不動滝 (不動大滝)
 群馬県前橋市

今年は大雪である。
上越市街地では20年ぶりの一斉雪下ろしが行われ、
津南町の秋山郷では雪崩の危険がある為、
今だに交通規制が行われている(2006年2月14日より解除)

晴れた雪景色での撮影もしたいのだが、
休日はいつも雪である。
という事で、大好きな青空の撮影も制限されている。
雪国はイヤじゃぁ〜!!!

という事で、雪国を離れ、
群馬県まで青空の撮影に行くこととした。
ついでに滝でも見てこよう!
ちょっと群馬まで行って来よう! と軽い気持ちだったのだが、
新潟県は大雪で、まる1日がかりの波乱万丈の旅となったのだ。


AM 9:20 自宅を出発。
天気予報ではこの日新潟県内は大雪。


↑ 自宅(上越市牧区)を出発し、国道253号線にて十日町方面に向かい、
関越自動車道を目指す。 それにしてもこの国道、上越市と十日町方面を結ぶ
大動脈ではあるが、急高配、急カーブなど運転にはかなり気を使う。
高規格道路も計画中(上越〜安塚間は建設中)ではあるが、全通はかなり先の話である。
もっと整備をして欲しい。
写真(右)は 国道253号線の最大の難所、「八箇峠」 
(AM10:40



↑ AM10:55 十日町市を過ぎ、六日町を通過。
巨大な灯篭が商店街に造ってあった。 



AM 11:30 「湯沢町」へ到着。
ここでしばし、雪景色を撮影する。
とは言っても雪が降っていて撮影は思ったより進まず。


↑ PM12:20 湯沢ICにて関越自動車道へ。
チェーン規制の為、全車「土樽PA」へ強制的に誘導された。

↑ 久々の「関越トンネル」
谷川岳連峰を貫く、全長約11キロの国内最長の道路トンネルである。 

県境の長いトンネルを越えると、

そこは快晴だった。
↑ 関越トンネルを越え、群馬県に入る。
天気が良い。快晴だ。信じられない・・・新潟県は大雪なのに。
よく日本海側は ”裏日本”と言われる。
私はこの言葉は大嫌いだ。  「裏」とは何だ!「裏」とは(怒)
大昔は日本海側が海外との交流の拠点だったんだぞ。
・・・とはいえ、冬の天候のみで考えれば、
”晴れている太平洋側”、”大雪の日本海側”
「裏日本」と言われてもしょうがないのかなぁー、とも思ってしまう。


 ↑ 「赤城高原SA」 PM 1:00
日陰の場所には雪が残るが、快晴の天気の中、気分は春。
但し、風は強く、とても寒い。
関東の「空っ風」を実感。


↑PM2:00  「赤城IC」を降り、目指すは「不動大滝」
国道353号線を走り、途中から県道16号を走る。
それにしても素晴らしい青空だ。


↑ PM2:40 道の駅「大胡」にてしばし休憩。
巨大な風車があるが止まっていた。
しかし、この道の駅、入り口がとてもわかりにくい。
通り過ぎてしまったよ(笑)

国道353号線と県道16号線がぶつかったところに小さな看板がある。
不動大滝へ向かうには赤城山山頂へ向け、林道を登る。


↑ PM3:10 「不動大滝」駐車場に到着。
写真には写っていないが、先客が一台駐車してあった。



↑ 「不動大滝」への入り口。ここから滝まで歩かなくてはならない。
PM 3:15 いよいよ歩き始める。

↑ 歩き始めたとたん、1人の男性とすれ違う。
滝まで行ってきたようだ。
「滝までどれくらいの時間かかりました?」と聞くと
「片道40分かかるって看板に書いてあったけど、僕は歩くの早いからねぇ。
25分くらいかなぁ」と自慢げに話していた。

↑ 深い林の中に入っていく。
歩き始めてすぐに急な下り坂となった。

↑ 道は比較的整備されていて歩きやすい。
しかも所々にプチ観光スポットがあって面白い。
まず最初に出会ったのが「延命猿水」
お猿さんの手から水が出ている。


↑ 次に出会ったのが「富士見所」
赤城随一の景色と書いてあるが、木々がじゃまして何もここからは見えないのだが・・・


↑ 国定忠治ゆかりの地「忠治みはり岩」
巨大な岩に大きな穴があった。


↑ 「滝み所」 
写真ではわからないが、遠くに不動大滝が見える。
それにしてもプチ観光スポットが点在しているから
同じような道を歩いていても(アップダウンはきついが)
全く飽きない。 このアイデア、実に素晴らしい。
新潟県の観光スポットにも導入したい。

↑ミニ滝が途中でありました。 見事に凍っていた。
う〜さむぅ。


↑ ミニ滝から下ると、そこには「赤城山滝澤不動尊」があった。

↑ 不動尊の本堂は大きな岩のくぼみの中にすっぽりと覆われており、
なんだか不思議な感じだ。


↑ 不動尊の参道を通り、そこから下ると今度は川原に出た。
ここで本日二人目の滝見客とすれ違う。
おじさんいわく「不動大滝の氷、ほとんど落ちちゃっいて残念だった。
これじゃぁ、大滝とは言えないなぁ」との事。
「まぁ、もうじきだから気をつけて行って来て」と言って頂いた。



↑ 川原に出て、丸木橋を渡るとそこからは大小の岩山を登ったり降りたり
まさに”プチアドベンチャー”となった。
アップダウンがきつく、かなり険しい道だ。
さらに寒さで凍り付いていて滑りやすい。
撮影には一眼デジカメ(E-300)を持っていったのだが
ここで転んだらカメラの命は無い。
なおかつ、自分も大怪我をするだろう。
慎重に一歩一歩進んでいく。


↑ 途中にあった「熊出没注意」の注意書き。
これを見たら急に寒気がした(怖)
・・・って本当にでたらどーしよう。
撃退グッズも何もない。
そういえば、2人目にすれ違ったおじさんは
熊避け用の鈴を鳴らして歩いていた。



 PM 3:40 不動滝入り口から歩き始めておよそ30分。
いよいよ不動大滝は目の前に迫った!


