生涯学習とは?
生涯学習とは、学校で学ぶだけではなく『生涯』にわたって『学習』してことを意味します。
でも、公的に定義づけられたものはありません。ちょっとむずかしくなりますが、昭和56年6月に中央教育審議会(中教審)が答申した「生涯学習について」のなかで明記していることを紹介しますね。

「今日、変化の激しい社会にあって、人々は、自己の充実、啓発や生活の向上のため、適切かつ豊かな学習の機会を求めている。これらの学習は、各人が自発的意思に基づいておこなうことを基本とするものであり、必要に応じ、自己に適した手段・方法は、これを自ら選んで、生涯を通じておこなうものである。この意味では、これを生涯学習と呼ぶのがふさわしい。」

これをうけてその後、各種審議会等でもこの内容を「生涯学習の意味」としてとらえています。
これらをふまえ、生涯学習審議会が平成4年7月に下記の3点を提示しています。
  1. 生涯学習は、生活の向上、職業上の能力の向上や、自己の充実を目指し、各人が自発的な意志に基づいて行うことを基本とするものであること
  2. 生涯学習は、必要に応じ、可能な限り自己に適した手段及び方法を自ら選びながら生涯を通じておこなうものであること
  3. 生涯学習は、学校や社会の中で意図的・組織的な学習活動として行われるだけでなく、人々のスポーツ活動、文化活動、趣味、レクリエーション活動、ボランティア活動などの中でも行われるものであること
つまりは 「いつでも」「だれでも」「どこでも」「なんでも」 ということなのです。

最近では社会人のために大学等でオープンセミナーが開催されたり、受験制度も充実してきています。「学校」に通っていた時代だけが「学ぶ時」ではなくなってきているんですね。
勉強=学習ではありません。また年齢や環境で「求道心」を狭める必要はないんですよ。

「子曰く、吾十有五にして学志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳従う。七十にして心の欲する所に従えども・・・」と「論語」にもあるように、歴年に応じた学習は昔からいわれていることなのです。

学校が週休二日になってから、子供たちも校外でいろんなことを学んでいるようですが、実際には部活や塾が関の山といった状況です。場所があっても講師がいないところも多く、地域によっては社会人講師や、一般の人が登録講師となって出向いているようです。
みなさんが講師となり、持っている知識や経験をひろく還元していくことも、りっぱな『生涯学習』なのですから、大いに進出してほしいと思います