『臨床皮膚科 2001年01月発行(Vol.55 No.1)』この本について詳しく知りたい
まず初めに、最後のほうに書いてあるのですが『ごくまれにアナフィラキシー様症状が出る場合があるので注意が必要である。』と書かれています。 気をつけて行ってください。 まとめると、発汗するまで連日温浴をすると日増しに蕁麻疹が軽減し、以後1年間寛解状態であった。その後、入浴習慣を中止し、運動誘発試験をしたところ軽度ながら蕁麻疹が出現した。 この著者の見解では「温浴により角層内における汗管閉塞の除去が功を奏したのではないか?」ということです。 「何らかの汗管の通過障害により汗が汗管内へは分泌されるが体表に出ないために蓄積され、汗管の拡張を引き起こし痒痛と皮疹が生じるのではないか?」とも書かれています。 「コリン性蕁麻疹が自然寛解したという可能性も少しはある」と書かれていますが、私を含め効果が合った人が多いのでそれはないでしょう。 この本に書かれていることと私の症例がほとんど同じでびっくりしました。 同じタイプの人にはかなり効くのではないでしょうか? 症例は、『コリン性蕁麻疹として』、 ・体が温まった時に無数の針で刺されるようなチクチクとした痛み ・発汗が減る ・直径1mm〜2mm程度の均一な赤色の膨疹が無数に出現 ・冷気にあたりしばらくして消失 ・体が温まる以外にも運動、驚きや興奮、食事などで発汗の代わりに出現 『個人個人で異なる症状として』、 ・薬剤無効 ・夏季軽減 ・運動時の蕁麻疹出現の際、冷やさずに続行すると発汗が始まり熱感と蕁麻疹が消失。 『入浴方法』は、 43℃くらいのお湯を頭頂からかけ、全身から十分発汗するまで行い、蕁麻疹が消えて出現しなくなるまで続ける。 初日は激しい痛みがあるが、翌日以降は大幅に軽減。 以後は毎日行わなくても出現しなくなったが、寒い季節には「十分な時間」「熱めのお湯」に入浴することを数日怠ると痒痛を認め、入浴再開で改善した。 この成否の評価は最低一週間待つべきである だいたいこんなところです。 とても参考になったので、興味がある方は何とかして手に入れて一度読んでみることをお勧めします。 なお、著者は東北大学の方なので、そちらへ治療に行かれるといいかもしれません。 参考文献 『臨床皮膚科 No.55』p.9〜 山岸知生(東北大学医学部) 相場節也(東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座皮膚科学分野) 田上八朗(東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座皮膚科学分野) |