鈍行列車でぶらリ一人旅(管理人)

実家のある苫小牧から、ワンマン列車で出発。もちろんローカル線なので、列車は1両。姉がにぎってくれたおにぎりを頬張りながら車窓をぼ〜っと眺めていると、思ったよりも早く一回目の乗り換え地点「追分駅」に到着。列車を降りて次に乗る列車のホームを車掌さんに尋ねると、「夕張方面はあっちだよ!」と答えたので、階段を登って車掌さんが指差した向かい側のホームへ降りた。しか〜し、私の他には誰もおらず不安になったので、近くの駅員さんにもう一度訪ねた。すると、さっき降りたホームを指差し、「あのホームの反対側に列車が停まってるでしょ。あの列車だよ!」と言う。ガ〜〜〜ン(TOT)。なんなの〜。じゃあ、ホーム自体は同じところだったんじゃん!!ちょっとムカつきながらまた階段を登り、さっきのホームに戻って車掌さんをチラッとみたが、心なしか眼をそらした気がした。でも、ただ単に私が勘違いしただけか!?どっちにしろ、なんとか無事に夕張行きの列車に乗り換えることができた。ほっ。。。
階段を登ったお陰で?新夕張に向かう列車を上から写すことができた(笑)

ここから新夕張に向かう乗客は、私の他に、ちょっとほろ酔い加減の背の低いおじいさんだけだったので、とっても贅沢な列車移動となった。追分から新夕張までの景色は、川が右に見えたり左に見えたりと、クルクル景色が変わりほのぼのして楽しい。二回目の乗り換え「新夕張駅」到着!この駅は、札幌から千歳経由で帯広方面や旭川方面などを行き交う特急列車が通る駅なので、急にお客さんも増え、車内はほどよく混みだした。
新夕張駅から目的地の夕張までは25分ほど。少しずつ列車は登りだし、今までなかった雪がまわりに見え出した。おお、やっぱり山に近づいてるんだ〜と実感。テスト期間中だったのか、まだ昼だというのに、各駅で学生たちが乗り込んできた。車内はどんどん賑やかに。列車は目的の「夕張駅」に到着〜!!夕張に来たのは、5.6年前に店主と車で来ただけなので、駅前に来たのは多分生まれて初めてだと思う。ちょっとワクワク。駅はこじんまりとした建物で、概観はまるで小さな教会だ。目的の夕張美術館へは徒歩15分ほどという情報は知っていたが、どの道をどういう行けばいいのかさっぱりわからず不安に思っていたら、列車に乗り合わせた2人組みのおばさま達が、やはり美術館に行くというので、とりあえずくっついて行くことにした。駅の前には、まわりの風景に溶け込んでいない立派なホテル(ホテルマウントレースイ)が建ってたので、そこで詳しく訪ねることにした。
美術館までは、ひたすら坂を上って行くとあるようなので、とりあえず立派なトイレだけ借りて、気持ちを新たにとことこ歩いて行った。道路は乾いていて舗装が出ているのだが、なんのおまじないかと思う程、10m毎位にわんこのう○こが点々と落ちているのには参った。周りに気をとられてよそ見しようものなら、間違いなく悲しい結末がまっているので、しっかり足元をみながら歩を進めた。教えられた通り、市役所を通り過ぎるとまもなく右手に夕張美術館が見えた。
      
美術館はもしかしたら今後、存続不可能かも、、、ということもあり、かなりの人で賑わっていた。私がみた企画は、「Finish and Begin 夕張市美術館の軌跡、明日へ」の後半で「夕張の風土が培った作家たち」&「夕張応援作家展」という展覧会だ。市の美術館といっても、やはりこじんまりとしていて、少し懐かしい雰囲気が漂っていた。夕張に縁のある作家さんはよくわからないのだが、今回の目的の市に所蔵された友人の作品を探すことにした。そう広くない館内なので、すぐに見つけることができた。その作品は、故 坂本順子さんの「真谷地の魚」平成12年(右写真)。一見すると、魚は錆びた鉄のようにみえるが、本物は、大きな厚い布でできており、あたかも悠々と美術館内を泳いでるエイにもみえた。とても素晴らしい作品だった。地元の作家さん大黒孝儀「薪挽き」昭和26年 以外にも、応援作家として、全道、全国でも活躍されている多くの作家さんたちが出品されており、夕張復興への熱いエールが感じられる良い展覧会だった。
予定の帰りの列車を逃すと次の列車まで約3時間ほど待たなくてはいけないので、慌ててさっき来た道をひたすら下った。帰りは下り坂なので、意識しなくても勢いはつくが、時間が迫ってきたので、最後は全力疾走になった。ああ、こんなに走ったのは何年ぶり!?左手には小さな山が見える。あ、もしかして、これがマウントレースイスキー場かな!?予想以上に低い山で拍子抜けした。とにかく、レトロ感たっぷりの夕張駅前だ。
発車時刻一分前に、なんとか滑り込みセーフ!はあ〜、間に合ってほんとに良かった。帰りは、どの列車も静まり返り、のんびりしていた。追分駅で、次の列車まで1時間20分ほど時間があったので、店主から聞いていた「追分駅」横の施設で時間をつぶす事にした。
        

ここの施設(安平町ぬくもりセンター)は、温泉もあるし、食堂やパソコン閲覧コーナーもあるので、1時間以上の時間もそんなに長く感じなく、くつろぐことができた。温泉からあがって、小腹が空いたので天ぷらそばを食べた。汗がどんどん噴出し、お肌もぴっかぴか!爽快爽快。そろそろ、苫小牧行きの列車も来る頃なので、徒歩1分で追分駅に戻った。帰りの車内は、小さな子の手をひいた若いお母さんや学生たち、地元のおばあちゃんなんかが乗ってきて、まあまあ混み出し、ガヤガヤとした車内に夕陽が差し込んできた。なんだかいつもと違う時間の流れに心がほんわかした。
見慣れた苫小牧駅到着。苫小牧はそんなに大きな街でもないのに、すごく都会に感じられた。朝見送ってくれた姉に、きょう一日の出来事を話すと「楽しくて良かったね!」というので、次回は一緒に行ってみる?と聞くと、か〜るく断られた。ローカル列車の旅だって楽しいのにね〜。

さて、問題です。新夕張駅のひとつ手前のこの駅、なんと読むでしょう〜!?
正解の方には、なにか良いことあるかな。。。

趣味部屋・旅日記に戻る

yubari kaiga2.htmへのリンク