きままに札幌ぶらり旅(展覧会編)

サンドイッチ朝一番の列車に乗り、久しぶりに札幌に向かった。今朝は天気も穏やかで絶好の旅日和。朝食は、ワゴンサービスのサンドイッチにした。前にサンドイッチを食べた時は、パンもパサパサだったし、あまりいいイメージがなかったけど、今日のは違った。なんと、学生時代にできたてを食べていた、「シロクマパン」のサンドイッチだったのだ。感激〜!当時はさほど味や見た目なんて考えてもおらず、朝のすきっ腹には菓子パンが手っ取り早く、お腹を満たす為に食べていたけど、こうして年月が経ってあらためて食べてみると、生地もふんわりしてるし、具は少々少なめだけど、なかなか美味しくて食べ応えがあった。食べ物とその当時の記憶がオーバーラップして、一人旅の楽しいスタートがきれた。

札幌駅、到着。まずは、STVエントランスホールで開かれてる「高橋靖子展」を観に行く。
 朱 高橋靖子    蝶 高橋靖子   蠢く命2 高橋靖子
朱                  蝶                蠢く命2
高橋靖子さんの作品は、油彩・水彩の他に写真のような刺繍画が飾られており、布にチクチクとカラフルな糸で、ある時は点、ある時は線、そしてコラージュといった様に、心のままに時間をかけ、一見自由に見えるようで、実は計算されているような、またその反対のような、なんとも不思議な色・空間・リズムのある「高橋靖子ワールド」な作品だった。

次に向かったのは、道立近代美術館。「吉村作治の早大エジプト発掘40年展」を観る。
カリメロ エジプト展会場前平日なら、きっと空いてるだろうと高をくくっていたら、場内に一歩入った瞬間、人の波が凄くて驚いた。そうか〜、こんな調子じゃ、祝日や日曜だったら、落ち着いて見ることなんてできなかったんだ〜。と納得しながら、前の人に習って一歩ずつ進んで遺物を観た。場内は発掘地別に展示されており、流れに沿って進んでいくと最初の会場が一番混んでいただけで、次の会場はそう混みあっておらず「セヌウのマスク」なんかは、ゆっくり時間をかけて観る事ができた。驚いたのは、ガラス越しに小さい遺物を観ていた隣のおばさんが思いっきりガラスに頭をぶつけたことで、その後も色んなところからゴツンと聞こえてきた。ガラスが磨かれて綺麗な事と、小さい指輪の模様を拡大して見られるよう、ガラスの内側に拡大鏡がセッティングされているので、それを必死に覗き込もうとしているうちに目の前のガラスの存在を忘れて頭をしこたま打ち付けてる人がたくさんいたようだ。それほどまでにエジプトの遺物には魅力があるともいえるか!今回の展覧会は完全ミイラ「セヌウ」の青いミイラマスクをはじめ、全品世界初公開の品ばかり。これは、吉村先生たちの遺物を国外に持ち出さないというスタンスを貫き、40年に渡る地道な発掘努力がエジプト政府との信頼関係を築き、実現しているという。会場内の数箇所で大きなスクリーンに映し出される映像と音響により、あたかも自分がエジプトの遺跡前にいるような錯覚におちいり、それもまた楽しかった。一番最近(2005年)発見された、中王国時代のセヌウの未盗掘・完全ミイラは、写真のような頭部にハゲワシの女神が覆いかぶさっている青いマスクをつけていたが、マスクの下には、端正な顔立ちの男性のミイラが眠っていた。なぜ、ミイラなのに、当時の顔がわかるかというと、今はCTスキャンなどで詳しく調査し、CGによって復元できるからだ。4000年近く経って、自分の顔や体系、当時の様子などが伝えられるなど、考えもしなかったことだろうけど、死後の復活を信じて生きていた古代エジプト人の行いは、今現実に私達に伝わっているのだから、ある意味復活しているともいえるだろう!まだまだ知られざる古代エジプト文明、今や人口衛星写真画像を元に発掘地を決めるなど、ハイテク化してきている為、資金繰りが一番の問題のようだが、どうか、今後もひとつでも多くの遺物が発見され、当時の様子や文化が解き明かされるよう切に願うカリメロでした。

その後札幌駅に戻り、遅い昼食にした。「釜めし やきとり 藩 HAN」というお店でオリジナルヘルシー御膳というのを食べた。とろろご飯やおぼろ豆腐・煮物など、名前通りヘルシーで美味しかった!お肉は鳥の燻製風だったのが少々好みにあわなかったけど、こんなについてて880円はお徳な感じかも〜。お腹も満たされ満足満足!次は先輩友人の竜馬さん&ハーリンちゃんに会うため、また地下鉄に乗る。

待ち合わせ場所には、愛犬ハーちゃんを伴い待っていて下さり、そのままいつもの散歩コースで、のんびりお散歩を楽しむ事にした。しばらくぶりのハーちゃんだけど、声をかけると近づいてきてお愛想してくれたので、しっかり覚えてくれていたようだ。
 
竜馬さん&ハーリンちゃん




お散歩の後、亡き奥様のご仏前にお参りさせてもらい、少し早めの夕食を食べに行った。ここのお料理は創作料理なので、行く度にメニューが変わり、次は何が出てくるかな〜という楽しみがある。今夜のメニューの一部をご紹介。
オーナーさんは、私と同じくらいの世代の方で、とっても気さくなかわいらしい女性で、竜馬さんもとてもお気に入りの場所のようだ。こんな素敵なお店が函館にもあったらいいな〜。   

楽しい時間は、あっという間に過ぎ、そろそろ列車に乗る時間。今晩は姉の家に泊まるので、苫小牧へ向かう列車に乗る。函館はボックス席の列車ばかりなので、横長の長いシートはあまり落ち着かなかったけど、小一時間ほどの乗車はあっという間だった。
翌朝、ちびっ子ギャング(姪たち)に起こされ、父の墓参りへ。まだ幼いながらも「ここにはおばちゃんのお父さんがいるんだよね〜」と小さい手を合わせる後ろ姿に、父さんも、もっと長生きしていたら、こんなかわいい孫たちがみられたのにね〜と思いながら、お墓を後にした。まあ、今日はまだお彼岸だから近くで見ているかもね。その後、姉宅で鍋奉行の義兄仕切りで鍋を囲み楽しいひと時を過ごした。愛猫ちこちゃんは、やっぱり小さい子どもに危険を察し、奥の部屋から出てこないが、ちびたちが帰るとさっそく居間でコロリンと寛ぐのだった。次に帰る時は更にバージョンUPしている子どもたちだろうけど、こちらも負けずに頑張らねば!夕方函館に帰る列車の中でぼ〜っと余韻に浸るカリメロなのでした。はてさて次回はどこへ出没か〜!?お楽しみに。帰りもしっかり駅弁食べちゃった!
          
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