る。特に南郷トマトと他産地のトマトを比較して、南郷トマトの色つや、糖度にかなり優位性を感じた次第である。当然、価格にも差があり、ブランド化されつつあり、スーパー等量販店がセリ前の予約相対取引でほとんどが流通してしまっているとのことでした。                 

 特に、卸会社である東京青果(東一)と全農荏原の2社は、南郷トマトがさらに増産して頂きたいとのことであった。特に出荷期間が長くなれば更に有利となり、比較的雪の少ない東部地区のトマト推進が重要とのことでした。欲を言えば、初出荷に町長が市場に来て頂くと、仲買人に本気さが伝わり、ブランド力が増すとのことであった。勿論、出荷者の女性たちがハッピを着て、マスコミ向けにPRすることも大切なことだそうです。

 当南会津町も、山間高冷地の中にあって、地元の特産である南郷トマトや田島のアスパラ、リンドウやカスミ草などをさらに推進した地域振興づくりを、一歩一歩進め、視察研修に来られるような町にしなければと感じました。

  最後に、我々の要望に応じて、東京青果(東一)と全農荏原、及び全農、JA会津みなみで職員や役員が親切に研修に応じてくれたことに感謝申し上げます。