2001,10,10掲載 | 今週の話題バックNo.39 | 2001,9,1〜9,30 |
県選挙管理委員会(加藤尭委員長)は28日、阿仁町長選(6月24日投開票)を無効とした町選挙管理委員会の決定を不服として、当選した浜田章町長が出していた審査申し立てを棄却、町選管の決定通り町長選は無効とする裁決をした。町特別養護老人ホーム・山水荘の不在者投票事務に違法行為があり、それらが「選挙の結果に影響を及ぼすことは明らかである」と結論付けた。県内で実施された選挙で、県選管が無効を決めたのは昭和34年の天王町議選以来という。
県選管の裁決は、同ホームが入所者の意思確認をしないまま54人分の不在者投票用紙を町選管に請求したことを違法行為と認定、「投票管理者(施設長)が個々の意思能力や判断能力をまったく判定しなかったことは、選挙の手続きの公正さが著しくゆがめられたと認められる」と指摘した。
さらに、代理投票で▽寝たきりの4人について、施設職員がその家族からだれに投票するかを尋ね、本人に確認の上で代理投票したが、これは家族の意思による投票である▽投票管理者(施設長)は、入所する有権者個々の投票意思や能力を確認しないまま、代理投票補助者(施設職員)に投票補助作業の一切を任せた―ことなども違法であり、「極めて不適切・不相当な投票であることは論ずるまでもない」とした。
また、県選管が行った現地調査で54人中、少なくとも20人以上が、意思表示能力に疑問があり、投票する判断能力に欠けている恐れがあることが判明。
これらを踏まえ、「1票差で選挙が決定したことを考慮すれば、選挙の結果に影響を及ぼすことは明らか」と結論付けた。
町選管が「意思確認できないまま投じられた5票すべてが、白票であったとは確認できなかった」として無効決定理由の一つとした票については、県選管の現地調査ですべて白票と確認できたものの、それ以前に違法行為があったことを重視し、無効理由とはしなかった。
この日、県選管に出向いて裁決書を受理した浜田町長は、今後の対応について「後援会と相談して決めたい」と述べた。県選管の決定に不服の場合は、公職選挙法第207条の規定により、裁決書受理の翌日から30日以内に高等裁判所に提訴できる。
新人3人が立候補した同町長選は、浜田氏が1票差で当選。次点の小林精一氏は町選管に「山水荘で違法な投票が行われた」として、選挙無効などを求めて異議申し出、町選管は7月28日に無効決定を告示した。これに対し、浜田氏は町選管の決定を不服として、8月10日に県選管に審査を申し立てていた。
無効裁決、浜田町長は対応保留
「(選挙無効の取り消しを)期待していたが、残念」。浜田町長(75=同町銀山)は今後の対応について、県の裁決無効を求めて高裁に提訴するか、裁決を受け入れて出直し再選挙に臨むか、2つの選択肢があるとした上で、「裁決書をよく読み、後援会と相談しながらなるべく早く結論を出したい」と述べるにとどまった。
1票差で敗れ、町選管に異議を申し出た小林精一氏(66=同町銀山、前町助役)は「浜田町長は良識ある判断をしてほしい」と語った。
「再選挙で」「提訴を」/町民の反応、大きく二分
町民の反応は2つに割れている。
「浜田町長が提訴すれば、これから長くかかるだろう。県選管の裁決を受け入れて、あらためて正々堂々と町民の審判を受けてほしい」。
あるいは「もう町民はうんざりしている。両陣営ともこれ以上意地を張らず再選挙ですっきりさせてほしい」との声も。
これに対し、「できれば穏便に済ませてほしいというのが本音だが、こうなった以上は、裁判に訴えても白黒をはっきりさせてほしい」と提訴を支持する人もいる。
町議会の湊勇次郎議長は「町選管の決定、県選管の裁決を双方とも厳粛に受け止めてほしい」と語った。
縄文時代晩期の環状配石遺構が確認された森吉町の向様田遺跡群で29日、県埋蔵文化財センターによる一般を対象にした説明会が開かれる。同センターは、環状配石遺構が縄文時代晩期のものとしては県内初の検出で、遺跡群の規模も広大であることを強調。出土遺物についても多種多様で「県内でも一級品」だと言われ、重要な遺跡。
同遺跡群は、将来森吉山ダムに水没する場所にある。縄文時代後期、同晩期、古代の遺跡6つで構成。森吉山ろくを西に流れる小又川右岸の段丘上に遺跡A、B、C、D、F、丘陵裾部の遺跡Eがある。
県埋蔵文化財センターが昨年7月から調査を実施。調査範囲は23,800u。調査期間は今年10月19日まで。
同センターによると、縄文時代晩期(約3000年前〜約2700年前)のA、B、C、D遺跡では環状配石遺構のほか、捨て場、墓域、土坑群などを確認。「大規模な祭祀(さいし)と埋葬儀式が行われた場所と考えられる」という。
環状配石遺構は、A遺跡内の東西2ヵ所で確認された。その場にあった土と石を盛り上げて環状に形作ったものと見られている。
東側の配石遺構は、中心部に円形に石を組んだ配石があり、外側に直径約13b、幅約2b、高さ約40aの石積みが環状に巡っている。西側の遺構は、中央部の敷石と、その外側の環状の石積み、大型のものを含む柱穴群から成る。
両遺構とも、現地で見る限りでは分かりづらいが、上空から撮影された写真によって環状の配石であることが確認された。さらに、地質調査によって、環状部分で人為的に土が盛られていることが明らかになったという。
また、A遺跡の2ヵ所の捨て場からは岩偶、土偶、石剣、土版、石剣、勾玉(まがたま)など大量で多様な遺物が発見されており、同センターは「遺物のデパートとも言える。多種多様で県内ではほぼ一級品」と話している。
同センターは今後、出土物の整理、環状配石遺構の下の部分を発掘するなどしてさらに調査を進めることにしている。一般公開は29日午後2時から行われる。
【ニュース速報】17:40…詳細がわかり次第、掲載します。
県選挙管理委員会は28日、阿仁町長選を無効とした町選挙管理委員会の決定を不服として、当選した浜田章町長から出されていた審査申し立てを棄却、町長選は町選管の決定通り無効とした。
阿仁町長選は6月24日に投開票され、町特別養護老人ホーム山水荘の不在者投票手続きに違法行為があったなどとして、同町選管が選挙の無効を決定。これに対し、浜田町長が県選管に審査申立書を提出していた。
平成12年度森吉町敬老式が、27日11時から町総合スポーツセンターで行われた。
