第7章 気田川カヌーツーリング
キャンプDEカヌーin気田川 |
6日目(H12.4.23) 天候:晴れ 場所:気田川 7名(スクールメンバー+インストラクター) スクール2日目。昨晩のカヌーの興奮が冷めやらぬ感のある私は、またしても6:00に目が醒めてしまう。(ただ単にジジイ?)
すると、テントから寝ぼけた姿の谷山が顔をだす。 「コーヒー飲むかい?」 「あ、おはようございます。いただきます。」 二人で、コーヒーを飲みながら、山の景色を眺める。すばらしい朝だ。 朝食を済ませ、時計を見る。7:00。まだ、10:00までには時間があるので朝練をしようと着替えを済ませ準備にかかっていると、インストラクターが来て インストラクターS氏「みんなが集まる前に軽く気田川を下りませんか?」 やまさん「本当ですか?いいんですか?」 これは、願ってもないチャンスだ。鈴春工業インストラクターS氏に感謝!! 私の車で3艇のカヤックを積み、キャンプサイトを後にする。 始めての川下りである。ワクワクすると同時に不安が頭をよぎる。 (瀬の経験もないし、沈したらどうしよう。でもインストラクターがついているから、心配ないか。)考えているうちに出発地点に到着。気田川の春野町松間というところらしい。 カヤックを車からおろし、早速準備にはいる。準備といっても着替えは済んでいるのでカヤックを車から下ろすだけだが・・・。 いよいよ、初の川下りである。 ---------気田川ツーリング(インストラクターのご好意)---------- インストラクター「私が最初にルートを決めますから、後についてきてください。それと、瀬の中では、一生懸命パドリングして下さい。パドリングしていれば艇は安定していますから。あと、気田川は直角カーブが多いので気をつけてください。なるべくカーブの内側を通りましょう。」 簡単な説明のあと流れに漕ぎ出した。 始めは、軽い流れからのスタートとなった。 (ドキドキ、ワクワク) 始めて流れに出た気持ちは、他にたとえようがないほどだ。緊張しているのか嬉しいのか自分でもよく分からない。しかし、パドリングだけは止めないようにした。この気持ちは、カヤックをやらないと理解できないと思う。 暫くは、流れに沿ってカヤックは進む。 インストラクター「流れは、カーブだと外側が速く、内側は緩いですよ。カーブの内側のルートを通るようにすれば、多少安全です。それと、瀬に入ったら、しっかりパドリングして艇の向きを流れと平行に保つようにしてください。」 と、言ったと思うが、緊張のせいかイマイチ記憶が確かでない・・・。 すると、遠くから 「ゴーー」、とも「ザーー」とも聞こえるような音が聞こえてきた。直感的に「瀬だ!!」と感じた。すると前のほうでインストラクターの艇が上下に揺れはじめたと思うと急速に艇の速度が早まるのが分かった。 (大丈夫だろうか?え〜〜〜いままよ。沈してもインストラクターがなんとかしてくれるだろう。) 楽観的に考えることにして、パドリングする。音はどんどん大きくなってきた。 すると、目の前に2級(かなぁ?ひょっとしたら1級の瀬?)の瀬が現れる。心の中で (行け〜〜〜〜!)と掛け声を掛け、瀬の中を突き進む。艇は上下に揺られ、顔に水飛沫がかかる。 (おわ〜〜〜〜!) サイブレイスを膝でしっかりホールドし艇の安定を取りながら、パドリングをする。静水とは違ったパドリング感覚である。思ったよりパドルが軽く感じる。多分、水流のせいでブレードにかかる水圧が減るからだろう。 目の前に岸壁が近づいてきた。 (ここで、急に向きを変えたら岩に張りつきだ。漕ぐゾ、漕ぐんだ〜〜〜。) しっかりと、パドリングをしてなんとか瀬をクリアした。というより、あっという間に瀬を過ぎたと言った方が正しいと思う。 「ふ〜〜〜〜〜」、そこには無意識のうちに溜息をついてる自分がいた。 この時ばかりは、裏にいるはずの谷山兄を気遣う余裕もなく、インストラクターの背中だけを見ていた。 こうして、次の瀬も、その次の瀬もなんとかクリアし、最後の瀬に来た時だった。 瀬の終わりに気を抜いたのか、パドルが水流に食われ艇のバランスを崩した。 (ヤバイ!!) ここで沈してなるものか! サイブレイスを押し上げ何とか艇のバランスを保つ。 (ほっ。なんとか沈は免れた。よかった〜〜。) すると、インストラクターが一言。 「手で艇を押さえようとしたでしょ。」 そういえば、そうだった。咄嗟にローブレイスが出来ずに初心者ならではの、手ブレイス(私の造語です。)でリカバリーしようとしていた。 (まだまだ、練習がたりん) 初心者を痛感したのであった。 こうして、沈をせずに(2人とも)初の川下りを終えたのであった。 -----------気田川ツーリング(本番)------------ 10:00になり、千葉から遠路はるばるきた2人と、岡崎からきた人と合流し、スクール2日目がはじまった。最初に1時間ほど瀞場で体を慣らしてからスクールの車で気田川10kmコースを下ることになった。天竜川との出会いまでの10kmである。 お弁当を持って、上流に連れていってもらい出発地点の川原でお弁当を広げる。昼食をとっていると、上流から10数名のスクールと思われる団体がやってきた。 「こんにちわ」、インストラクターが声を掛ける。 「こんにちわ」向こうも笑顔で答える。 この挨拶がいい。知らない人と川で挨拶を交わす。心が洗われていくようだ。 食事を終え、一息つくと 「さあ、行きましょうか?」と、インストラクター。 例のごとく、川での注意事項を説明があり、今度は隊列の説明もあった。インストラクターがトップで2番目が岡崎の人、3・4番目が千葉の人、5番目が谷山兄、しんがりが私だ。 その隊列でスタート。 1回、瀬を経験しているだけあって、今度は最初と比べるとずいぶん気持ち的に余裕があった。多少の瀬でも体がこわばることなく、瀬に入ることが出来る。経験とはずいぶん人間を成長させてくれるものだ。しかし、油断は禁物!基本に忠実に確実に瀬をクリアしていく。 途中で、サーフィンの出来る瀬をインストラクターが見つけて手招きをした。そこに行くと小さいが私にとってはちょうど良い感じのウエーブがあった。ウエーブにバウを突っ込み、サーフィンを経験する。少しでも気を抜くとすぐに水流に弾き飛ばされる。何度もトライするうちに波に乗ることができた。 「うお〜〜〜」 何故か、声が出てしまうほど感動する。これがやりたかったんだ。サーフィンの感覚は言葉で表せないほど素晴らしい。漕がなくてもその場に止まっていられる、波に乗ったこの感覚が・・・・・・・。本当に素晴らしい!! こうして、2時間のツーリングを終え、キャンプ地に戻り、2日間のキャンプDEカヌー体験ツアーを無事終えることができた。 おまけ: 3時以降に谷山兄と2人で練習をした時のこと。 谷山兄はカヤックに乗り始めて3日目、ロールの練習1日目でロールが出来たことを付け加えておきます。野宴会カヌー班の☆も近いぞ!! 最後に、ツーリング中は余裕がなく写真は撮れませんでした。すみません。m(__)m 今回御世話になった方々に、この場を借りてお礼申し上げます。 鈴春工業 伊藤様、 鈴春工業東京オフィス 鈴木様 、野宴会カヌ−班二軍副隊長 谷山兄様、 OUTDOOR SHOP LANDS稲石様。 第8章 寒狭川ツーリング・・・・・・・・・・・→ |