ONE MAKE 8

〜360への道〜

ついにきたサブロク(←死語だけど360って言う意味ね)。
結構な山場であることと、フロントサイド360とバックサイド360の両方の説明のためにワンクッション置く。
文句は言わせない。

さて、フロントサイド360(FS360)ってのはレギュラースタンスの人なら反時計回りに360度回転するという意味。
そんで、バックサイド360(BS360)ってのは時計回りで360度回転するという意味。
呼び方はそれぞれF3(エフサン)とかB3(ビーサン)とか呼んだほうがクールだけど、人によってはエフスリー、ビースリーと言う。
ちなみに540はファイヴ、720はセブン、900はナイン、1080はテンをFとかBの後ろに付ける。
360だけサンとスリーで分かれるところだな・・・。
どちらも空中で1回転するから完全に着地する場所から目を離す時間がある。これが初めて飛ぶヤツにとっては最大の山場だ。

人には得意な回転方向があり、それは旋毛の巻いている方向だとか、軸足がどっちかとかいろいろな言われ方をしているが、実際に地面で飛んで回転したときに、たくさん廻れるほうが得意の回転方向なので、事前に確かめてどっちからやるかを考えてみてもいい。
どっちからでもいいんだけど、早くできるようになったほうがいいなら、絶対得意な回転方向から攻略したほうが楽だ。
ちなみに、たくさん廻れるけど完全に軸ズレするようなら、軸ズレをしないで廻ったときにたくさん廻れるほうからにしといたほうが安全であることは言うまでも無い。


さて、人によっては180より360の方が楽とかいう人もいて、それは着地がフェイキーでは無くレギュラーで立てるからということと、でかいキッカーでは回転量の制御が180の方が難しいということだからだが、、、
はっきり言って才能ある人限定だ!
それか、フェイキー練習をまったくやってないヤツな。
ここではちゃーんと180を回って、それから覚えようと思うヤツに対して書いていく。

180とは違って、グランドで360ができるからといってキッカーでもできるということにはならない。
グランドでの360は気合を入れて回れるだけ回る感じだし、着地がズレててもスライドで調整するような感じだし、キッカケも、空中の姿勢も視線の送り方も気持ちの入れようも・・・
とにかく違う!

ってことで、ここはグランド360ベースではなく180をベースに説明する。ちなみに推奨するキッカーの大きさは4m〜7mくらいのキッカー。小さくても回転が忙しいし、でかいと怖いだろ?
もちろんこのサイズでストレート系と回転したいほうの180が安定してできることも必須な。
180でグラブができるならもっといい。

360はFSもBSも、目線の送り方と、飛ぶ前からちゃんと回りきって着地するという気持ちが重要。
途中で止めることはできないと思って飛ぶことが大事。
回転が足りなさそうだから、体制が崩れたから、、と途中で思ったら180で着地。なんてのは基本的に考えてはいけない。
回転量を途中で調整するなんてのは、既にそれ以上の回転を安定して回せるやつだけができる芸当。
100年早えーわ!

360飛ぼうとして結果的に足りないってのはしょうがないけど、気持ちは一回転に決まってんだろ。
飛ぶ前から気持ちで負けてんじゃねーよ!

ってことだな。
だから飛ぶ前にリップの入り方、空中の目線、姿勢、グラブ、着地まで全部イメージして飛ぶこと。
慣れたら自分にとって苦手な部分(グラブとか)だけでもいいが、最初は必ずやっとけ。

とまあいろいろ言ったが、気持ちは、
「せーの!」で一気。

はじめはそういうもんだ。180のときもそうだったろ?
つーことで、気持ちの面では終了。実際のやりかたはFS360、BS360をちゃんと見て学んでくれ。


それから、よくそこいらに売ってる本とかDVDとかの360のHowto解説では、「空中の最高到達点で180度回転し、そこから着地までで180度回転する」・・・なんて、いわゆる180を2回つなげるように飛ぶという飛び方の解説をしているものがあるが、これは360が飛べるようになってから回転量の分配をするための解説であって、初めて飛ぶ人には無意味。
実際にFS180とスイッチでのBS180とかで練習してもいいが、スイッチエントリーでの180より360の方が明らかに飛びやすいし、俺自身この練習をしたんだけど、360の練習で最初に大切なのは回転量だからダメだ・・・ってなった。
着地の練習にはなるかな・・・ってくらいだな。これは。

別の解説では、「先行動作だけで廻れる」・・・なんてのもあるが、これは540とか720とか廻る人の説明の仕方。
それか10m級の大きなキッカーか。
これまで180までしか廻ったこと無いヤツは覚えとく価値すら無い。
俺が初めて360を飛ぶ人に一言で言うなら、
とにかく全力で廻せ!
だな。

最後にのエントリーのことで一言。やっぱりHowto解説のわかりにくい説明について。
リップの抜け方とそのためのエントリーの仕方についていろいろ言われているが、これから講座をするに当たって勘違いしてると困るから一応書いておく。

まずリップを抜ける際に、トゥー抜け(フロントサイドでリップを抜ける)とヒール抜け(ヒールサイドでリップを抜ける)というものがある。180までと違って、基本的にどっちかのエッジに掛けるものだと思ってほしい。
慣れれば360くらいならフラット抜けなんかもできるんだろうけど、とにかく最初はそう思え。

んで、どっちのエッジに掛けるかを考えるのはFS回転だけで、BS回転するときはトゥー抜けでいい。
そもそもトゥー抜けをするのはオーリーがしやすく高さを出しやすいという理由からだから、BS回転がしやすいトゥー抜けのままでいいってわけだ。
逆にFS回転は回転しやすいのはヒール抜けで、先行動作でタメを作りやすく、高さも出やすいのがトゥー抜けだから好みによって使い分ける。

ここで勘違いしないでほしいのは、トゥー抜けかヒール抜けの違いがあるんだけど、基本的に両方とも結局はヒールサイドで抜けていくってことを覚えといてほしい。
トゥー抜けというのは比喩であって、実際にタメを作って踏み込むときはトゥーエッジに掛かっているが、そこからオーリーをする際に先行動作による上半身の回転のせいで板が半分くらい出たころには板がフラットになり、飛び出すホントに最後の一瞬では結局ヒールエッジで抜けていくことになる。
このことを知らずにトゥー抜けだからと、飛び出す際もトゥーエッジを意識しすぎた状態で飛ぶと、引っかかって大変なことになるか、回転軸が上手く作れず、グチャグチャな回転になる。
しかし、知っててトゥーエッジで踏み込みをはじめて回転すると、オーリーの掛りがよく高さもでるし、ヒールサイドで飛ぶときと比べて板の回転が遅れて始まるからスタイルが出てCoolだ。

このあたりをバッチリ大脳に刻んどけ・・・つまり最初はFSはヒールでってことな。
ヒールでFS360できて、FS180でトゥー抜けできるようになったら挑戦すればいいから。

360前のウンチクと用語の理解、よくある間違いの講座はこのあたりで。
後でこのワンクッションがあってよかったと絶対思うから。
俺も360講座でFSとBSでいちいち書く必要なくなったからそう思うし(笑)
あとはFS360、BS360の講座で詳しく学んでくれ。
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