鹿児島港から高速艇トッピー(飛魚の方言)で1時間35分、種子島の緑多い平らな島影の北にある西之表港に入る。
種子島は、最高峰280m・南北に57km・東西大きいところで12km細いところで4kmという平らで細長い島である。サーファーにとってはこれが魅力、きれいな海は勿論だが、西風、東風どちらかでサーフィンができる。日本のサーフィンの三大ポイントに数えられるゆえんである。世界で最もきれいなロケットセンターは有名だが、サーファー仲間ではそれ以上最も楽しみたいポイントとなっている。
この種子島は、どこの田舎でも同じだが、人口は40年前にくらべ半減、高齢化率は26%と過疎化、高齢化が進んでいる。Iターン・Uターン者の推進は、この現象に歯止めをかけるひとつの施策となっている。
  NPO法人種子島ジュントスは、島興しの会として平成12年11月に発足した団体で現在会員70名で運営している。ジュントスとは、ポルトガル語で「みんな一緒に」という意味を持つ。まだ日の浅い団体だが日々厳しくなる現状を従来の枠を打破し、新しい発想で実験的取り組みをし、新しい仕組みを創造していけば宝の山を潜在的に持つ種子島の未来は必ず明るくなると固く信じている「若い、バカ者、Uターン者含む」の集まりです。

 ジュントスでIターン者の懇談会を開き、その中でIターン推進のポイントを収集した。殆どがサーフィンが基で移住した方が多く、地元との交流機会の場、溶け込みたいという意見が多く出された。
 ジュントスでは、このニーズに応えるべくネットワークづくりを目指し、「おばさん・波乗りネット」事業を開始した。郷土料理グループ「おっかんの里」とサーファーとの料理を通じてコンタクトを深め、最後はおばさんグループにサーフィンを教えるという筋書き、最後のおばさんサーフィンは、恥ずかしがって、二人がサーフィンに挑戦して終わったが、大成功。

 ふるさとアドバイザー江戸川大学の鈴木輝隆先生・商業デザイナーでは日本でも屈指に入る高知の梅原 真先生が来島された。お二人とも地域興しの第1人者である。ジュントスとも地域通貨の勉強会を機にお付き合いして頂いている。
  
 鈴木先生がある時、種子島には300〜400名の常駐サーファーがいる。このサーファー達の力を借りれば島興しに繋がるのでは「サーファー米」などはどうか、という提案が出された。昨年9月ごろのことである。

 サーファーの人達は、若いけれども目標を明確に持っている。種子島でサーフインをしたいということで、きつい仕事、安い給料でも、しっかり成し遂げる。地元のフリーターより自分をしっかり持っている。また、種子島の自然を大事にという意識は地元の人より強い。

 彼らに提案したところ、面白いということで「農薬を使用しない、クリーンな農業」をコンセプトに民宿「珊瑚礁」経営者の河口 修氏の指導で取り組むことになった。

 3〜4年使っていなかった田んぼ15a(1反5畝)をトラックターで復帰・サーファートラックターに乗る。川上流から直接水を引き、4月7日に田植、40名の手植え、隣の田んぼのおばあちゃんがびっくり!「まあ〜、こがん大勢のわっかしいが田植、頼もしかナア〜」。因みに、田植の経験者は3名であった。

 途中の草取り、間違えて稲を引っこ抜くサーファーもいた。草と稲は良く似ている。一番心配なのは、虫と病気、農薬を使用しないために賭けみたいなものである。
病気が出たら他の田んぼに迷惑がかからないように焼かねばならない。カメムシがいるという情報にはひやりとしたが大事に至らず。

 稲刈りは7月24日、台風近づくという情報、倒れないうちに刈り取ろうということになった。稲刈りではマムシが2匹出現で大騒ぎ、大事至らなくて幸い。自然干しするために田んぼに木と竹で組み合わせた鞍あるいは馬というものを組み立て、稲を掛けて干した。鞍が波打っているのがサーファー作ったからか?思わず笑みが洩れる。

 台風が上陸、鞍は殆どが倒れ、重たい稲束を再度干すためガードレールに掛けることにした。コシヒカリは稲の茎が短いため丁度良い。種子島では良く見かける風景である。だれも持っていかないそれが種子島の素晴らしさ。

 脱穀・精米した。白米と玄米の両方を作り販売することにした。350kgの収量で並の収量であった。当初は島外でも販売する予定であったが、量が少ないことから島内のお土産屋さん中心で販売した。販売価格500円(2合・320g)は普通のコシヒカリの2〜3倍ぐらい高い価格と思われるが、お土産と割り切った。

 包装紙のデザインは、梅原先生が快く引き受けてくださった。素晴らしいデザイン、種子島の特産品をあしらったものでロケットをイメージした包装形態で土産ものとしたコンセプト。紙も再生紙を使用。

 8月中旬に発売開始した。折りしも9月10日はH2Aロケット3号機の発射、大成功に終わったが、サーファー米も発射大成功、9月末には各お店とも完売。来年は、作付け面積を2倍に増やしこの流れを大事にして加速させていきたい。

 最後に短期間で産声を上げた「サーファー米」、“この島を何とかしたい”というジュントス。“島の自然を愛する”サーファーグループ。“優れた指導者”鈴木・梅原・河口氏。このそれぞれの出会いと情熱で大きな宝を生み出した。
尚、サーファー米は、商標登録を申請中でこの宝を更に磨いて大きな花を育てていきたい。






●「サーファー米」のマスコミ状況
 
南日本新聞の報道から各マスコミが「サーファー米」に注目し、個性米・おにぎり・という視点で問い合わせが多数寄せられた。
時系列に記す。

@ 岡山放送
A 地域興しNPO発刊誌「コロンブス」
B 小学館「DIME」

ここから問い合わせが急増した。

C 山形放送
D FM東京
E FM大阪
F 朝日放送:ワイドABDCE〜す10月17日15:55〜17:55
G TBSラジオ10月14日〜17日の中で13:45〜5分間
H TBSテレビ「ウチャンナンチャン」11月6日21時〜1時間の予定。テーマおにぎり
I テレビ朝日「やじうまプラス」10月16日5時30分〜8時 。テーマ 米
J TBSテレビ「はなまるマーケット」10月17日9時55分〜10時15分。様々なパッケージの米。
K 関西テレビ放送「ファミりん」11月2日
L フジテレビ「めざましテレビ」日程不明(企画検討中)




                              

●サーファー米ドキュメント