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短歌を楽しむ会

平成15年

  
 2月歌会より




はらはらと雪はまっすぐ舞い落ちる
             すべての人のすべての肩に    


◆剣崎 三月

ふたひら みひら頬にふれくる風花は
              あの日と同じ宙をあふぎぬ


◆紅 ゆみこ

「まっててね」と言い来し妻もこのごろは
          「先に行ってて」といふではないか  

 
◆斎藤昌淳

散々な評価を受けて席を立つ
          事実であると判おされつつ    


◆泉山 和美

疑問符の解けないままに水に尾を
          打ち続けいるしおからとんぼ


◆卯城 えみこ
イラスト

あらたまの年の初めに祈ること
          九十八才の母すこやけくあれ       


◆古沢 達夫

川柳と異なる短歌に挑みおり
          父の齢を超えて生きるに  


◆鶴田 浩二

色競う牡丹の花も昨日よりの
          雨に打たれて形崩しぬ      


◆那須 くにこ

あいさつに生きてますかと夫を呼ぶ
          明るい部屋に今日が始まる       


◆石王 愛志

騒がしき街中ゆえに消され行く
          音あり手話を習わんと思う        


◆森田 なおや
イラスト


★短歌を楽しむ会のご案内★

場所:毎月第2金曜日   午後6時より
会場:喫茶ナジャ (士別市大通7丁目)
自由にご参加ください