↑ まず最初に目の前に出現したのは 峡谷の沢沿いで見事に凍りついた
小さな氷の滝たち。


↑ 先ほどの写真の右側の氷の滝をズームした写真。
大きさは全体で10メートル近くはあるだろうか?

↑ 迫力ある「氷のナイアガラ」の滝。
少し崩れていたのが残念だった。


↑ 川沿いはツルツルに凍っていた。

↑ 先ほどのナイアガラの滝達に目を奪われていたが、すぐ近くに滝の音がする。
そこから川の上流を見ると見事な滝が現れた。
これが
不動大滝である。

↑ 滝つぼ付近は見事に凍り付いていた。
ツルツルで本当に良く滑る(笑)
慎重に歩きながら滝の前に迫っていく。


↑ 滝の目の前まで接近して撮影。
カメラのレンズは水しぶきで濡れ、これ以上近づくのは困難だった。


↑ 角度を変えて撮影。
滝つぼは雪に覆われていて見えない。



↑ 本来であれば、滝の周りの岩盤に無数の氷柱ができるらしい。
しかし、ほとんど落ちたようである。残念だ。
氷柱に囲まれた不動大滝もぜひ見たかった。

↑ 雪の滝つぼに飲まれて落ちてゆく。


↑ PM 4:18  40分ほど大滝で撮影し、帰る事とする。
またもやプチアドベンチャーの始まりだ!

ふと山を見上げると大きな氷柱があった。

↑ 歩き始めてから数分。来たルートとは違う対岸の道を発見。
そのルートに、プチ観光スポットがあったので行ってみる。
「国定忠治のかくれ岩」???

↑ 大きな岩山の下に 下る道があった。
恐る恐る足を踏み入れる。

↑ 階段を下るとそこには大きな洞窟があった。
なんだか寒気を感じる人形も置かれ、当時の様子を再現している。
ちなみにこの洞窟の入ったところにボタンがあり、押してみると
ライトの点灯と同時にこの洞窟についての説明がスピーカーにより流された。(3分程度)
こんな山の奥地で、大掛かりな観光スポットである。
ちなみに国定忠治は、この洞窟に冬の12月〜2月の3ヶ月もの間、
追っ手から逃げながら隠れ住んでいたと言う。


↑ 来た時のルートと比べ、川沿いを通るのでとても楽チンだ。
あの岩山を登ったり下ったりした行きのルートとは大違いである。


↑ 川を歩きながら見つけた氷の作品たち。

ここで5分程度立ち止まって撮影に夢中になる(笑)

↑ 凍りついた川沿いを一歩一歩踏みしめて歩く。
ツルツルなのでめちゃくちゃ滑る。危険極まりない。


↑ 川沿いを歩くルートから山道へと変る。
所々凍っていて危険だし、アップダウンもきついが
疲れもなく軽快に歩く。
日頃のウォーキング(スポーツクラブでの)の成果かな。

PM 5:00 駐車場に到着
歩き始めて40分。「忠治の洞窟」へ寄ったせいか
行きよりも10分程度多くかかって駐車場に到着した。

↑ 駐車場付近から、前橋市の夕暮れを撮影。
大都市の大パノラマ広がる。

さて、車に乗り込み新潟に向けて車を走らせる。
「赤城IC」までの 国道353号線は意外とカーブが多く、運転は少々疲れる。
しかし、道路沿いから所々に見える前橋市の夜景は綺麗だった。


↑ 「赤城IC」にて関越自動車道に乗車。
関越トンネルに向かっていくにつれ、雪は多くなり天気も悪くなっていく。

↑ PM 7:20  「谷川岳」PAにて撮影。
チェーン規制の為、車はこのPAに全て通された。

県境の長いトンネルを超えると

↑ 関越自動車道「関越トンネル」

 そこは、吹雪だった。
↑ PM 7:35 関越トンネルを越え、新潟県に入る。そこで世界は一変する。
大雪と吹雪きで前はほとんど見えない。大荒れの天候である。

↑ あまりにもヒドイ悪天候である。
前の車のテールランプを目安に進んでいく。
速度は30〜40キロ程度か。
もはや高速道路ではなくなっている。
危険を感じたので 越後湯沢ICで早々と降りる。

↑ PM 8:10 国道17号線。
まだまだ悪天候が続く。ナビのVICS情報によると北陸自動車道などで
吹雪のため、通行止めになっているようだ。

↑ PM 8:50 国道253号線にて撮影。
自宅へはPM10:00頃到着となった。


今回は、朝出発してから帰宅するまで12時間以上の旅となった。
雪道でなければ群馬までは日帰りは余裕となるが、
やはり冬のロングドライブは疲れる。

新潟県は大雪なのに、群馬は雲ひとつない快晴。
何度体験してもこの世界の変りようには驚かされる。
山脈ひとつで別世界に行くことができる。
まさに自然の奇跡だろう。

群馬には、今回の目的の滝はもちろん、温泉やスキー場など
観光スポットが点在している。
群馬県リポートも継続していきたいと思う。



訪問日 2006年2月3日