対象者は昭和元年以前に生まれた、男性385人、女性713人の合わせて1,098人。
森吉町長寿ベスト10 (9/1現在)
女性 @佐藤ソノ (桂坂、101) 男性 @藤嶋一郎 (森泉荘 、97)
A佐藤キノ (森泉荘、100) A松橋仁智郎(新丁 、96)
B柴田クニ (本城荒町、100) B小野寺金治(新屋布、
96)
C相馬ノヨ (森泉荘 、99) C新林勇吉 (長野岱、94)
D庄司キノ (森泉荘、 99) D高田清美 (小又、
93)
E渡部リサ (森泉荘、 99) E石川福太郎(小又 93)
F北林ノブ (森泉荘、 97) F川口伊一郎(裏町、91)
G金 ミヤ (本城、97) G石川三次郎(中道岱、91)
H田崎イト (森泉荘、 96) H工藤貞蔵 (寄延、91)
I宮野サト (細越、95) I久留島恒蔵(新町、
90)
国内で狂牛病の牛が確認されたことを受け、県内の8割を超す市町村教委は25日、小中学校の給食で牛肉や牛肉の加工品の使用中止を決めた。各市町村教委は、「安全が確認されるまで、当分の間は使用を中止する」としており、学校給食から牛肉が消えることになる。
秋田市教委は25〜27日、小中学校61校で献立にハンバーグを予定していたが、25日午前に牛肉の使用中止を決定。同日分の小学校九校、中学校6校で献立をサンマやサバに変更した。
県教委が同日、県内の全市町村教委に学校給食で牛肉や牛肉の加工品、乳製品を使う場合、生産地や生産過程、飼料の確認などを求める通知を出したことを受けた措置。秋田市教委は「生産過程や飼料の確認が困難であることや、児童や保護者の不安を考慮し安全が確認されるまで中止を決めた」としている。
仙北町教委では、25日の幼稚園と小中学校各1校の給食メニューが「牛どん」だったが、急きょ、計約600食分を「豚肉どん」に変更した。
乳製品の取り扱いについては、ほとんどの市町村教委とも、「WHO(世界保健機関)によると、乳製品は安全とされている」として、牛乳などの使用は続けるという。
食肉相場下落、出荷調整も
県内の食肉相場にも影響が出ている。牛の解体と販売を行う県食肉流通公社(河辺町)によると、牛1頭あたりの価格は約15万円は安くなっている一方で、消費者の牛肉買い控えで卸売業者からのキャンセルが相次いでいるという。
同公社は25日、計画では30頭を販売するところ、20頭に出荷調整した。通常、1週間に約100頭の取引があるが、今週の出荷は68頭に抑えた。国や県の検査結果が出るまでは出荷を控えざるを得ない状況で、牛の生産者団体に出荷の自粛を要請する予定だ。
生産者団体の秋田おばこ農協は、「通常、これからなべ物の時期で、相場が高くなることを見越して多く出荷する予定だったが見通しが立たなくなった。このままだと廃業する農家もでるかもしれない」と不安を口にする。
秋田市内の精肉店では「国内で狂牛病の牛が出てから、お客さんから『牛肉は大丈夫』と尋ねられるようになった。問題が長引けば客離れが心配だ」と話していた。
調査の92%が終了 狂牛病確認されず
25日開かれた県議会の一般質問で、県が行っている検査について、寺田知事は「24日現在、全体の92%の調査を終えて、狂牛病を疑う牛は確認されていない」と述べた。
県畜産課では、県内3ヵ所の家畜保健衛生所を通じて、乳用牛約7,500頭、肉牛約23,000頭すべての健康状態と与えている飼料の実態について立入調査を行っており、これまで28,000頭の調査を終えた。調査は27日までには終了する予定。
鷹巣阿仁部の5町村で、おりを使った「クマ捕獲作戦」が盛んに展開されている。今年はクマによる畑作物などへの被害が例年になく多く、また民家近くでの出没が目立つことから、「猟銃駆除では危険で対処できない」という判断。おりの手配が間に合わず、新たに製作に取り掛かった町村もある。農作物の収穫期を迎え、人間とクマとの知恵比べが続いている。
鷹巣阿仁部の5町村では、夏以降、トウモロコシ畑や家畜の鶏などにクマ被害が続出している。県北秋田総合農林事務所によると、5町村の本年度6月以降のクマ捕獲件数(20日現在)は、猟銃による駆除も含め計18頭。昨年度は、1年間でわずか2頭だった。
このうち、おりによる捕獲は7頭で、その内訳は▽合川町5頭▽森吉町1頭▽鷹巣町1頭。同事務所は、おり使用の理由について、「猟銃使用は場所が制限されており、民家近くで被害があっても銃は使用できない。また、クマは夜間や早朝の出没例が多い。おりは、使用時間の規制された銃と違い、24時間対応できる」と説明する。
合川町は8月中旬、被害の多いトウモロコシ畑や果樹園などの計7カ所におりを設置。おりは、幅1b、奥行き1.8b、高さ1bの鉄製で、中の針金にクマが触れると、自動的に扉が閉まる仕組み。おびき寄せるえさは、リンゴやブドウ、ナシなどの果物。その上に、クマの好物のハチミツをかけるという。
今月10日には、同町大野台のトウモロコシ畑で、5頭目のクマを捕獲した。同町農林課の職員は、「クマは暴れ、おり全体が大きく揺れた。子グマでもおりを突き破ろうと、扉に何度も体当たりを繰り返す」と捕獲時の状況を話す。
森吉町では、これまで他町村などからおりを借りて捕獲していたが、「どこもクマ被害が多いためか、他町村で貸すだけの余裕がないようだ」と同町農林課。1基12万円をかけて5基のおりを製作、8月下旬に設置し、1頭を捕獲した。
他の町村でも状況は同じ、鷹巣町で新たに2基を製作したほか、上小阿仁村では3基、阿仁町で1基の製作を予定している。
「2001北緯40度秋田内陸リゾートカップ第13回100キロチャレンジマラソン」(秋田内陸線沿線町村振興対策協議会主催)が23日、角館〜鷹巣間のコースを舞台に開かれ、全国から100キロ、50キロ両部門合わせて約1470人のランナーが出場。沿線住民の声援と、2500人のボランティアの真心に支えられながら、それぞれの目標に挑戦し阿仁路を熱く沸かせた。
100キロ男子は鈴木浩二選手(宮城県)が優勝。本県の佐藤多喜生選手(湯沢市)が3位。同女子は田中寿美子選手(神奈川県)が優勝。本県の秋田秀子選手(西目町)が3位に入った。
夜明け前の午前5時、100キロの部が角館広域交流センター前をスタート。武家屋敷を抜け、平たんで長い西木村から、コース一番の難所といわれる大覚野峠に駆け上がった。大覚野峠は、最も高い場所で、スタート地点から標高差約500bもある。
