2004年7月、妙高山を登る機会が訪れる。
中学生の時、社会人になって直ぐ、そして今回と自身3度目の妙高登山である。
これは、カメラを持って行き、山頂からの絶景を撮影するしかない。
登山への不安と同時に撮影の楽しみもあった。
前回が登ったのが丁度10年くらい前である。今、自分はエグザスで鍛えているが、
どれくらいの体力がついているのか登山で試してもみたかったのだが・・・
7月23日 AM0:00 燕温泉出発。
燕温泉の「ホテル花文」で前泊。夕食は18時からだった。酒を飲んで眠たくなったら出発に備えて早めに就寝。
20:30頃布団に入った。がしかしすぐには眠れない。やっと眠りに入ったかと思ったら23:30に起こされ出発準備。
う〜ん、とにかく眠い。
辺りは真っ暗だ。今回一緒に登ったメンバーは11人。
準備を整え、定刻5分前の23・55に歩き始める。
今回の登山ルートは 燕温泉→黄金の湯 →赤倉温泉源泉 →光明滝・称明滝 →湯道分岐 → 天狗堂
→ 鎖場 → 妙高山頂 のルートである。
過去2回登ったコースもこのルート。
経験もあったので、それほど苦労せず登れる山だろう・・・と、簡単に考えていた。
しかし、このルートは予想をはるかに超える険しい道だった。
<黄金の湯>
燕温泉から歩き出し、黄金の湯を横目で見て(真っ暗で誰も入っていない)、燕温泉スキー場のコースを
歩く。車1台くらい通れる幅の砂利道がしばらく続くが、この登りがきつい。
「登山は甘くないよ〜」と山がいきなり教えてくれるのだ。
しかし、この辛さはまだまだ序の口だった。
<赤倉温泉源泉>
途中で赤倉温泉の源泉の碑がある。
水が横に流れているが、硫黄臭くて美味しくない。
さて、ここから、道は細くなり並んでは歩けなくなる。
真っ暗で周りの景色は見えないが道の脇は急な崖になっている様で
遠くから水の流れる音だけが聞こえる。
懐中電灯だけが便りである。
<光明滝・称明滝>
称名滝の落ち口は、懐中電灯を照らして確認する事ができた。
しかし、光明滝は真っ暗でさっぱりわからない。
滝を越えると、急な登り坂になる。かなり急だ。
ただし、道はまだそんなに悪くは無い。
<湯道分岐>
温泉の成分が入っているだろうと思われる白い水が流れる川を横切る。
夜間は周りの様子が把握できないので道に迷う危険性がある。
所々に巨大な石に赤いペイントで登山ルートの→(やじるし)が印してあるが、
気づかないで通り過ぎる場合も十便にありうる。
さて、「湯道分岐」を通り過ぎてから、道は悪路になる。
急峻な上り坂と大小いくつもの石がゴロゴロ。
「胸突八丁」という名もついており、本当に辛い。
小休憩を何回もとりながら地道に歩いて行くしかない。
体力が無い人はココで引き返すことになるだろう。
<天狗堂>
大きな広間になっており、休憩にはもってこいの場所。
案内板には、山頂まであと1時間50分と書かれている。
胸突八丁を通り過ぎたので、少しは楽になるのかなぁ?と思ったが残念ながらそうはならなかった。
ここから鎖場まで、まだまだ急峻な険しい道が続く。
<鎖場>
鎖場付近まで行くと地平線が少しづつ明るくなってきた。
鎖場には、巨大一枚岩に鎖がかかっており、本当に鎖無しでは登れない。妙高登山で最大の危険箇所である。
鎖場から上は、植物が生息しない本当の岩山になる。
体力は限界にきているが、山頂までもう少しなので、気力だけで登っているという感じだ。
<山頂>
どこが道か判らない岩山を登っていくと、突然と山頂になった。
到着時間は4:20頃。
すでに周りは明るいが日の出まであともう少し。ご来光に間に合った!
妙高山からの”山頂写真”絶景集
360度の大パノラマは登り着いた人だけが堪能できる絶景が拡がっている。
↑ 山頂付近(写真左) 大きな岩がゴロゴロ。
↑ 太陽が昇った時には”大雲海”が拡がっていました。
↑ 左側は「黒姫山」 山頂付近に雲海が・・・
朝食は、旅館で作ってもらったおにぎり。山頂で食べるおにぎりは最高に美味しい。
やはり風が強いので、岩陰に隠れながら食べた。
しばらく廻りの絶景を楽しんではいたいが、なにせ風が強くて寒い。
長袖の上着も一枚持ってきていたので羽織ったがそれでも寒い。
山頂到達から1時間くらいで下山することにした。
帰りも同じルート。
これだけの急峻な道をよく登ってきたものである。あらためて感動する。
途中で、山頂に向かって登っている人とすれ違う。
あいさつを交わしながら思ったが、我々は夜登ったので暑さは気にならなかったが、
昼間登る人は暑さとも戦いだろう。
下山の出発時間がAM5:30。 旅館到着が8:30だったので約3時間で下山した。
温泉入ってゆっくりと体を休めました。
妙高登山、今回ご一緒させてもらったメンバーの最高年齢は78歳のおじいちゃん。
登山、マラソン等得意な方ではあるのですが、年齢を感じさせず、ひょいひょいと登っていました。
しかし、自分的にはものすごく辛い登山でありました。エグザスで体を鍛えてるとはいえ、やはり違う筋肉を使うのでしょうか?
ただ、今回登ったルートは全国的にも3本に入るほど急峻で険しい登山道との事。ここを登ったということは
富士山でもどこでもOK!?という事かな(笑)
妙高山にはいろいろな登山ルートはあるので、他のルートもチャレンジしてみたいねぇ。