「からだがかゆい」高森健二監修 成美堂出版より

1.じんましんとは?

 じんましんは何らかの刺激によって、突然、健康だった皮膚に強いかゆみを伴う膨疹(一時的に盛り上がる皮膚の病変)が出来る病気です。
 膨疹は比較的短時間で消えて、跡形もなくなってしまうのが特徴です。
 ただし、なかには長期的に続くものもあり、病気の経過によって急性と慢性に分けられます。
 急性じんましんの場合には、数時間から数日、長くても1ヶ月以内には治まりますが、慢性じんましんは、1ヶ月以上も症状が続きます。

症状そのものは急性じんましんよりもひどくないのですが、よくなったかと思うと、再び発症するといったことを繰り返します

2.原因

 じんましんと聞くとすぐに「アレルギー」を想像する人も少なくないかもしれませんが、じんましんは全てアレルギーが関係しているわけではありません。

 じんましんの中には、アレルギー性のじんましんと非アレルギー性のじんましんとがあり、起こる割合としては、非アレルギー性蕁麻疹のほうが多いくらいです。

 アレルギー性じんましんには飲食物が関係する食事性じんましん、薬が関係する薬事剤じんましん、皮膚に触れたものにアレルギーを起こす接触じんましんなどがあります。

 非アレルギー性じんましんに、機械的な刺激が関係するものや、暑さ、寒さ、日光、疲労や緊張、ストレスなどで起こるじんましんがあり、飲食物や薬剤の中でも非アレルギー性じんましんの原因となるものがあります。

3.症状

 じんましんは、体中どこでもできるもので、突然、蚊に刺されたような境界のはっきりした赤い膨疹がたくさんできます。

 その大きさ、形はさまざまで、直径2〜3mmの円形のものから、直径10mm以上の地図上のもの、膨疹の上にさらに膨疹ができるもの、大小の膨疹が混在するものまでいろいろです。

 顔面にできると、口の周囲やまぶたなど柔らかいところは、腫れあがってしまいます。

 体の一部だけにできることもありますが、全身に広がることも珍しくありません。

 症状が強いときには、口の中の粘膜やのど、気管支の粘膜にできることもあり、呼吸困難を起こして命に関わるケースもあります。

 腸の粘膜にできた場合には、下痢や腹痛などの症状が現れます。

4.種類

 じんましんは原因によって以下に分けられます。

(それぞれの内容について詳しくは上記本を読んでみてください。分かりやすく書かれています。)

・食事性じんましん

・薬剤性じんましん

・接触じんましん

・機械的刺激によるじんましん

・温度によって起こるじんましん

 温度の変化によって起こるじんましんです。

 冷たい風に当たったり、冷たい水に入ったりしたときにできる寒冷じんましん、逆に、お風呂に入ったり、ストーブなどで体が温まったときにできる温熱じんましんがあります。

 たかが温度の変化と思われるかもしれませんが、時には冷水のプールに入って、全身に発症してショック症状を起こすこともあります。

・日光によって起こるじんましん

・コリン性じんましん

 運動などの後に、汗が出たところに起こるじんましんです。

 小さなブツブツが汗の出たところ一面に広がり、かゆみとともにチクチクした痛みがあります。

 汗の分泌と関係するコリンという物質が発症に関わっています。

・心因性じんましん

 ストレスや、自分はこの食物を食べるとじんましんが出る、といった思い込みなどから発症することもあります

5.診断と治療

 じんましんは症状を見れば、たいていは簡単に診断がつきますが、医師に見せる頃にはあとかたもなく消えている場合も少なくありません。

 その際には、医師に正確な情報を伝えることが重要です。

 また、その症状が出る前に食べたもの、触ったものを思い出したり、説明したりすることで原因物質が特定しやすくなります。

 原因となるものが分かれば、検査をする必要がなく、症状も治まっていれば、薬は特にいりません。

 また、慢性じんましんの原因は分かりにくいのが特徴です。

 治療法としては、原因物質を遠ざけること、抗ヒスタミンや剤や抗アレルギー剤を服用します。

 症状がかなり重く、呼吸困難など危険な状態に陥ったときには、ステロイド剤を使うこともあります。

6.注意点

 突然症状が出始めることが多いため、あわててしまいがちですが、症状がかなり重く、息苦しさを伴う場合でなければ、あまり心配しすぎないことです。

 すぐに病院にいかなければならないということではありません

 ただし、かゆみが強いからと患部をかくと、よけいにひどくなります

 患部を冷やすと、症状も多少治まります。そのうえでしばらく様子を見ましょう。

症状がなかなか治まらなかったり、繰り返し起こるようなら医師の診察を受けましょう。