第6章 カヌースクール
キャンプDEカヌーin気田川 |
5日目(H12.4.22) 天候:晴れ 場所:気田川 6名(スクールメンバー+インストラクター) いよいよ、カヌースクール初体験の日が来た。(平成12年4月22日) この日を楽しみにしていた私は、朝5時半に目がさめてしまい、ちょっと早いと思いつつも床を抜け出す。外を見ると青空が広がる絶好のカヤック日和だ。準備は昨日にほとんど済ませていたので、出発の時間までにインターネットで天気予報を確認し、川の水位情報にも目を通す。昨日からの雨の影響はさほどでないみたいだ。(練習熱心な私に天が味方をしてくれたか?)
集合時間に間に合わないと言うことは他のスクールメンバーに迷惑をかけることになるので、それだけは避けたい。焦る気持ちを抑えつつ安全運転に心がける。9:58分。見えた。集合場所の『路人』である。 そこで、受付を済ませスクール開催場所の気田川と天竜川の出会いの瀞場がある川原へと移動する。 -----------------スクール開始------------------
さて、スクールであるが、簡単な自己紹介から始まり、今日の日程と明日の日程について説明があった。 今日(22日)は一日ここの瀞場で基礎練習、明日は(23日)は気田川ツーリングという日程である。 まず、始めに服装の確認をする。基本的にはパドリングウエアがベターであるが、化繊系のウエアならOKということである。・・・・・注1 注1:濡れても構わない服装(化繊系のウエアがお薦めです、コットン系は出来るだけ避けて下さい、寒い時期や天候の悪いときはフリース、セーター、ウインドブレーカー、雨具など有る方はお持ち下さい)、スニーカー(サンダル不可)、 着替え、 眼鏡使用者は眼鏡バンド、 保険)、 次に、パドリングの練習をする。パドルの持ち方、握り幅、ブレードの向きを教えてもらい、フォワードストローク(前進)を中心に陸上で仮想パドリングである。パドリングの基本は引く力よりも押す力を意識するほうが良いとのこと。続いてリバース(後退)、スイープ(向きを変える)を習う。 PFDを身に付け、ヘルメットを着用する。カヤックを水際に運びカヤックの乗り込み方も習う。-----詳細については、ここをクリック。----- いよいよ、水面での実践である。 とりあえず、インストラクターが私たちの腕を見る意味でも好きなように漕いでよいということで思い思いに漕ぎ出す。 私も谷山兄も自主練習をしていたので、ある程度まっすぐ進むことはできる。 ・フォワードストローク(前進)についての注意事項 ファワードストロークでの注意点は目線が重要である。目標物を決めたら、パドル、艇を見ずに漕ぐことが大事である。体のバランスと艇のバランスを考慮した上でも重要な点である。右側を漕ぐときは右足、左側を漕ぐ時は左足でフットブレイスを押す(蹴る?)ことも付け加えておこう。 ・リバースストローク(後退)の注意事項 リバースについては、片側方向から後ろを確認する。 ・スイープストローク(向きを変える)の注意事項 ここで、スイープについて一言。スイープはリーン(艇の傾け)が大事である。実際、本で見るのと実物(インストラクター実技)を見るのでは大違い。スイープの始まり部分は曲がる方向の反対の傾け、終わり部分では曲がる方向に傾ける。このことがスイープをよりスムースに行うことになるわけである。 ------詳細については、ここをクリック------ その後、ローブレイス、ハイブレイスの方法、も手ほどきしていただく。 インストラクターは、私たちがある程度漕げることがわかると、(初心者ではなく初級者である)いろいろな技術を教えてくれる。スイープもそうだが、フェリーグライド、ピールアウトなどを実践して見せてくれる。本やビデオをは違い、流水下においてのリーンの角度やフェリーグライド時の艇の角度、特に重要なのはフェリーグライドでも目線が大事だと言うのを痛感した。川を漕ぎあがる方法などを丁寧に教えてくれる。やはり、流水下で上手な人の技術を見れること大分参考になる。 その他にも、土曜日はいろいろな艇の試乗ができた。ロデオ艇、ファルトボート(1人用、2人用)、ファンカヤック、個人的には、ロデオ艇が一番面白かった。(ついつい購入したくなり、値段を聞いてしまう自分が情けない)
しかし、ここはやまさん、前回の個人練習でロールが出来ていたので、試すチャンスだと思い、ロールを試みる。 (いいか、落ちつけ。前傾してパドルセットだゾ!) 自分に言い聞かせる。 (パドルセットよし、スイープして・・・・ここだ!) ブレードが艇の横に来た、水の抵抗を感じた瞬間にヒップスナップを行ない艇を返す。 グリン!!・・・・・・ロール成功!! 起きあがると、インストラクターが近くにいた。 「ロールの練習ではなく、必要なときにロールが出来たわけですから。価値のあるロールです。」と、インストラクター。 この一言は本当に嬉しかった!
水中でもがいているのが分かる。暫くして沈脱。 顏が引きつっているのが分かる。良く考えたら彼にとっては、始めての沈経験なのだ。 するとインストラクターが 「いい機会だから、TXレスキューをしてみましょう」 TXレスキューとは、岸に上がらず水上でレスキューする方法である。 これが、彼にとっては後々良い経験となるのである。 レスキュー艇をA艇、レスキューされる艇をB艇とする。 まず、沈したB艇を、レスキューするA艇の上のバウにひっくり返った状態のまま、B艇のバウを押し上げる。次にA艇の上で、B艇をシーソーのようにして水抜きをし元通りにして水上に浮かべる。そして、B艇のスターン側から沈した本人が乗り込む。 こうすることにより、岸が遠い場合とか崖等で上陸できなくても水出しが容易に出来、再乗艇が可能となる。 文字どおり、まずT字の形になるようにA艇とB艇をし、その後A艇とB艇がX字になることから、こう呼ばれる。 次に、バウレスキューを教えてもらう。 バウレスキューは、沈したB艇の真横にA艇のバウを近づける。B艇の人は沈した状態のままA艇のバウをつかみ、ヒップスナップで艇を起こす方法である。この方法だとロールが出来なくても、沈脱をせずにレスキュー出来るというものである。
あっというまにスクール終了の3時になり、挨拶とともに初日のスクールは終了となる。 3時からは、教えてもらったことの復習の意味で個人練習をする。その中でも、ロールの練習になるバウレスキューを重点的に練習し4:30頃に川から上がった。 ----------野宿-------------
(泊まって良かった〜〜。) 男には焚き火が良く似合う。男のロマンだなぁ、なんて思いつつ、夜は更けていくのであった。 初日終了。 第7章 気田川ツーリング・・・・・・・・→ |