峠を下った阿仁町比立内地区では、選手たちを住民やボランティアの大声援が迎えた。「最後まで頑張って」の励ましや笑顔に気を取り直してペースを上げるランナーの姿も見られた。
50キロの部は午前11時に同地区からスタート。100キロのランナーたちと合流し、森吉町、合川町を通るコースをひた走るランナーの長い列ができた。
21カ所に設けられたエードステーションでは、住民のボランティアたちが飲料水やおにぎり、果物などを選手に振る舞い、マッサージやコールドスプレーのサービスをしながら、自分と必死に戦う挑戦者たちを励ました。
100キロの部トップが午後零時30分ごろにゴール。苦しい表情、笑顔、涙を浮かべたランナーたちが続々とファイナルテープを切った。
ゴール会場の鷹巣阿仁広域交流センターは、家族や仲間、ライバル同士が健闘をたたえ合う姿であふれた。
トップの鈴木さんは100キロの部初出場にして初優勝。大会成績を塗り替えたかったと悔しそうだったが、「苦しいところでボランティアのおかげで頑張れた」と話していた。
大会は秋田内陸線が全線開通したのを記念し、元年9月に初めて開催。全国に秋田の自然と人情をPRし、沿線住民の新たな連帯と人づくりなど内陸部の活性化を目指すことをねらいに毎年実施されている。
当初は、大会参加者も数十人だったのが、6回目から1000人を超える規模に。大自然を舞台に、住民とのふれ合いや感動のドラマが生み出されるハードなウルトラマラソンとして全国的に知名度を上げている。
同時多発テロに基づく報復攻撃などを憂慮し、秋田県教育庁は21日、米内沢・花輪両高校を含む県内の複数校に、米国への修学旅行の年内自粛を通知した。
両校のうち米内沢高校は(小玉徳征校長)は、10月23日から11月5日までの日程で、同校教育振興会(会長・松橋久太郎森吉町長)が実施主体なって「新入生海外研修制度」の名目で、今春の新入生88人がロサンゼルスやサンタモニカ市へ行く計画だった。受験生の減少が毎年の悩みとなっている米内沢の場合は、新入生確保の苦肉の策として「新入生はアメリカへ行けます」という趣旨のPRをしたという背景がある。
一方花輪高校(中村隆俊校長)は、11月4日から9日までの日程で、修学旅行として2年生177人がロサンゼルスを予定していた。
しかし、対テロ総力戦は長期に及ぶ可能性が高いことや、米国内でのさまざまな危険が今後さらに懸念されるため、県教委は米国行きを計画している複数の高校に急遽「年内自粛」を通知した。
両校の生徒らは、訪米を楽しみにしながら学習面を含めていろいろな準備を進めてきたが、県教育庁が「自粛」を要請しているにもかかわらず、あえて生徒らの危険というリスクを負ってまで訪米を"強行"するとは考えにくく、花輪は従来の関西方面など旅行先を変更するとの見方が濃厚。
一方、米内沢高校では海外研修を提案し予算化した森吉町とも協議、児玉校長は「町と連絡をとりながら、キャンセルということを決めた」と述べた。しかし米内沢の場合は「米国研修」が新入生確保の"目玉"にもなっていただけに、米国内の情勢が落ち着いた時期に移行するなどの対応も視野に入れ、森吉町の柴田助役は「中止ではなく、延期」とし、期日や研修先も含めた検討の上、海外研修を実施したい考えを示した。
米内沢高校は「新入生海外研修制度」として今春の新入生88人等一行96人にホームステイや高校生との交流、施設見学、観光など貴重な体験させようと訪米を計画。同校教育振興会(会長・松橋久太郎森吉町長)が実施主体となり、初めて町の助成を得ながら取り組むもので、研修期間は10月23日から11月5日までとしていた。
このうち24日〜3日までロサンゼルスやサンタモニカ市に滞在し、ホームステイ。ロサンゼルスでは、大阪産業大ロス校エデュケーションセンターの訪問や、地元高校との交流も計画していた。
県埋蔵文化財センター(芳賀誠所長)は21日、森吉町米内沢の向様田(むかいさまだ)遺跡で、縄文時代晩期(約3000年―2300年前)としては県内初となる環状配石遺構2基を確認したと発表した。遺構周辺からは土器の捨て場や、墓と見られる土坑(どこう)なども確認された。同センターは「大規模な祭祀の場だったと考えられる」としている。
同遺跡は、秋田内陸線・阿仁前田駅の南東5.5キロの小又川右岸沿い。森吉山ダムの完成(23年度)によって水没するため、同センターが昨年から発掘調査していた。今回確認された遺跡群は、広さ約1万3000uに及ぶ。
配石遺構のうち東部環状配石は直径10〜40aの石が並ぶ二重構造で、内側は直径約1.4b、外側は直径約13b。この約10b北側には長さ約20b、幅約6bにわたって、だ円状に石が並んでいた。
もう一つの西部環状配石は、東部配石の約50b西側で、直径0.3〜0.5bの平たい石が、幅約2b、長さ横約3bにわたって敷き詰められ、その外側に環状の石積みを確認。近くにはいずれも直径0.6b、深さ1.3bの柱跡と見られる穴が見つかった。
このほか、東部配石近くからは土器の捨て場と土坑、西部配石近くからは土坑も見つかった。捨て場からは朱塗りや漆塗りの土器、土偶、石剣などの遺物、土坑群からは副葬品とみられる装飾用の石の小玉が6個連なって見つかった。
同センターは、一連の遺跡群を葬送儀礼などさまざまな祭祀が行われた一大祭祀場跡とみており、「環状列石による集団祭祀は、縄文後期の終わりごろには廃れていたと考えられているが、今回の発見は、縄文晩期まで続いていたことを示すのではないか」としている。
今回の発見を受け国土交通省森吉山ダム工事事務所は、遺跡の場所を工事用道路や作業用地から除外し、今後2、3年間の公開期間を設けることを検討している。
県内では大湯環状列石(鹿角市)と伊勢堂岱遺跡(鷹巣町)で環状配石遺構が見つかっているが、いずれも縄文時代後期(約4000年前)の遺跡。
29日に現地見学会
県埋蔵文化財センターは、29日午後2時から向様田遺跡群の見学会を開く。希望者は、国道105号から太平湖方向へ約6`入った現地遺跡事務所に集合。問い合わせは鷹巣町同センター北調査課TEL:0186・62・9298
阿仁町長選(6月24日)を無効とした同町選挙管理委員会の決定を不服として、当選した浜田章町長が県選挙管理委員会(加藤尭委員長)に行っていた審査申し立てに関し、県選管は20日、県庁特別会議室で委員会を開いた。町特別養護老人ホーム山水荘での現地調査結果などについて協議したが、申し立てに対する結論は28日の次回委員会に持ち越された。また、問題となっている入居者の5票については、同ホームの職員の1人が町選管の事情聴取に対する発言を覆し、県選管に「すべてが白票だったと確認した」と証言していたことが明らかになった。
委員会は非公開で開かれた。県選管によると、同ホームの現地調査(13日)で、不在者投票事務に携わった職員5人に対して行った証人尋問の内容などを審査。各委員が不在者投票事務の違法行為の有無などに対して、意見を述べたという。
町選管が選挙無効の理由とした▽入居者の意思確認をしないまま、54人分の不在者投票用紙を請求した▽代理投票でだれに投票するか意思確認できないのに白票を投じた―ことなどは「違法行為」との認識で委員4人が一致。しかし、それらが選挙結果に「異動」を及ぼす恐れがあるかどうかについては、意見集約されなかったという。
また、だれに投票するか意思確認できなかった入居者の5票について、県選管の現地調査で「5票すべてが白票だったと確認した」と証言した職員は、町選管の事情聴取に対しては「白票かどうか確認していない」と証言していた。
委員会終了後、加藤委員長は「次回の委員会で、決定したい」と述べ、28日には結論を出す方針を示した。
大館能代空港の開港以来の延べ利用客数は、あと25,000人余で50万人を達成する。これは同空港管理事務所が17日明らかにした8月の利用実績に基づく累計ではじき出されたもの。お盆帰省シーズンを挟んだ8月は東京、大阪両便ともプラス実績を確保しており、このペースでいけば早くて10月中にも50万人を達成できそうな気配だ。
平成10年7月の開港以来の東京、大阪両便の月別利用者数は次のとおりだが、中核をなす東京便は▽10年=42,189人▽11年=86,373人▽12年=108,334人、そして今年は8月末現在で80,940人を数え、累計で317,836人に。一方、大阪便の利用客数は▽10年=25,707人▽11年=46,093人▽12年=32,196人、そして今年は8月末現在で累計128,163人に。
この結果、東京、大阪両便をあわせた開港以来の累計利用客総数は同現在で445,999人にのぼり、これに11年10月までに運行していた札幌便の延べ利用客数28,519人を加えると474,518人となり、500,000人達成まであと25,482人と迫った。ちなみに昨年は9月から年内は51,441人が利用しており、昨年ペースを確保できれば10月にも500,000人を達成できそうな気配だ。
日本海で捕れるハタハタのDNA配列が、外見などから分類されているスズキ目ワニギス亜目ではなく、ホッケやアイナメなどカサゴ目に置かれてきたカジカ類の系統に近いことが、水産総合研究センター日本海区水産研究所(新潟市)の遺伝子分析で19日までに、分かった。
ハタハタは、口や頭骨の形など外見がワニギスに似ていることからワニギス亜目に属すると考えられていた。1970年代半ばをピークに漁獲量が激減しており、同研究所は「朝鮮半島東岸のハタハタとの関係や、回遊、産卵など生態に未解明な部分は多く、解明に役立つ」と期待している。
同研究所は、近縁種間や同種間の関係の研究によく使われる細胞内のミトコンドリアのDNAを調べた。
ハタハタは秋田の郷土料理「しょっつるなべ」などに使われる日本海の味覚。70年代半ばまで、日本海北部海域で年間2万dが漁獲されたが、その後数百d程度まで激減。92〜94年に秋田県が自主禁漁とした後徐々に増えているが、本格的な回復まで至っていない。
ハタハタが属するとみられていたスズキ目の魚の遺伝子資料は少なく、このDNA分析はマダイやアジ、サバなど水産資源が多い他のスズキ目の基礎研究にも活用できるという。
ハタハタはうろこや浮袋がないなど、非常に特化した形質を持っている。このため形態や骨などで系統を推測してきたが、実際にははっきりしなかった。今回のDNA分析は、ハタハタの生物学的研究に一石を投じた形だ。研究が進めば、どのように進化し、祖先が何か、何百万年前に成立したかなど分かってくる可能性がある。
森吉山県立自然公園特別地域内で東北森林管理局が発注した天然林伐採作業で一帯の自然が破壊されたとして、自然保護団体の「森吉自然の会」(宮野貞壽会長)は14日、現場一帯の復元などを求める要請書を、米代東部森林管理署上小阿仁支署に提出した。同支署は部分的に行き過ぎがあったと陳謝。今後数年かけて原状に近い形で埋め戻すとしている。
現場は阿仁町の岩井ノ又沢上流部で、県立自然公園の第3種特別地域に指定されている区域。林野庁の「森林資源に関する基本計画」では、伐採はできるが、復元が必要な「水土保全林」に指定されている。
9月1日に現場を確認した宮野氏によると、伐採、集材に伴って一帯は重機により山の斜面にジグザクに搬出路が造成され、地面がかなり削り取られたことから、表土がむき出しの状態となっていた。
同支署によると、作業は昨年12月に業者へ発注。今年7月中旬から8月上旬にかけて、伐採が行われた。面積は1.2f。
宮野氏は「急峻な斜面をブルドーザーで切り裂いての伐採で、常識では考えられない自然破壊行為。国土の保全をつかさどる林野行政自らが、自然公園特別地域でこのような行為を行っていることを黙認することはできない」と非難している。
これに対し、同支署の伊藤勝支署長は事実関係を認め「部分的に行き過ぎた搬出路の造成があった」と陳謝。「計画の時点で、もう少し業者に指導が必要だった。搬出路も含めて今後、数年かけて埋め戻し、可能な限り復旧を進める」と約束した。
これに関連して宮野氏は自然公園内の天然林伐採の中止を求めたが、伊藤支署長は「上局に伝える」と述べるにとどまった。
大館能代空港で16日、「空の日」にちなんだ記念行事が行われ、空港を訪れた人々がヘリコプター遊覧飛行やロビーコンサートなど多彩なイベントを楽しんだ。
「空の日」は9月20日。併せて「空の旬間」が設けられており、全国の空港で空に親しんでもらうための行事が展開されているが、同空港では、管理事務所、航空会社などで実行委員を結成して記念イベントを企画運営している。
今回は、施設を見学する空港探検隊、ターミナルビル3階展望デッキの無料開放、ヘリコプターの遊覧飛行、ラジコンヘリの実演飛行、航空作業車の見学会、ロビー・コンサート、写真展などが用意された。
空港探検隊では、米国で11日に発生した航空機を使用したテロ事件を受け、予定されていた管制塔や気象台の見学は中止。滑走路をバスで走行するのみとなったが、普段は入れない場所に入れるとあって、大勢の家族連れが「探検」した。
また、出発ロビーで開かれたコンサートでは、大館市のフォークデュオ、ダックスムーンと鷹巣町の民謡歌手、河田かつ子さんが出演し、音楽で行事を盛り上げた。
1階到着ロビーでは、同空港の開港を目指した決起集会や、滑走路の工事の様子など開港までを記録した写真展が開かれた。
「米高」の名をギネスに刻め…。県立米内沢高校(小玉徳征校長)は、県教委の13年度自主企画支援事業の一環として、「巨大紙風船上げ」の「世界記録」に挑戦する。縦約20m、横約8mの紙風船を、「米高祭」当日(30日)に打ち上げようというもの。成功した際には、「ギネスブック」を発行する英・ギネス社への記録申請も計画している。現在、紙風船作りは仕上げの段階を迎えており、15日は生徒らが「休日返上」で、色つけ作業などを行った。
同校では今年2月、自主企画支援事業の一環として、江戸時代の科学者・平賀源内が伝えたとされる西木村上檜木内の紙風船上げに参加。同村「紙風船保存委員会」の指導を受け、全校で10個の紙風船を製作、当日は生徒51人が参加して打ち上げた。
4月に本年度の自主企画支援事業の内容について全校生徒からアンケートをとった結果、前回の経験を生かしながら、「巨大紙風船の製作・打ち上げ」に挑戦することを決定。前回を大きく上回るサイズの紙風船を打ち上げ、「ギネスブックに米内沢高校の名を刻もう」と実行委を組織し、夏休みから準備を進めてきた。
製作作業は同校体育館で行われており、各クラスがそれぞれの分担作業を実施。業務用の和紙約9万円分を購入、長方形(20m×8m)につなぎ合わせて4枚を製作し、天井部分にあたる正方形(8m×8m)とともに組み合わせる。
15日は休日返上で登校した生徒らが、墨汁を使って側面部分になる和紙に「米内沢高校」「ギネスに挑戦」などと文字を入れた。20日にギネスブック申請のための準備として、正確な計測を行うことにしている。
「本番」となる打ち上げは、「米高祭」が行われる今月30日午後3時から、同校グラウンドで行う予定。
ギネスブックには現在、「巨大紙風船」の記録は掲載されていないといい、申請が認められるかは不明だが、製作指導にあたっている石井勇悦教諭は「例え打ち上げが失敗したり、記録が認められなくても、全校生徒が一丸で取り組むという過程を大事にしたい。生徒数が減少している学校のPRにもなると思う」と話している。
県内の100歳以上のお年寄りは131人で、同様の調査を始めた75年度以降、過去最多になったことが県長寿社会課の調べで分かった。全国では43位。10万人当たりの比率では11.02人で、同31位だった。調査は1日現在で実施され、年齢は30日現在でまとめた。
最高齢は秋田市に住む千葉ミツさんで、107歳。100歳以上を男女別で見ると、女性が111人に対し男性20人と、女性が85%を占めた。105歳以上は10人いたが、女性が9人を占めた。
また、高齢者とされる65歳以上は7月現在で、28万6545人で、県内総人口に対して24.2%。昨年度より0.8ポイント増え、わずかながら高齢化が進んだ。県内市町村のうち、最も高齢化が進んでいるのが阿仁町で39.3%。17町村で30%を超えた。一方、最も比率が低いのが天王町と大潟村で、16.7%だった。国の昨年10月現在のまとめでは、秋田の高齢化率は全国3位となっている。
阿仁町長選(6月24日)で1票差で当選した浜田章町長が、選挙の無効を決定した町選挙管理委員会(柴田光顕委員長)の決定を不服として審査を申し立てた問題で、県選挙管理委員会(加藤尭委員長)は13日、違法行為があったとされる町特別養護老人ホーム山水荘で、不在者投票事務に携わった職員5人を証人尋問するなど現地調査を行った。詳しい内容は明らかにされていないが、県選管は20日に次回委員会を開き、証人尋問の内容を検討する。
現地調査には加藤委員長ら県選管の委員4人と事務職員の計9人が参加。6月20日に不在者投票が行われた同施設ホールを検証した後、5人を個別に証人尋問した。
同選管によると、浜田町長の審査申し立て書、町選管の弁明書などを踏まえ、不在者投票事務の違法行為の有無を確認したという。
同施設の不在者投票では、投票事務に携わった職員の1人が、だれに投票するか意思を確認できなかった入居者の5票について、「本当に白票として投じられたか確認していない」と町選管の証人尋問で証言。これに対し、浜田町長は「この職員は、その後、5票が白票だったことを認めている」などと主張している。
この日の証人尋問では、「意思確認できなかった5票は、白票として投じられたかどうか」などについて、説明を求めたとみられる。
県選管は、公職選挙法の定める通り、審査申し立て書の受理から60日以内の10月9日までに裁決を出す方針で、加藤委員長は「証人尋問を踏まえて、適正な判断を下したい」と話している。
県経済農業協同組合連合会(JAあきた経済連)は11日、13年産米の自主流通米の仮渡し金を決めた。主力銘柄あきたこまちは、60`あたり1等A(整粒歩合が80%以上)が加算金も含めて15,500円(前年比1,200円増)、同B(同79%以下)が14,800円(同800円増)で、8年ぶりに前年単価を引き上げた。他の4銘柄も8年ぶりの値上がり。
仮渡し金の上昇について、JAあきた経済連米穀部は「今年4月のJAS法の改正により、生産地や品種の表示が厳しくなった。県産米はブランド力があり、一定の価格が期待できる。また、生産者が需給調整を強いられていることにも配慮した」と説明する。
あきたこまち以外の銘柄では、Aササニシキは1等Aが15,000円、Bが14,300円、Bササニシキは1等Aが14,500円、Bは13,800円に。ひとめぼれとはえぬきは、それぞれ1等Aが14,700円、同Bが14,000円。「めんこいな」は1等Aが14,200円、同Bが13,500円と決まった。
仮渡し金は、今年の販売価格の見通しを、近年3年の販売価格を平均した申し出上限価格の95%として、算定した。これに安定出荷に協力したという名目の1,500円を加算する。
北秋田地域農業改良普及センターによると今年の水稲の生育状況は、穂揃い期に実施した定点調査(県内73地点)では、あきたこまちは出穂期8月6日(平年並み)、1u当たり穂数454本(平年比99%)、1穂着粒数75.7粒(同105%)、1u当たりもみ数34.1粒(同104%)で、「平年に比べてもみ殻がやや大きく、もみ数が多いと予想される」。
今後の技術対策としては、刈り取り適期の目安を出穂後の積算気温で950〜1050℃とし、最終的にもみの熟色(黄化程度90%ほど)により圃場ごとに決定すること。
病害虫については、8月15日から16日にかけて実施したいもち病発生状況調査で、上位葉におけるいもちの発生株率が県北部で10.1%(平年6.1%)だった。穂いもち、枝梗いもちの発病も認められ、「穂いもち激発のおそれがある」と警戒を示した。
秋田地方気象台は11日午後、県沿岸と内陸南部に大雨、洪水警報を出して警戒を呼び掛けた。
気象台によると台風15号の影響により、沿岸と内陸南部は同日夜遅くにかけて断続的に強い雨が降り、大雨となる見込みで、土砂災害などへの警戒が必要。また、12日昼前にかけて風が強く、海上、海岸で波が高くなるとの予報だった。
実際、午後3時以降は雨足が強く風も強かったが、午後8時頃には雨がすっかり上がり、風もほとんど吹かなかった。
これは台風の進路が予想より東側を通り、太平洋に抜けて北上したためで、大きな被害もなかった。
1票差で当落が分かれた6月の阿仁町長選を町選管が無効と決定したことを不服とし、当選した浜田章町長(75)が県選管に審査を申し立てた問題で、県選管は、町選管が不在者投票に不正があったと指摘した同町の特別養護老人ホーム「山水荘」の現地調査を13日に行うことを決めた。
浜田氏からの審査申し立てを8月10日に受けた県選管は、60日以内に結論を出すよう求めた公選法の規定に従い、10月9日までに審査結果を出したいとしている。山水荘での調査では、不在者投票時に施設で保管すべき書類の点検のほか、職員から聞き取りを行う。
6月24日に投開票された同町長選では3人の新人が立候補し、浜田氏が同町元助役の小林精一氏(66)らを破り初当選した。1票差で落選した小林氏は「町の老人ホームで行われた不在者投票が適正でなかった」として、浜田氏の当選無効と選挙無効を求めて町選管に異議を申し立て、町選管は7月28日、同選挙を無効と告示した。
阿仁町長選で県警も解明へ向け捜査!
阿仁町長選挙を巡り、町民の一人が「特別養護老人ホームの施設長らが公選法の代理投票の手続きに違反した」などと指摘、県警に対し、施設長らを公選法違反容疑で告発していたことが3日、明らかになった。同選挙を無効と決定した町選管も一部同様の指摘をしている。告発を受けた県警は疑問のある投票用紙などの任意提出を受け、解明に向けて捜査を進めている。
6月24日に投票、即日開票された同町長選挙は、元大館市教育長の浜田章氏と前町助役の小林精一氏、前町議の3人の争いになったが、事実上、浜田氏と小林氏との一騎打ちで、浜田氏が1475票、小林氏が1474票を獲得、1票差で浜田氏が当選した。
告発状は「町内の『特別養護老人ホーム・山水荘』で行われた不在者投票で、入所者に投票用紙への名前の記入を頼まれた施設職員が、小林候補の名を消して浜田候補の名に書き換えたり、浜田候補への投票を促すなどの違法行為をした」などと指摘している。
これまでの調べなどによると、県警が提出を受けた投票用紙のうち4枚は当初の文字を鉛筆の線で消して訂正されていた。1枚は「小林精一」を「浜田章」と書き直し、1枚は「ナカジマ」を「ハマダ」に、残る2枚は意味不明の文字を「ハマダアキラ」に訂正していたと言う。
これらの票がどこの投票所で記載、投票されたものかはハッキリしていないといい、県警は不正な書き換えや、投票誘導行為が実際にあったのかどうかなどについて慎重に捜査を進めている。
山水荘の責任者は「1人でも多く選挙に参加することが大切と判断し、投票用紙を一括請求するなど入所者への配慮はしたが、違法なことはしていない」と、告発の内容を強く否定している。
選挙が無効と判断された点については、当選した浜田氏の審査申し立てを受け、県選管が調べており、10月9日までに結論が出る見通し。県警は、県選管の判断後に公選法違反の立件を目指す方針と見られる。
9日の県内は、フェーン現象のため各地で30度を超える真夏日となり、秋田市は今年一番の暑さを記録した。
秋田地方気象台によると、午後3時までの各地の気温は、最も高かったのは平年を9.7度上回った能代市の34.4度、次いで五城目町の34.2度、大館市が33.8度、鷹巣町33.2度、秋田市33.7度、横手市32.3度、矢島町33.4度など。軒並み7度から10度前後平年を上回った。当地も34.5℃を記録した。
台風から暖かい湿った空気が入り、それにフェーン現象が重なったためで、東北地方は日本海側を中心に気温が上がった。昨夜は寝苦しい熱帯夜となり、今日も31℃を超えるとの予報。
秋田、青森、岩手の3県の子どもたちが、自然とのふれあいを通じ、環境の大切さを学び合う「北東北こども環境ミーティングin秋田」が7日、森吉町の森吉山麓高原で開幕した。平成11年から北東北3県で持ち回りで行われており、本県では初の開催。3日間にわたる子どもたちの自然の中での生活がスタートした。
北東北3県が実施する子ども教育環境事業の一環。平成10年の岩手県滝沢村での第2回北東北知事サミットで、「子ども環境サミット」の開催が合意された。平成11年は青森県西目屋村、昨年は岩手県の安比高原で開催。今年は、本県からは地元森吉町や阿仁町、秋田市、二ツ井町などから65人、青森36人、岩手42人の児童が参加した。
初日は小雨のぱらつくあいにくの天候となったものの、3県の児童ら88人を含む240人が参加した。
開会式は同高原の奥森吉青少年野外活動基地で行われ、寺田典城知事が「この3日間は、テレビもゲーム機もない場所での生活。自然とのふれあいを通じ、緑の大切さ、環境の大切さを学び、たくさんの友達ができるよう祈っています」、松橋久太郎森吉町長が「この会場は、平成10年に日本ジャンボリーが開催された場所。豊かな自然を通じ、環境とともに生きる大切さを十分体験してください」とあいさつした。
開会式後は、240人が8つの班に分かれ、今後の生活の仕方などを確認。早速、ゲームなどで仲間たちと交流した。
期間中はテント生活を送りながら、「ブナの森探検隊」や「動物の足跡とり」といった、自然と親しむ体験プログラムやキャンプファイアーなどの交流会が行われる。
8日は、木の実と枝などで動物の人形や楽器を作ったり、石や葉っぱに絵を描いたりなどの自然体験活動が行われ、夜にはキャンプファイアーでクライマックスを迎えた。最終日には記念植樹も予定されている。
昨年1年間の自殺者は31,957人で、前年より1,091人(3.3%)減と6年ぶりに減少に転じたが、3年連続で3万人を突破し、依然高い水準にあることが警察庁のまとめで分かった。負債や失業など「経済・生活問題」に起因する自殺は増加、年齢別でも50代、60代以上の中高年だけで全体の約6割を占めた。一方、昨年1年間の家出は9万7268人で、前年より10.1%増加した。
昨年の県内の自殺者は464人(男327人、女137人)で、前年より50人(9.7%)減少した。65歳以上の高齢者の自殺は155人と40人減ったが、50代が96人から112人に増えた。
原因別では健康問題の192人(前年242人)、経済・生活問題の108人(同119人)が多かったが、ともに減少した。「家庭問題」は29人から47人に増加した。
しかし、今年上半期の自殺者は242人と、前年同期の217人より増加。高齢者の自殺が17人増の93人となっている。原因別では健康問題98人(前年同期比4人増)、経済・生活問題66人(同16人増)など。
一方、昨年の家出人は853人(男581人、女272人)で、前年より119人(16.2%)増加。少年は141人で、成年712人のうち20代が191人、30代154人、40代176人だった。動機は家庭関係185人、事業・職業関係141人など。家出人総数のうち解決(発見、帰宅確認、死亡確認など)は750人。
今年上半期の家出人は424人(前年同期比49人増)で、20代が119人と目立つ。動機では事業・職業関係が98人(同30人増)、家庭関係95人(同18人増)となっている。
県民文化政策課が8月末で纏めた飲酒運転等住居別実態調査結果によると、大館北秋関係では鷹巣町が全県3位、阿仁町5位、合川町8位と3町がベスト10入りしたが、比内町は59位、大館市62位、上小阿仁村65位、田代町67位、森吉町は最下位の69位だった。
前回の62位から最下位となった森吉町は、酒酔い4件、酒気帯び1件と飲酒運転による負傷事故1件だった。
鹿角市の米代川で数千匹ともいわれるアユが死んでいるのが1日、市漁業協同組合の監視員らが確認。これを受け、成田吉衛組合長らが3日、岩手県を含む米代川の上流域に出向き、アユの死につながったとみられる濁り水の発生源について調査を進め、大館保健所なども調査を始めた。
同漁協十和田支部の監視員から1日午後、アユが大量に死んでいるとの報告があり、同市花輪の久保田橋付近から十和田地区の神田橋付近を調べたところ、異臭とともにおびただしい数のアユが死んでいるのを確認した。
米代川は先月末からの降雨の影響からか「真っ茶色」に濁った状態が続いていたが、「集中豪雨による濁りでも大量にアユが死んだことはない。今回は雨による濁りの色とは違い、赤みがかっていた」と言う関係者も。
同漁協ではこの濁り水がアユの死因ではないかと考え、発生源の調査を3日に実施。成田組合長ら3人が岩手県安代町を含む上流域に出向き、原水や河川周辺の泥のサンプルを採集した。
今後、このサンプルと市内から採集したサンプルを県水産振興センターなどに分析依頼した。また、死んだアユも冷凍保存している。
成田組合長は「全滅したと思われるほどの死んだアユがみられた。ヤマメやイワナ、ハヤなどの死は確認されなかった。弱く敏感なアユだけが死んだのではないか。今後、関係機関と連携して分析などを進めたい」と話している。
同市の米代川は濁りの治まった3日現在、たい積した泥が確認できる状況。しかし花輪地区でも生き延びたアユが確認でき、全滅したわけではないようだ。
鹿角市の米代川は大物アユが釣れることで有名だが、この事故で同地区での釣果が期待できないため、阿仁前田付近の阿仁川に釣り人が集まりだした。
9月23日に鷹巣町をゴールに行われる2001北緯40度秋田内陸リゾートカップ第13回100キロチャレンジマラソン大会(秋田内陸線沿線町村振興対策協議会主催)のエントリーは1470人となった。内訳は100`が1179人、50`が291人。レースは100`の部が午前5時に角館広域交流センター、50`の部が同11時に阿仁町比立内駅前をスタート、全国から集まった鉄人ランナーが自己の限界に挑戦する。
不況などの影響により参加数、協賛金収入などが伸びず、6月30日の締め切りを1ヶ月延期し、申し込みを受け付けた。その結果、昨年の1525人に55人及ばなかったが、一昨年の1446人は上回る参加を確保した。
「100キロマラソン」として親しまれる同大会は、秋田内陸線の全線開通を記念し、平成元年に第1回大会が開催された。主催の秋田内陸線沿線町村振興対策協議会は鷹巣町、森吉町、合川町、阿仁町、上小阿仁村など内陸線の沿線8町村でつくられる。沿線住民の協力を得ながら「新幹線・空港・内陸線」を核に鷹巣阿仁部、北仙北の広範囲にわたる特色ある地域づくりをめざしている。第13回大会は21世紀の始まりを告げる記念イベントとして、全国から2000人の参加を目標としていた。
2500人のサポートボランティアとの交流のほか、角館武家屋敷、秘境マタギの里、雄大な森吉山など、自然豊かなコースが人気を呼んでいる。
表彰は男女50`、100`ともに10位まで。66歳以上の完走者にチャレンジ賞、100`全員完走の上位3チームに与えられる団体賞、夫婦での完走におしどり賞、過去10回完走者へ贈られるクリスタルランナー賞など、多彩な表彰も楽しみの一つ。
新人6人が全員当選し、現職一人が涙を飲んだ町議選は…
米内沢本郷から5人の新人が出たことと、本城地区は関係者4氏が出馬したため、その他の全候補は両地区からの得票が大幅に減少した。
本城地区は出身者3氏、縁故者1氏の4氏が出馬したため、集落内が引き締まった模様で、現職候補は増票、他地区の候補は食い込めなかったか?
また支郷地区はこれまで4氏が安定当選していたが、現職2氏が引退し現職の2候補のみとなったため、米内沢地区の各候補が殺到、結果的に草刈り場となり、九島氏が101票減となり、よもやの落選!
また昨年町長選に出馬し次点となった松田氏は、元町長の高田票を纏めたため、森川勇一氏が大幅に減らした。
神成地区の佐藤(安)氏が引退したため、阿仁前田大部落推薦の庄司氏が得票を伸ばした。
浦田大部落から唯一の現職だった畠山氏は、新人の武石(一)氏が出馬したため苦戦した。
結局、地盤の支郷地区を手堅くまとめ、本郷地区に親戚・友人・同級生の数も多い武石隆憲氏が、前回票に13票上乗せし、トップ当選を果たした。
新人が全員当選したため現職で得票を増やしたのはわずか3氏、その他の候補は全員大幅な得票減。その中で、わずか180票の基盤点数しかない五味堀地区から出馬した2氏の得票合計555票は特筆すべき!
なお前回に比べて有権者が223人減少したため、平均12票の減少は避けられない状況だった。
任期満了に伴う森吉町議選は2日、投票が行われ、即日開票の結果、18人の新選良が決まった。18議席を現職13人、新人6人で争う少数激戦。各陣営とも票を読みきれない手探りの戦いを余儀なくされたが、開票の結果、新人全員が当選を果たし、21世紀の町づくりを担う顔ぶれが決まった。投票率は前回平成9年を約1ポイント下回る90.9%だった。
今回の町議選では現職5人が勇退、これに対し新人は6人すべてが米内沢地区から立候補するなど票の読みにくい選挙戦となり、現職には危機感が広がっていた。福祉や米内沢総合病院問題、少子高齢化、若者定住対策など、各候補とも町が抱える課題の解決策を訴えながら、互いの地盤を侵食しあう激しい選挙戦を展開した。
得票数 氏 名 年齢 党派 当選回数 出身地 (前回得票数)
当選 408票 武石隆憲 52 無現 B 根小屋
(395票)
当選 403票 松田光朗 62 無新 @ 松山町
当選 374票 武石一男 60 無新 @ 大渕
当選 367票 森川勇一 61 無現 C 新屋布 (454票)
当選 360票 桜井忠雄 58 無現 D 米内沢駅前 (468票)
当選 352票 庄司憲三郎 62 無現 C 阿仁前田 (298票)
当選 335票 黒沢芳彦 49 無新 @ 大杉
当選 334票 板垣 淳 41 共現 A 裏町 (428票)
当選 334票 多賀谷専一 50 無現 B 巻渕
(389票)
当選 308票 柴田林之助 66 無現 C 本城
(268票)
当選 288票 春日一文 51 無現 D 五味堀 (298票)
当選 274票 森川賢蔵 58 無現 B 小又
(298票)
当選 273票 森沢徳夫 59 無新 @ 新丁
当選 267票 若松繁雄 62 無現 A 五味堀 (297票)
当選 261票 新林弘夫 54 無現 C 中道岱 (266票)
当選 261票 松岡忠義 50 無新 @ 大町
当選 246票 畠山隆生 54 無現 B 白坂
(305票)
当選 212票 秋元修一 69 無新 @ 御嶽 (142票)
次点 202票 九島鉄雄 60 無現 B 向本城 (303票)
▽投票者数 5,913人 ▽無効投票数 52票 ▽投票率90.90%
☆今回引退した議員の前回得票数
佐藤 操 (鶴田) 389票
北林祐太郎 (大町) 349票
佐藤安治 (神成) 274票
竹田為助 (学校通) 251票
高嶋昭二 (松栄) 243票
県統計課は29日、今年5月1日現在の本年度学校基本調査結果(速報)をまとめた。
調査結果の概要によると、小学校は318校で前年度より7校減少。学級数は2,910学級で8学級減り、1学級当たりの児童数は22.8人で0.4人減少した。教員数(本務者)は11人増の4,573人、教員一人当たりの児童数は0.3人減の14.5人。長期欠席者数(12年度)は、30日以上欠席した児童数が593人で34人増加した。欠席の理由のうち、不登校は188人で14人、6.9%減。
中学校は136校で1校減。学級数は1,230学級で29学級減。1学級当たりの生徒数は30.8人で0.3人減少した。教員一人当たりの生徒数は0.4人減の14.3人。長期欠席者数は、30日以上が19人増加し1,080人だった。理由のうち、不登校は737人で3.2%、23人増加した。
高校は、65校で前年度と同数。生徒数は1,511人減の40,056人。教員一人当たりの生徒数は0.4人減の13.3人。
卒業後の状況調査では、中学校は高校などへの進学者が917人減の13,119人。進学率(通信制含む)は0.3ポイント上昇し97.6%となった。就職者総数は45人で7人減少。就職率は0.1ポイント減の0.3%だった。高校は、大学などへの進学者が119人増の4,868人。進学率(通信教育部含む)は0.9ポイントアップし36.1%となり、全国39位。就職者総数は4,304人で214人増加。就職率は1.6ポイント増加し31.9%となった。
TOPに戻る | 話題へ戻る |